SS 王城にて
作者の力不足で、語尾や文面が安定しない場合がございますが、、、
どうか、ご了承ください。
「――国王様っ! 姫様がっ」
「シェーラがどうかしたのかっ!?」
わしの名前はウエス・トリアーナ・ウィルドン。
ウィルドン王国の現国王である。
――それよりも、今はシェーラじゃ。
シェーラは今、勇者と共にダンジョンに行ったはずだが、一体どうしたというんじゃ、、、
まさかっ
「――お父様っ!」
「シェーラっ!? 無事じゃったか、、、 どうしたのじゃ?」
「お父様、ご報告がございますわ」
◇◆◇
「――なんじゃとっ!」
シェーラの説明を聞いたわしは、思わず声を荒げてしまう。
シェーラが襲われそうになったと聞いて冷静でいられるはずがない。
「わたしも今回ばかりはと思いましたわ。でも、見知らぬ人のおかげで助かりました」
――おおっ!
その者には褒美をくれてやらねば。
「うむ? じゃが、勇者以外の立ち入りは禁止していたはずじゃ。して、その男と勇者はどうなったんじゃ?」
「すみませんですわ。聖剣を装備した勇者では見張りの兵たちでも戦いにならないと思いましたので、先にお父様に事態をお伝えすべきかと、その、、、逃げてきてしまいました」
――いかんっ
攻めたような口調になってしまったわい。
このままではシェーラに嫌われてしまう。
「いや、問題ない。むしろよくぞ逃げてきてくれた。シェーラが無事で何よりじゃ」
「お父様、、、」
「うむ。――衛兵よっ! 戦いの準備をしろ! 今から我が娘であるシェーラを襲うとした勇者を捕らえにいくぞっ!」
――あの異世界人めっ!
我が娘に手を出そうとしたこと後悔させてくれる。
戦争じゃっ!
◇◆◇
「いいかっ、よく聞くのじゃ! 相手は異世界人、腐っても勇者じゃ! だがしかーし、わしの娘であるシェーラを襲うとした不届きもの。必ず捕まえるのじゃっ」
「「「おおーーー!!!」」」
ダンジョンの前に集まった100人にも及ぶ近衛兵たちが、声をあげる。
シェーラは、その器量の良さと優しさで兵からの受けもよい。
勇者に対して皆も同じ気持ちを持っているに違いない。
「さあ、決戦じゃっ!」
わしは近衛兵100名を引き連れてダンジョンに入った。
「これは、どういうことじゃ、、、」
シェーラから聞いていた情報通り、勇者は確かに1階層のセーフゾーンにいた。
セーフゾーンは、激しい戦闘の跡が至る所にあり、その戦いが壮絶なものであったことを示していた。
「気絶しておるのか、、、」
肝心の勇者じゃが、気絶していた。
傷らしい傷は見当たらく、命に別状はなさそうじゃ。
しかし、勇者に渡したあるものが見当たらない。
「聖剣がないじゃとっ!? まさか、、、」
確かシェーラの話では、シェーラを助けようとした男がいたそうじゃが、そ奴が奪っていったのか?
