俺の部屋はオマエの部屋じゃない!俺の部家で彼氏と電話するな!
こんにちは。
あまのじゃくです。
全5話のショートストーリーです。
毎日21時10分更新です!
是非とも、1話だけでよいので読んでみてください!
よろしくお願いします!
サッカーの部活が終わり、片付けていると芽衣がやってきた。
颯介、一緒に帰ろ?
もちろん。ちょっと待っててな。
よし、OK、帰ろ!
颯介はスポーツバックを肩に掛けた。
それ、重そうじゃん。
わたし、持ってあげようか?
「おいおい、芽衣にはむりだって」
だね。芽衣は無邪気に笑った。
ふたりは夕暮れの住宅街を肩が触れるか触れないかのギリギリの距離で歩く。
隣合った影が伸びていく。
凛、帰るぞ!
亮、ちょっと待って。
バスケシューズ忘れちゃった。
早くしろよ。
凛は戻ってくると、亮の頬にペットボトルをいきなり付けた。
冷た…!亮、疲れてるでしょ?
わたしのおごり!
遠慮しないで飲んでね!
ありがとうと言うと、亮は凛の頭を撫でた。
凛は赤くなって上目遣いで亮を見つめていた。
18時。
「だぁああ~づがれだ~」
凛はそういうと制服のまま颯介のベッドにダイブした。
おい!凛!
オマエ、風呂はいってねーだろ。
部活の後なんだから汚ねーんだよ。
凛は薄目でチラッと颯介を見ると「しらん」と、一言だけ言って目を閉じた。
颯介はため息をついた。
そのとき、颯介のスマホが鳴った。
【芽衣】の表示。
もしもし?どした?
「今度の日曜日さ行ってみたいパンケーキやさんあるの。一緒に行かない?」
もちろん、行く行く!
なんだ?デートの約束か?そりゃ結構、結構。
凛は颯介のベッドに仰向けになりながらしゃべった。
「ね、颯介…。また凛先輩と一緒なの?」
「しかも、それって颯介の部家だよね」
「わたしは行ったことないのに」
芽衣、いつも言ってるように、それは誤解なんだよ。
あいつ…凛とは生まれたときからずっと一緒だったから、兄妹みたいなもんなんだよ。
恋愛感情どころか女としてみてないから!
電話で芽衣のいつもの誤解を解いていると、ふと凛の方を見た。
股を開きすぎだ。スカートからパンツが見えるか見えないかまで太ももが露出している。
「颯介?どうしたの?」
あ、いやなんでもないない…。
じゃ、今度の日曜な!
楽しみにしてる。
おやすみ!
あのさぁ~
スカートで股を開くなっていつも言ってるだろ!
べつに颯介にならパンツくらい見せても恥ずかしくもなんともないからさ~。
減るもんじゃないし。
お、俺だって凛のパンツになんか興味ねーよ。
凛はガバッと起き上がった。
颯介の肩を叩いて、ま、わたしたちそんなもんだろ。ガハハと笑った。
今度は凛のスマホが鳴る。
【亮】の表示。
もしもし!亮!
バスケのデータ?
いいよ、じゃあ、明日わたし持っていくからね。
それと…。
凛は少し赤くなって甘えるような声で、亮、来月誕生日でしょ?
なにが欲しいのかなって。
亮のことなんでも知っているけど一応ね。
じゃ、明日ね。大好き。
颯介は堪えていた笑いを解放した。
オマエ、そんな声、どこから出してるんだよ!?
そんなもん、この口からだろうが!
それに「大好き!」って柄じゃねーだろ。
颯介は更に笑った。
てか、ここ俺の部家だから、彼氏との電話は自分の部家でやってくれ。
マジで迷惑。
はい、はい、分かった、分かった。
凛は手のひらをフラフラさせる。
そろそろ帰ってくれ。晩飯になっちまう。
凛の背中を押す。
ようやく、凛は帰っていった。
部家でひとりになる。
凛の白くてスベスベの太ももが甦る。
ったく。いくら俺だからってあれは反則だぞ。
颯介は考えるのをやめるためにリビングへ降りていった。
22時。
颯介の部家の窓がコンコンと鳴っている。
窓の鍵を開けた。
よ!颯介。
物干し竿を自分の部家に押し込むと、凛は屋根を軽々と伝ってきた。
凛が颯介の部家に入ろうとしたとき、ストーップ!
凛、この雑巾で足の裏拭いてくれ。
汚なすぎる。
夕方も汗まみれの身体で俺のベッドに寝転がるし。
もう少し、女の子らしく…。
今の時代、それは言っちゃいけないことだぞ!
凛は颯介に足出して
「拭いて」
なんだって?
「だから足拭いてっーこと」
オマエさぁ~俺をなんだと思ってるんだよ?
まったく。
ほら、足出せ。
颯介は凛の足の裏を拭いている。
凛は笑って、颯介があたしの召使いみたいだな。
よし、入っていいぞ。
凛は教科書を持ってきた。
この問題がまったくわからん。
凛はシャーペンを咥えている。
颯介はこのページを見ろ、と近くに来るように言った。
「なになに?」凛は座りながらずりずりと颯介の横に移動した。
身体がめちゃくちゃ近い。
なんなら、芽衣より近い。凛が颯介の教科書を覗いた瞬間、凛からシャンプーと凛自身の甘い香りがした。
不意打ちを受けた颯介は
やばい、やばい。こいつは男友達だ。
なにドキドキしてるんだ。
夕方の太ももが脳裏に甦る。
凛、分かったら、自分のとこで勉強してくれ。
ほい、ほーいと軽い返事をした。
ったく。凛の距離感ってバグてるんだよ。
一応、俺も男子高校生なんだから。
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