補講:「指示待ち」について。
おはよう、みんな。
殆どの大学の授業が終わっているにも拘らず、補講日に出てきてくれてありがとう。
以前からアナウンスしていたように、今日は私の講義ではなく、スペシャルゲスト、大羅可杉夜教授による「指示待ち」に関する講義だ。
おはよーみんなー。
さっき野木浪教授に紹介してもろた大羅可ですー。
今日は朝っぱらから野木浪教授の授業のトリを飾れるとかラッキー極まりないなー。
まあ普段は心理学系の授業担当しとるけども今日は「指示待ち」についての講義をするわ。
えーと、みんな「指示待ち」についてどう思う?
或いは「指示待ち」やったことある?
今からテキトーに五人くらいのグループ作って、紙回すから自分たちの意見を書いた後にみんなで話し合ってなー。
・・・・・・はい。
どんな話が出た?
アルバイト先で店長に「指示待ちするな」って言われた?
「指示待ち人間」っていう言葉を聞いたことがある?
「指示待ち」についてあんまりいいイメージが湧かへん?
「指示待ち」でも怒られるし、指示を待たずに行動しても怒られる?そりゃ災難やで。
おー。みんな色々思うことあんねんなー。
参考になったわ。
で、や。
今日は「指示待ち」が何で起こるかを考えていきたいと思いますー。
まず、「指示待ち」とは何やということや。
まあ、文字通りフツーに考えたら「指示を待ってから行動すること、指示がなければ行動しないこと」を指すもんやと考えられるな。
きっとそのアルバイト先の店長さんもその意図でそう言うたんやろ。
指示がなければ動けない→支持しなければならない→手間がかかり煩雑→指示なく動いて欲しい
恐らくこういうことを考えとるはずや。
或いは、「自分で考えて行動せえ」っていうことなんかもな。
それに対して君らはどう思う?
自分で考えて行動したって、時給上がるわけないしな。
・・・せやな。
指示なく動いたら叱る癖に。
・・・確かにな。
じゃあお前は指示なしで動けるんか?
・・・仰る通りですわ。
指示なしで動けないのではなく、動かない。動いてもあんま得せえへん。寧ろ損ばっかりする。
・・・ていう人が多いってことか?
まあ勿論ほんまに指示がないと動けない人もいるのかもしれへんけども。
今回は「指示なしでは動かない」に焦点を当てて考えてみましょか。
それでは「もしもアンケート」をやってみましょか。
もしも。
もしもやで。
指示に従わないで、或いは指示なくして動いて。
誰にも何も言われへん、100%失敗せえへんって分かってたらどうする?
「指示待ち」にならん?
それともやっぱり「指示待つ」?
・・・多分多くの人が指示なんか待たんと自発的に動くと思う。
なんでか。
失敗せんからや。
人に文句言われたり、怒られたりせんからや。
その行動、つまり今回は「指示を待たずに行動すること」をしようとするのを阻害する要因が無ければ、むしろその行動を起こすよう助けてくれる要因があれば人はそっちの行動を取るってことやな。
それをアルバイト先の店長さんが知ってくればえんやけども。
まあそんなこと与り知らんと無理難題ふっかけてくる人は多い。
普通に考えれば分からんでもないけどな。
やけど「失敗を必ずしない」ていう状況もそうそう無いで。
分かっとるとは思うけども。
だから、ある程度の失敗には慣れて進まなあかん。
特にこの講義を受けてきたみんなはな。
もしかしたらもう結構慣れとる人もおるかもしれん。感心、感心や。
失敗を過度に恐れて何もできないみたいな人もおる。最近、そういう人は増えてきているんじゃないかとも思う。
一番困るのは、失敗を過度に恐れる人と、失敗を執拗に責め立てる人の組み合わせや。
一番ええのは、そこそこ失敗に慣れとる人と、失敗をある程度寛容に受け入れられる人の組み合わせや。
できる限り失敗を許してもらえるような人を見極めて積極的に「指示待ち」からも脱却して欲しいと私は思う。
以上!
大羅可杉夜でした!
先週通知したように、レポートを終了後提出すること。