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盗賊退治へ(2)

―――――――――――――――――――




朝食を取り終えてモーリーから簡単な地図と領主の命で依頼を受けた事を表す身分証をもらいリアと屋敷を後にする。

目的は盗賊の所在調査だが、山を知るのも地元民から聞いた方が早いからだ。領地の中央区画には小規模な市場があるらしい、そこには地元産の食べ物等が安く取引されている。この中には山の幸も勿論あるそうだ。



「へ~!結構大きいわねっ♪……けど何か活気が無いわね」



「そうだな、人も思ったより少ない気がする」



確かに人はいるが街道に面した市場で想像していたより少なく辺りにちらほらと人がいるだけである、兵士が辺りを監視するかのように巡回をして重々しい雰囲気がした。俺は近くにいる兵士に身分証を見せ調査の協力を仰いでもらい山について詳しい者に取り次いでもらった。

地図の地形情報を元に話し合うと自然に出来た洞窟等があり盗賊が潜んでいると思われる大まかな場所を案外簡単に絞り込むことが出来た、後は現地調査といったところだ。悠長にするつもりもないが色々と話し合いに時間がかかり今すぐ山に行くほどの元気はない、すっかり昼を過ぎていたのでリアと市場で食べ歩く事にした。



「はぁ~……疲れたっ!!さすがに喉も乾いたしお腹へったわ~」



「何か食べる物ないか見て回るか、とりあえずこれ食べるか?」





お腹を抑え弱々しく言うリア、すかさず魔法袋からカカの実を取り出すとリアは「ちょうどいいわね」と辺り構わずかぶりつく。

市場は新鮮な野菜が多く取り揃えてあったがそんな中一際いい匂いをしている店が……。



「あっ!肉串だっ♪何の肉かなぁ~」



リアはそう言って駆け寄っていく、その店は肉を専門で取り扱っているようで燻製やウインナー等の様々な種類の肉が売っていた。



「いらっしゃい!よかったら一本食べてくかい!」



景気のいい声の肉屋のおやじが見るからに旨そうな肉を焼いている。もちろん頂こう、ついでに肉も調達しておこう。表面がこんがりと焼けた肉串はジューシーでとても柔らかく牛肉に似た味だ、何の肉だろうかわからんが今後好きなときに焼いて食べるようにブロックで貰おうかな。


「肉屋のおやじ、この肉串美味いね、よかったらブロックでもらいたいんだけど」



「あぁいいとも、これは期間限定だけども安くしとよ。せっかく手に入ったが商人が立ち寄らなくなってね、日持ちがせんから困ってたんだ」



「へ~そりゃ有難い、じゃあ、有るだけ貰おうかな。リアも食べるだろ?」



リアを見ると肉串を美味しそうに頬張っている、言わなくても食べるだろうな。肉屋のおやじがてきぱきと裏にしまっていた肉を持ってくる、中々の量だったが値段はそこまでしなかった。



「毎度あり。いや~売れてよかった!嬉しいからさらにサービスだ!お二人さんお代わりどうぞっ!」



そう言って出来立ての肉串を2本差し出すとリアが素早く受け取り2本目を食べる、俺も食べつつこの肉が何なのか聞いてないことに気付き質問する。



「そう言えばおやじ、この肉って何の肉なの?」



「あぁすまない、言うの忘れてたね。この肉はレッドバッファローの肉だよ!ここいらじゃ珍しいから売れると思ったんだが…」



「ぶーーーっ!!!」



隣で勢いよく肉を吹き出すリア、そして手に持った肉を恨めしそうに見つめながら硬直する……レッドバッファローって、あいつか。

散々追いかけられ睨み付けられ今だにあの鳴き声がこびりついている、俺もさすがに食べる気力が無くなり肉串に目を落とす。肉屋のおやじがどうしたと心配そうな顔をしていたが何でもないと言って店を後にする。



「ごめんリア、買った肉は俺が責任とって食べるよ」



「……いや、私も食べる。こいつ……悔しいけど、美味しい」



そう言って追加でもらった2本の肉串を食べる……1つは俺のだけど、まぁいいかと思いながら苦い思い出を美味い肉と共に噛みしめた。

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