じゃが、聖剣は勇者でなければ装備できん。
売れば金になるじゃろうが、我が国を敵に回すことになる。
それは、考えにくいと思うが、、、
「もしや、魔族の仕業か、、、」
魔族ならば、勇者の力を削ぐという目的で聖剣を奪っていくかもしれん、、、
いや、それならば勇者を殺さない意味がない。
――もしかしたら、こやつが持つ【アイテムボックス】の中にあるかもしれん。
「とにかく、こやつを捕まえて、城で情報を吐かせるほかあるまい、、、」
◇◆◇
「――結局、聖剣の行方も、男の正体も謎のままか、、、」
目を覚ました勇者は記憶を失っていた。
ダンジョンで起きたことはおろか、その前の記憶まで失っていたのだ。
しかし、シェーラを襲おうと企んでいたことは、すぐにボロを出したので牢獄にとらえてある。
勇者であるため利用価値は高く。殺すという選択は取れないのじゃ。
仕方なく、奴隷として馬車馬のように働いて贖わせることにした。
――シェーラを襲おうとしたこと、後悔させてやるのじゃ。
「――国王様っ!」
「何事じゃ?」
「城の庭に『カメリア商会』からと国王宛てと書かれた荷物がありました。罠などの可能性はないと、魔術師は言っておりましたので、ご確認を」
兵士が子供ほどの背丈がありそうな荷物を持ってやってきた。
「『カメリア商会』じゃと? それは、まさか『カメリアの魔剣』のか?」
「はっ。そのようだと思います」
「うむ、、、 とりあえず中身を見てみるか。――下がってよいぞ」
「――はっ!」
兵士を下がらせる。
何が入っているかわからない手前、ただの一平兵に見せられる内容かわからない。
そのため、中身を見ないように魔術師が罠の有無を確認しておるのじゃ。
厳重に梱包されていた『それ』を取り出そうとすると、先に手紙が出てきた。
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『 拝啓 ウィルドン国王 ウエス・トリアーナ・ウィルドン様へ
突然の手紙、失礼かと思いましたが、ことがことだけにご報告しないわけにもいかず、お送りさせていただきました。
私は、先日勇者と剣を交えることになりました『カメリア』と申します。
姫殿下が襲われていましたので助けに入ったところ、勇者の逆鱗に触れ、やむを得ず戦闘になりました。
その際、勇者が聖剣の剣核を開放し、聖剣が失われてしまいました。
勇者の自己責任と言いたいところですが、勇者以外の立ち入りを禁止していたダンジョンに入っていた私の責任でもありますので、お詫びの気持ちを込めて、とある品物をお贈りさせていただきました。
どうか、これで私の罪を見逃して頂きたく思います。
不躾なお願いですが、どうかご考慮の方お願い致します。
『カメリア商会』専属鍛冶師、カメリアより 』
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「――ずいぶんと、おかしい文面のお手紙ですわね、お父様」
「うむ。そうじゃな、、、ってシェーラ! なぜここにっ!?」
突然現れ、手紙をのぞき込んでいたシェーラに思わず、驚いた声をあげてしまったのじゃ。
――いかん。これでは父としての威厳が、、、
「それで、お父様。品物っていうのは何ですか?」
「そ、そうじゃの。開けてみるとするか」
布に包まれたそれが、姿を現す。
出てきたのは、剣だった。
「やはり、思っていた通り魔剣か」
「魔剣ですか?」
「シェーラは『カメリアの魔剣』について聞いたことはないかの?」
「少しだけしか、、、」
「『カメリアの魔剣』とはな、最近ルトリアにできた『カメリア商会』が扱っている看板商品なんじゃ。どうやらココルテの町に職人がいて魔剣を打っているという話だったはずじゃが、王都に来ていたとは、、、」
そのうち、勅命で探らせるつもりでいたのじゃが、勇者の件もあって後回しにしていたが失敗じゃったか。
「では、私を助けてくれたのは、その魔剣を打つことができる『カメリア』さまなのですねっ!」
「そうなるな、、、 うむ、確かに惚れ惚れする、いい出来じゃ」
『カメリアの魔剣』を鞘から抜き、眺める。
黄金色の刀身は、まるで鏡を思わせるように澄んでいる。
何やら大きな力をもっているように感じるそれは、ただの剣ではありえない。
それは、そう、、、
――まるで、勇者に持たせた聖剣『エクスカリバー』のように、、、
鑑定石を取り出し、魔剣の性能を確かめようとするのじゃが、、、
鑑定の結果に言葉を失った。
「――聖剣じゃとっ!?」
◇◆◇
「それでは、私がカメリア様の捜索に行きますわっ」
「シェーラ!? 別にシェーラが行かずとも、他の兵士が、、、」
聖剣を送ってきた謎の『カメリア』なる人物を探すべく、兵を派遣しようと話をしていると、シェーラが主張してきたのじゃ。
――いかん。それではわしがシェーラと会えなくなってしまう。
「じゃが、、、」
「いいえっ! 私に行かせてくださいまし! 私はカメリア様のお顔も見ています。それにカメリア様には私を助けてくれたお礼を直接致したいのですわ」
――シェーラの頑固さは、母親譲りじゃ。
こうなってしまっては、説得は不可能じゃ。
「――わかった。気を付けて行ってくるがよい」
「ありがとうございます、お父様」
シェーラはそう言い残すと、旅支度をすると言って部屋に行ってしまった。
――ああ。わしのシェーラよ




