ネーム[ここに舞い降りるのは苦悩だらけの事象だけ] ??(1)話 だいじな話は私以外にして!
「そちらの状況は一体どうなっている?」
椅子に座っている男が眼鏡をかけた女に話しかける。
「あまりつかめてはいません。いろいろと厄介でして、現場を押さえても相手の能力ですぐに圧倒されてしまいます。」
「いや、私が聞きたいのはそこではない。あの伝承のことはどうなっている?」
女が少し動揺する。
「すみません、そちらでしたか。そちらは私の部下が対応しております。ですがなかなか解析に時間がかかっているようでして詳細な情報がつかめず…」
男が資料を取り読む。
「別に時間がかかるのは仕方ないことだろう。そういうものだ。それよりも準備はしているのか?」
女がケータイを取り出す。
「はい。それは今すぐにでもいけますが少し大変なことになっていまして…」
男が資料を置いて問う。
「なら私が出向こうか?簡単に事態は収まると思うが。」
女は難しい顔をする。
「いえ、そういうわけではなく…ただ人数が足りないというだけですので。」
男は少し首を傾げる。
「なぜそこまで人手がない?補充はしているはずだが。」
女が目をそらし、
「いえ…人数は足りてはいるのです。私の人望がないというか…やはり最近できた部署のためついていくものが全くいないんですよ。」
男は椅子を少し倒し
「ならばいい。そちらの人員は優秀だろう。なら無駄な人員は必要ないだろう。もしかしたらアイツラが何かやらかしたりしたのではないかと思っただけだ。」
男は資料を置いて電話を取り出す。
「ならばもういい。もう用はないぞ。そちらに戻ってもらって構わない。」
女はすぐに扉の前にいき
「わかりました。ではまた何かあるようでしたら。」
扉をすぐ閉め歩いていく。女は部屋を開け椅子に座る。その瞬間体を机に倒し愚痴をこぼす。
「はあ…なんで私がこんな面倒な対応をしなきゃ…そもそもこんな仕事私には向いていないというのに…」
自分だって嫌よ。こんな役職に就かせて犯罪組織などの対応しなきゃいけないなんて。なんで私ノリと勢いで承諾しちゃったんだろう。人望もあまりないし。深く考えれば分かっていたものでしょう!?たかが私が使う魔術がこういうの向いているからってなんで推薦されるのよ。推薦される方も方よ。たとえとてつもない能力を持っていたってその能力を使う技量と思考がなければ意味ないでしょうに。ていうかわたし上の人に人望がないとか言っちゃった。もうどうなるかわからないわ。部屋の中に大きなため息の音が響く。
「ああ!もう辞職してや
扉がゆっくりと開く音がしてくる。
「こちらに奄胡さんはいますでしょうか。」
眼鏡をかけた男が分厚い本を持って入ってくる。
「ああ。いるわよ。何かあった?」
男が目の前まで近づいてくる。
「あの…?怖いわよ、ちょっと。」
「別にどうってことはないですよ。すぐに用は終わります。」
そのまま女の横まで駆け寄ってくる。ねえ!?なんでこんな来るの!?私今から襲われたりするの!?こんな魅力も人望もない人を!?男は何かを察したのか
「別に変なことはないですよ。本当に。ただもうすぐであの伝承の時刻になるため配置の準備をお願いしたいと思って。」
女は身構えていた姿勢からもとに戻る。
「ああ…なんだそういうことね。でも私じゃなくたってあなたに権限は与えたはずよ?なぜ私に伝えに来たの?」
男は離れて机の前に直る。
「いえ。私だとあまり人が従わないということもありまして。そのため、あなたに指示を出してもらおうと思い。」
なんだ。本当にその程度ね。なんか気が抜けちゃったわ。
「わかったわ。その時刻になったら行動を起こすように指示を送るわ。もう帰っていいわよ。」
「あともう一つ話したいことがあります。」
「何でも言っていいわよ。」
「聞きたいことです。あなたは対象を保護したときどうするお考えでしょうか。別に深く考える必要は
「そんなのは決まっているわ。行く当てもないなら私が引き取る。それだけね。でも というものは強制で入れることにはなるけど。彼が伝承の中心なんでしょう?何かあったら世界が終わる。そうなるのは避けたいわ。こちらが最大限サポートをするためにもこちらにいてもらわないと困るわ。あの人は勝手に人を入れることを嫌うでしょうけど。それはどうこう言ってられない。責任は全部私が受けるつもりで動いてもらって。そちらのほうがあなたたちも動きやすいでしょう。」
男は少しつよい口調になる。
「なぜあなた自身がそこまで責任を負うと?私たちはここにいる以上覚悟を持っています。それなのにあなただけが責任を負うと?どれほどの責任になるか分かっているでしょう。」
別に私を心配しなくたっていいじゃないの。どうせいらない存在でしょうし。
「別にいいわ。責任を全部負うことになったって。それよりもあなたたちのほうが大事よ。私の仕事に巻き込んだって言うこともあるし。」
ゆっくりとコーヒーを飲む。
「まあ…いいですよそういうのは。自虐はやめたほうがいいですよ。それよりも保護した人たちをしっかりとその人たちにする予定なのは助かりました。別にいいですけどね俺は。自由に監禁させて労働させたって。」
この人はなんでこう平然とエグいことを言えるの。私そんなヤバい人に見える?
