「B大手出版社被害者の会」は、本当にあったのか?
【B大手出版社をめぐる出版トラブル 第1話】
「B大手出版社被害者の会」は、本当にあったのか?
答えは――あった。
正確には「B大手出版社被害者の会」という正式名称の団体ではなく、2007年頃から活動していた「共同出版・自費出版の被害をなくす会」という団体がある。
この会は、B大手出版社などが行っていた「共同出版」「協力出版」と呼ばれる出版形態について、著者との間でトラブルが起きているとして、問題を取り上げていた。
実際、出版社に対して公開質問書まで送っている。
そこには、
「著者が負担する費用は何なのか」
「制作費の内訳はどうなっているのか」
「共同出版とは、具体的に何を意味するのか」
といった、かなり踏み込んだ質問が並んでいる。
さらに、この会のサイトには出版をめぐるトラブル事例も掲載されている。
ある著者は、営業担当者から作品を高く評価され、「共同出版」を勧められ、約200万円で契約。
ところが出版後、思ったように売れず、さらに在庫について倉庫使用料が発生した――という事例まで紹介されている。
ここで大切なのは、
「B大手出版社は悪徳出版社だ」
と、いきなり結論を出すことではない。
当時、実際にどんな出版システムが存在し、著者は何を説明され、契約書には何が書かれていたのか。
そして現在はどうなっているのか。
古い資料だけではなく、現在の情報も調べながら、一つずつ検証してみたい。
これは「出版社叩き」ではない。
「本を出したい」と思った人が、契約する前に知っておくべきことを考える連載である。




