2話 「嫌な予感」
突然思い出したことがある。
うちの学園にいた熱血教師のことだ。
その人はある日こんなことを言っていた。
「常識から常識が生まれた例はない。非常識からこそ次の常識が生まれるんだよ。」って
今ではこれが俺の常識になってしまった。
非常識が常識を容易に飛び越えてしまった。
まったくもって皮肉だなと
笑いながら地に伏した。
男子は一人として眠っている者はいない。
あの「眠り番長」の異名をもつ、野球部の高木ですら眠っていない。
それどころか皆、真剣な眼差しで先生の話を聞いてる。
まあ、無理もない。なんせこの時間の教科は男子高校生の大好物である「保健」であるからだ。
まったく…なんでこんなときだけ集中してんだ…
女子、特に委員長は呆れ顔で男子たちを見ていた。
無論、俺は皆の大好物である「保健」ですら興味はない。
テストは大体直感で答えている。
俺の直感はよく当たるからだ。
いつものように窓辺をぼんやりと見つめる。
そうして時間をつぶしていると、
ドオオオオオオオオッッッッン!!!!!
と聞いたこともないような爆発音が遠くで響いた。
一部の女子たちは気づいたみたいだがあまり気にしていないようだ。
どこかで花火でもやっているのだろうか…?それにしては大きすぎる気もするが…
疑問を少しだけ抱いたがすぐに時計のほうを見る。
今は2時46分。もうすぐ50分だ。まもなく授業が終わる。
時計の針を目で追いながら時間がたつのを待つ。
時計を見ている時ってどうしてこんなに時間がたつのが遅いのだろうか…
そんなことを考えてるうちに長針が「10」の文字をさし、スピーカーがうなり始める。
しかし…そこから聞こえたのはチャイムではなく…
緊急事態を知らせる警告音だった。
俺はこのとき、ものすごく嫌な予感がした。
俺の直感が…そう言っていた。




