第39章
花蓮はおみやげと言って、三十センチほどの木製の人形を持ってきた。
南太平洋の島の原住民の恰好をした人形で、胡麻塩頭の短髪で浅黒い肌の色をしている。裸で素足で、腰に布を巻き、右手には槍を持っている。ただ、なぜか銀縁の眼鏡を掛けていて、それだけが文明人のようで、妙にアンバランスな印象を与える。
「この人形、川村さんに似てるでしょ。みやげもの屋さんで見つけた時、思わず吹き出しちゃった。それで、即、買ったの」
似ているとは思わない。
「ふーん。そうかな」と、正夫は気乗りせずに言った。
「それでね。これ面白いの。ホントに私、買った時は気が付かなかったんだけど……」
花蓮はそう言いながら、腰の布を捲ると、おちんちんがついていて、下に垂れ下がっていた。
それを指で股関の方にぐいっと押すと、中に留め金とバネが入っているのか、おちんちんがピョンと体に対して垂直な向きに上がった。
花蓮は愉快そうに笑いながら、何度もおちんちんを下に向け、それを押して、ピョンと立たせた。
「お元気なところも川村さんにそっくり……」
そう言って、目を細める。
「でも、私、買った時には、本当にこんな仕掛けがあったとは知らなかったのよ。」
彼女はスマホの写真を見せながら、楽しそうに旅行について話した。
天真爛漫に笑いながら話す姿はフツウの女の子の姿だった。




