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Virus suit actor  作者: 大根屋
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5話 「あゆみの決意」

どうして影というのは常にまとわりつくのだろうか。


どうして影というのは常に黒いのだろうか。


どうして影というのは光の裏にあるのだろうか。


俺には少しもわからない。



「ちょっと待ってて!」


突然あゆみが思い付いたように戻っていく。


1、2分で戻ってきたあゆみの手には金属バットがある。


「武器か…そうだな…ゾンビが一人とは限らねえからな…」

俺は武器になりそうなものを探す。少し探して手に馴染む物をとった。


「それは…スコップ?」


俺の手にあるものを見て不思議そうに呟く。


「いや違う、これはシャベルだ。」


「何が違うの…?」


「先が丸いのがスコップ。尖ってんのがシャベルだ。これなら守るだけじゃなくて色々使えるかもしれないしな。」


それにシャベルは元々、軍事用に開発されたものだから。

でも何故かそのことを言えなかった。

自覚をすることが怖くなってしまったからだと思う。


「そろそろ行きましょ。見つかったら厄介だよ!」


「そうだな…行こーぜ。」


俺たちは体育館から出来るだけ離れるために森のなかに入っていった。



しばらく歩くと小さな川が流れる場所についた。

あゆみには金属バットを持って歩いていたため少々きつそうにしている。

ここで休むことにした。


川の近くに行き、二人で水を飲む。


「ぷっはーーー!生き返った。」


「ひゃっ!?冷たい!」


あゆみは思わず手を川から離す。


「仕方ねえだろ…?ここで飲まないとこの先大変だぞ?」


「そ、そうだよね…仕方ない…。」


冷たそうにしながら水を飲む。

だが水を飲んだときあゆみの顔が変わった。


「おいしい…こんなにおいしい水があるんだね…!」


「そうだな。何回か来たことがある。ここの川の水はキレイで旨いって近所のおばさんがよく言ってたぜ。」


俺はもう1度水を飲む。


「けっこうここには来たことあるんだ…昔からここにいたの?」


「ああ、小学生の時から。」


「へえ。だからこの森にも迷わずに入っていったんだ。私少し不安だったよ。ここに来るのはじめてだったからさ。」


「…そうか…悪かったな。」


大丈夫だよ。

そんな顔であゆみはこちらを見ている。


俺から目線を外したあゆみはふっと不安そうな顔になった。


「ねえ…大丈夫かな…学校のみんなも。直人くんも。」


正直、俺もすごく心配だった。だけど…


「大丈夫だよ…あいつらならなんとかやってると思うぜ。直人もやるときゃやる男だからな。」


「そうだね…。」


そう言いながらもまだ不安そうだ。


「そうだ…私たちが助けを呼びに行きましょう!」


顔が強い決意を持った顔になった。


「ここから抜け出したらすぐに…誰でもいいから頼れる人に助けを求めましょう!」


突然の代わり具合に驚いたが、すぐに俺も同意した。


「そうだな…俺たちがみんなを呼びにいこう。」


あゆみは大きく立ち上がる。


「そうと決まったらぐずぐずしてらんない!はやくここを出ましょう!」


「よし…行こーか!」


二人で歩こうとする。ちょうどその瞬間。


その大きな声に反応したのだろうか


草のガサガサっという音が、走ってくるように聞こえた。
















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