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次の作戦(2)



「御主人様の為、貴方達は死んでいただきます」



ユーリは丁寧な挨拶の後に子首を傾げたまま、睨みをきかしている。

俺達は圧倒的な気配に動けないでいた、ファートはそんな俺達に余裕が出たのか笑い声を上げ吠える。



「フハハハハ!ユーリはな!見たこともない魔法を使うのだ!この魔法でお前たちは粉々のゴミカスに!いや、女は残せ!俺様の慰み者にしてくれるわ!!」



………このクズぶっ殺す!!ボッコボコにしてやる!……と思ったが未知の魔法使いのユーリに太刀打ち出来ない、ピンチ(危険な状態)!だから…



『ピンチ』だから俺は瞬時に時間を止めた―――



目の前にいるユーリは子首を傾げたまま微動だにしない、もちろんファートもリアも部屋にある振り子時計も動かない。ユーリの顔の前で手を振りおーいと言いながら動かない事を確認する。



時間は止まっている―――



ホッと胸を撫で下ろし、奴隷であるユーリの捕縛を試みる…が謎のオーラと未知の魔法…

ハッキリ言って縄で縛ったところで意味ないかもしれない。この子を解放してあげなければ―――

だから俺は盗賊の頭にした方法を試すことにした。



―――――――



その方法を知った出来事は盗賊の頭を捕まえてから数日後の事だった。



「禁忌の魔法かもしれません」



モーリーが言い放つ、盗賊の頭はあの後休む間もなく問いただしたが話はするが肝心な事はどうやっても言わないらしい。言いそうな流れになるとつっかえるような、息を止めるような、口をパクパクさせて何も言わなくなるといった状態が続いているらしい。そして相手を自分の言う通りに効かせる魔法が大昔に存在していたという記述の書物を読んだことがあるのだと言う。


実際そんな恐ろしい魔法があるのか…と盗賊の頭の様子を見に行くと顔は青ざめており逆さまに吊るされた状態で俺を見てヘラヘラとした笑みを浮かべつつ口は自由にしていて普通に話はしていても大事な話の何かになるとビタッと言葉を止めて何かしらの干渉を受けている様な状態だった。

頭は空元気の薄ら笑いで俺に「頼むから拷問はやめてくれ、意味がないんだ」と言ってた。



そんな状態を見て俺はゲームで言う魅力(チャーム)のような状態異常なのではないかと考えた、そして俺は初めてこの世界に来た時に覚えたキュア(治れ)をかけた。



――――――――



そしてユーリは首枷と手枷がありまた『奴隷』であるということ。



ユーリは状態異常の『奴隷』になっていた、だから俺はユーリにキュア(治れ)をかけたのだった。


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