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鑑定士は個人でお願いするとなかなか取られるのよねお金
スチュアート様のとこはお抱えがいるので
毎日でも週1でも持ってきた物を鑑定してくれるって
で、領内で作れるかとか再現できるかを研究してくれるそうだ。
領内の一大産業にするそうよ。
他領に売るんじゃないかな
何処でも美味しい物を食べられるのはいいよね
とりあえず、
強力粉、薄力粉、団子粉、生クリーム、シナモン、イチゴ、オレンジ、コーヒー豆、カレールー、ドライイースト
をお願いした。
果物はこの世界のと違う感じのを出した
できれば交配で同じ物ができるといいなと思ったので。
あとは単純にあったら便利な物
レポートが出来たら次の鑑定をお願いすることにした。
お店もあるし、忙しいと来るの忘れちゃうからね。
鑑定士ても作れないなら他の作戦も考え中。
「じゃ、行くかの」
「どちらへ?」
「教会に決まっておるじゃろう。おーい、準備してやってくれー!」
「かしこまりました。」
どこからきたの?って感じの侍女さん達がぞろぞろっと
マリアンヌのみ攫われる
「あの、スチュアート様…これはどういう」
「オーディン、何をもたもたしておる。お前も準備しろ」
こうして裏ではロッタもキキもおめかしされて
攫われるように馬車に乗せられ、お留守番組を除いて屋敷の人たち揃って
教会へ運ばれた
___________
よくわからないままウエディングか?と思わせる白いドレスを着せられ
髪も飾り付けられヴェールをつけ、顔もばっちりメイクだ。
オーディンが見とれている…
こうして、急遽
婚姻の誓いをドレスですることになった
神父さんの前に2人で立ち
「汝 健やかなるときも 病めるときも 喜びのときも 悲しみのときも 富めるときも 貧しいときもこれを愛し 敬い 慰め遣え 共に助け合い その命ある限り 真心を尽くすことを誓いますか?」
まずはオーディンが答える
「この命にかけて誓う」
マリアンヌの方に神父が向く
「誓います。」
これでいいのだろうか…と不安げにオーディンを見上げる
スチュアート様、ちゃんと流れを教えてくれーとつい心で恨み節が出てしまう
「この時を持って二人を夫婦と認めます。」
神々しく神父様が言葉を紡ぐ
「オーディン」
「どうした?マリアンヌ」
オーディンの耳をよせてもらいこっそり
「私の本名は真利亜。鈴木 真利亜って言うの。
マリアンヌはスチュアート様が渡り人を隠すための名前なの。」
「では、これからはマリアと呼んでもいいか?」
「ええ、もちろん」
「マリア…良い名だな」
「ふふっ。ありがとう、これからよろしくね。」
「ああ。こちらこそ」
「「ママー!パパー!」」
ロッタとキキが駆け寄る
ギュッと抱きとめる
これで晴れて家族と胸を張って言えるのだ、良かった良かった
「スチュアート様、ありがとうございました。」
「「ありがとうございます。」」
黙って礼をするオーディン
「良い誓いだった。家族で支え合って生きてくれ。できればこの地で
はっはっはっ。」
と帰っていくスチュアート様だった。
「このドレスどうしたらいいの?」
「このまま帰らないの?」
とキキ
一応本物のウエディングドレスではないので裾が地面にはついてはいない
パニエでふんわりはしているが、そしてコルセットが恐ろしく苦しいが…
早く脱ぎたい。マリアンヌの正直な感想だった。
「このまま歩いて帰るか」
オーディンが提案する。
「誓いの続き?」
ロッタが疑問を口にする。
「そうね、きっとみんなに見られるわね。」
ちょっと恥ずかしそうに笑うマリアンヌ
「大丈夫、ママ綺麗よ」
とキキ
「ありがとう」
心配はそこではないのだけれど純粋に安心させてくれようと言ってくれているキキにそこではないのよなどと言えるわけはなく、大人しく皆歩いて帰ることにした
それはそれは見られたよ。
「ようやくだね~」とか
「やっとかよ」とか
「おめでとう!」とか
祝福?の言葉を沢山貰いながら帰って来た。
そんな平和な日が夕暮れを迎えている時
辺境伯の領地入り口にとある冒険者の一団が到着したのだった




