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第12話 和歌解説
小倉百人一首 二十番
元良親王
わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身を尽くしても 逢はむとぞ思ふ
悩み苦しんだのだから、今となってはもうどうなっても同じことだ。難波にある「澪標」ではないが、この「身を尽くし」てでもあなたに会いたいと思う。
「わび」は悩み苦しむこと。
「難波」は大阪湾付近の地名。
「みをつくし」は、舟の道しるべである「澪標」と、命を懸けることを意味する「身を尽くし」を掛けている。
作者の元良親王は陽成天皇の皇子。風流人として名高い。
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小倉百人一首 七十七番
崇徳院(崇徳上皇)
瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ
川の瀬の流れが速いので、岩にせき止められた急流は二手に分かれるが、それらはまたいつか一つになるのと同じように、今はあなたと離れていても、最後には再び会おうと思う。
「早み」は「速いので」という意味。
「せかるる」はせき止められること。
「滝川」は急流のこと。
「われ」は、水流が「分かれ」ることと、恋しい人と「別れ」ることを掛けている。
作者の崇徳上皇は鳥羽天皇の皇子。保元の乱で後白河天皇と対立したことで知られる。




