8話 「再会」
再会はいつも奇妙に偶然である。
そして再会はいつも運命的に必然である。
予定調和のように…仕組まれているかのように。
良くも悪くも人生を狂わせるには丁度いいのだろう。
ふと疑問に思う。
次に君に会うのはいったいいつなんだろうか…?
黒田さんに連れてこられたのは少し大きなホールのような場所だった。
そこには知らない顔がいくつもあった。
いや…一人だけ知っている顔がある。
「黄桜!?」
「佐藤くん!」
あまりしゃべらなかったとはいえ、思わぬ再会に思わず驚いてしまう。
「どうしてこんなところに…?」
「わからないんだ…高校が…あそこでなにかあったって言うのは聞いたんだけど…ねえ…いったいあそこで何があったの?」
体育館での光景がフラッシュバックする。
「…突然…本当に急に山田のやつの調子がおかしくなって…心配した委員長があいつんとこ行ったら…山田が…委員長を素手で殺したんだ…そしたら…みんなパニックなって…それで…逃げてきた。あゆみと…森んなかを…でも…また変なやつら…ゾンビ…なのか…?に襲われて……二人で逃げてきたんだが…あゆみは…あいつは…助けられなかった…くそっ!」
黄桜の体が小刻みに震えている。
「そ、そんな惨たらしいことが…本当…なの?」
「ええ、本当です。」
黒田さんは俺が答える前に言った。
「本当に…悲しい事件でした…でも決して恭一様が悪いわけではございませんよ。」
「それでもやっぱり俺は…」
「その悲劇をもう二度と起こらせないように今回、皆さまに集まって頂いたんですよ。」
黄桜は首をかしげる。
「…どういうことですか?」
黒田さんは黄桜を見つめて笑う。
「まあまあ…とりあえずその話をする前に皆さまはまず自己紹介をしてしまってください。話はそれからです。お互いを知らないとこれからとっても不便ですからね。」
「…わかりました。」
黄桜は不思議そうな顔をしながらも自己紹介をする。
黒田さんのミステリアスに飲み込まれたように見えた。
部活の大会があったため大幅に遅れました!ペースを取り戻せるように頑張ります!