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自宅に帰った翌週の頭に学園に顔を出すと商業組合で会った女の子達に声を掛けられた。
「オルト君、一緒にエルトリーゼ様のお見舞いに行ってくれない?」
「彼女先週からずっと塞ぎ込んでて食事も殆ど食べてないらしいの」
「あんな事が有ったから仕方ないとは思うんだけど・・・・・」
「元気になって欲しいし・・・・・その・・・彼女、オルト君の事気にしてたって言うか・・・・・」
誰の事かはなんとなく解かったけど知らない振りをしておこう。と言うかもう関わりたくないんだけど?
「は?えっと、先ずそのエルト何とかって人が誰か解らないんだけど?」
「「ええっ?!」」
二人揃って目を見開いて声を上げた。そんなに驚くような事かな?
「ほ、ほら、商業組合で会った時に私達と一緒に居た子だよ」
「そうそう、少しだけど話もしたでしょ」
「ああ、あの名乗りもしない失礼な人ね。悪いけど一度会っただけの何処の誰かも知らない人のお見舞いになんていけないよ。僕なんかより治癒術師とかの医療関係者を連れて行った方がいいんじゃないかな?」
「え、でも・・・・・」
「何が有ったか知らないし、知りたくもないと言うか興味も無いから。それじゃ」
「「・・・・・」」
なんとなくだけど何が有ったか解かるよ。多分アンモン家が動いたんだと思う。
予想が当たってたら僕が見舞いに行ったら逆効果なんじゃないかな?
そんな事が有ってから二週間後の十二月に入って直ぐの卒業試験も無事終わり、開拓地への内示が届いて半月後の卒業式までは引っ越しの準備や専門用語のお浚い何かをして過ごした。あ、リサが収納魔法で荷物を運んでくれるそうなので両親にリサを紹介した。
彼女がスレイプニールだと中々信じて貰えなかったけど、流石に目の前で何度も変化する所を見せたら信じてくれた。と言うか滅茶滅茶驚かれた。
後は卒業式が終わったら翌日には開拓地の寮へ荷物を置きに行って、年末年始はモルクレイ牧場で過ごすつもりだ。
仕事始めは一月十日からだからアリサさんと出掛けるのもいいかな。あ、二人乗りはまだ出来ないんだった・・・・・
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開拓地の一番奥の敷地を高い壁で囲んでその中に地下室を備えた開発室兼住居が完成し、デクスが魔導エンジンの試作品と共に移動したと聞いて俺達は開拓地へと向かった。
爆音が鳴り響く地下室でデクスと再会し状況を確認した。
「現状八千回転で丸一日動かしているが特に問題は出て無い!後は一万回転での連続稼働試験を通れば運用出来るぞ!」
「順調そうでよかった!で、そっちのは?!」
巨大なエンジンとその半分程の大きさのエンジンの二台が地下室で爆音を響かせていた。
「そっちは重機に使ってる排気量五千の奴の改良版だ!現状で馬力は一万の奴の七割ってとこだが上手く行けば一万二千回転で一万の奴を超える筈だ!」
「マジか!流石デクス!やってくれるじゃねぇか!」
「だが問題がある!九千回転以上で回した時の振動を抑えられねぇんだ!何かいい案は無いか?!」
「あ~もう五月蠅い!こんな所でよく話してられるわね!会議なら上に行きましょ!上に!」
俺とデクスは余り気にしてなかったがアマンダが我慢出来ずに爆発したので俺とデクスは顔を見合わせ苦笑いをして上へと向かった。
「で、防振対策だがなんかいい案は無いか?」
「既存の防振材で防げないとなるとなぁ・・・今から新しい防振材の開発しても間に合わないだろうし、別に小型の方は使わなくてもいいだろ?」
「試験機はそれでもいいが、市販機は出来れば小型の方を使いたいんだよ。総重量や値段は軽く安い方がいい、だろ?」
「そりゃまぁそうだけど・・・ん~無い事も無いが、一から作り直す事になるけどそれでもいいのか?」
「構わねぇよ、どうせ販売するのは来年末から再来年になるだろうからな」
「お話し中失礼します。その、ニールさんにお会いしたいと言う者が来ているのですが如何致しますか?」
俺達がお茶を飲みながら話し合っていると警備員が俺に来客を告げた。
普段俺に取り入ろうとする者は問答無用で追い返すのだが、その客とやらは重要な要件だと言い、会えるまで帰らないと言って門前に座り込んだまま頑として動かないと言う。
俺はそう言った前例を作りたくなかったので警備員にそのうち帰るだろうから放っておけと言って放置する事にして話し合いを再開した。
んだが、まぁ他にも仕事が有るんで何時までもここに居る訳にもいかなくて、二日後にアマンダと一緒にヘルファイアで出掛けようとしたら門の前に座っている奴等が居て呆れてしまった。
「おいおい、こいつ等マジかよ・・・・・」
「へぇ・・・中々良い根性してるじゃない。ニール、話だけでも聞いてあげたら?」
アマンダが気に入ったからって訳じゃないが、俺は彼等の話を聞く事にした。理由は彼等が獣人だった事と話の内容が人前では話せないと言う事で嫌な予感がしたからだ。
まぁ話の内容はサルバトールからの報告で殆ど知ってたんだけどね。
ここまで読んで頂き有難う御座います。