「そういうのはしないつもりよ。監禁させたり強制労働は私の柄に合わない。メリットもない。本当にこんなのが聞きたかっただけなの?」
男は何処かからか椅子を持ってきて座る。
「特に聞く意味はなかったですよ。本題はこのあと話しますので。その前にあなたが魔術師らしくなっていないか確かめただけですよ。」
上司に向かっていう言葉じゃないわよねそれ!?私って信用されてないのかな。
「変なことを言っていないで早く本題に入って。」
そう言うと男は手に持っていた本を開いて話し始める。
「情報によると対象全員が魔法を持っています。それもトップクラスレベルな。あなたはさっき人の自由にさせるとは言いましたがこのままだと何者かに利用させられて一般人にとてつもない被害が及びますよ。全員が一般人に力を振るうものとは限りませんがいないとも限りませんよ。それでもあなたは自由にさせる方針ですか?」
そんなだいじな話をさせられても私が決められるわけないでしょう!?なんでみんな私を頼るのよ。別に誰かに命令できるほど偉くないですよ!難しい顔をしながら答える。
「はい。それでもなおその人の自由は奪えませんから。そもそもそれを日本の全員に与えられるようにある部署でしょう。確かに危険かもしれません。観測などはしてもらいます、当然。ですがそれでも奪うことは違うと思いますよ、私は。」
男はずっと本を見続けている。
「わかりました、下にもそう指示をしておきます。ほかに言いたいのはこの伝承には災厄を倒すと書いてありますがその災厄がどういうものかなどが一切書かれていないのです。普通書くはずでしょう。それなのに…私はかなり裏があるんじゃないかと思っています。今実際に日にちが近づくにつれ犯罪組織の活動が活発になっていってます。このまま素直に集めていいのか気がかりなんです。あなたの考えは。」
男は真剣な表情でこっちを見てくる。
「確かに裏があることは確実でしょう。しかもいくつも。ただだからといってこの方針を変えるということは一般人を捨て私たちの保身に走るということです。あなたにはその能力で色々と情報を集めてください。できる限りより早く。より正確なものを。でなければ何度も言いますが世界が終わります。何としてでもそれは食い止めなければ…いいえ、それは違いますね。何としてでもではありません、私たちの力を持てる限り奮って守らなければ、国民たちを。」
男はすぐに本のほうへと顔を戻す。
「それを言ってくれるなら助かります。ただ早くというのはかなりきついですよ。分かっているでしょう。私も頑張りはしますがサポートなどはできませんよ。あくまで私は情報集め兼医者ですから。まあいいですよ。やれるだけやります。」
「他にないか言うことがないなら、配置について。」
だが男は椅子にずっと座っている。
「あの…個梁さん?」
「すみません。まだあります。共有しておきたかったのが。」
まだあるの?もうそろそろ気持ちが限界。話すなら早くしてー!
「さっき言った というものの情報を集めたのですが何かがおかしくて。何かいろいろと昔の情報が抜け落ちているかのようになっているんです。」
「どういうこと?単にその情報がないだけじゃなくて?」
「いえ…情報は絶対に間違ってはいません。そもそも情報はすべて載っているはずです。それなのに抜け落ちているのはおかしいんです。注意しておいてください。そいつは何か変です。しかも魔法も持っている。危険人物として注意をしておいてください。ほかにも、何人かは過去の情報がまるっきり抜けていたりしていて何か災厄よりも危険なものが後ろにいる気がします。それについても細心の注意を払ってください。」
どういうこと?なんで情報が抜け落ちて、
「ほかの情報は全く問題ないというか、危険なものはなかったの?」
「そんなことはないです。それを言うなら人を殺している人が何人かいます。それなのになぜかその情報を消すのではなくて、なんでもない時間の間だけポッカリとないんです。奇妙というか…考えていることが全くもってわからない。そこまでして隠したいものがわからないんです。」
だいぶ妙ね。本当になんで私なんかがこんな事案を担当しなきゃいけないのかいま一度頭が痛くなってきた。
「その消えているというのは何人?」
「三人だけなんですが、それもおかしくて。人殺しなどをしていないどころか2人は有名な人物でもう1人はしがないyoutuberなんですが。なぜその者たちの記録を消すのかよくわからないんです。」
「そう…とりあえずその三人は要注意人物として強制的に保護したあと部署に入れておいて。観察下に置かないとだめだから。」
「それはいいんですが、そもそも魔法使い相手に私たちが太刀打ちできるかどうかが難しそうで。さっき言った通りトップクラスのレベルです。それを私たちが相手にするのは大変ですよ。」
「だからといってしないというのは違うわ。そもそも敵対していなければそれでいいもの。そのうちの1人さえこちらの下に入れさえすればそのものを中心に集めることだって可能でもある。別に私たちが出る必要はないわ。そもそも伝承ではその者たちの前に敵が現れるのでしょう。なら助けさえすれば信用を得られて良い感じに事が進めることができる。そちらの方面で行ったほうがこちらとしても一般人の被害が少なくて済む。」
男はゆっくりと立つ。
「さすがですね。なかなかそんな考えを今の人たちは思いつくことはできませんよ。全部を拾おうとする心意気は大切です。私たちの方は準備が整っています。開始時刻になったら指示をお願いします。」
扉を開けて部屋を出ようとする。
「あとやめようだなんて考えは捨ててください。まだまだあなたにはやってもらうことがたくさんありますし。あなたがいなければ統率も取れませんし。では。」
扉が閉まる。その瞬間また女が机に体を倒す。
「聞かれてた…もう嫌だ。なんで私にこんなこと任せるのよ。これ終わったら即刻辞職しよ…」
彼女の苦悩はまだまだ終わらない。
だいぶ雑に書いちゃった。あと4月に投稿していくとはいったものの、設定とかがだんだんと記憶から消えていくから本当にゆっくりとだけど投稿していってまーす。あと感想くれー。マジで感想が一切こないから怖いよー。




