誕生日になんで・・・
数日前に、何回目になるかわからない誕生日が過ぎました。
誕生日を祝ってもらうなんて、子供の頃には考えられないことでしたが、
今は違います。
ちょっと生意気で反抗的な子供が、ちゃんと祝ってくれるのです。
小さい頃は電話で「おめでとう」だったのが、
最近はLINEで「おめでとう」。
それだけでも、やっぱり嬉しいものです。
――そんな誕生日当日、事件が起きました。
仕事のミスの発覚。
しかも上司のミスです。
私は何度も「確認しないとまずいですよ」と伝えていたのですが、
発覚したのは午後4時過ぎ。
そして出た命令が「明日の朝までに直せ」。
理不尽にも程があります。
やらかしたご本人は、今日は珍しく外回り。
毎日定時で帰る人が、なぜ今日に限って戻ってこないのか。
ようやく帰ってきたのは23時半。
缶コーヒーを片手に「買ってきたぞ」と差し出す上司に、
心の中で「何様だよ」と叫びました。
いらいらして「あとやっとくので帰っていいですよ」と言うと、
「そうか」とだけ言って、本当に帰っていきました。
そのすぐあとです。
子供から電話がかかってきました。
「今日、帰ってこないの?」
「ちょっと無理かな」
そう答えると、電話口の声がいたずらっぽく変わって、
「せっかくケーキ作ったのに、もったいないから食べちゃうね」と。
……まてまてまて。
それは私の誕生日ケーキでは!?
子供の理屈では「誕生日は祝ってあげるけど、過ぎれば関係ない」らしく、
「いないから代わりに祝ってあげる」とのこと。
「少しは残しておいてくれないの?」と聞いたら、
電話の向こうで「かんぱーい!」とグラスの音が鳴って、
ぷつりと通話が切れました。
うぅぅ……。
涙で書類がにじみそうになりながら、今日という日が終わりました。
17時で帰る予定だったのに。
――でも、こうやって祝ってくれる人がいる。
私は、きっと幸せなんだろう。
そう思いながら帰る途中、
「ダイエット中なんだけど、今日くらいは」と、
コンビニでお弁当とシュークリーム、そしてポテチを買いました。
深夜の一人誕生日会。
少ししょっぱいけど、ちゃんと甘い夜でした。




