男不信
「キャッ」
「おっと・・・大丈夫か?」
転んだアリアを俺が受け止める
「っ、」
「!」
アリアが俺を振り払った
「あ、ごめんなさい!体が勝手に・・・」
「いいよ。俺大丈夫だから」
「・・・ごめんなさい・・・」
アリアの背中を俺は見てるだけだった
「スピカ、ちょっといいか?」
「え?なんですかー?」
「こっち来てくれ」
「???了解」
俺等は外へ出た
「聞きたいことがあるんだが」
「はい、なんですか?」
俺は思い切って聞いてみた
「アリアの、なんだっけ・・・『男不信』ってやつ。何かワケがあるのか?」
「あれ?やっぱりあの子ダメだったんだ・・・」
「どういうことだ?」
「アリアも『一応自分の兄さんだし大丈夫』って言ってたの。
でも、ダメだったんでしょ?」
「ま、まぁ・・・」
「あららら・・・あの子の心は岩石よ。
出会ったときは闇にあったわ。
でも、逃げ出したときは嵐の中にありあなたに出会って今は海の中・・・」
「え?」
「お兄ちゃんは記憶だけど私は心を形として見て読むことができるんです。
あなたの心はアリアとは違って岩石であるけれど何か穏やかな空気が流れてる・・・お兄ちゃんのおかげかな?」
「そこでなんでライトになるんだ」
「何かが支えてくれるからこそ流れる風よ。
だなら、一番そばに居るはずのお兄ちゃんの存在で生まれている風。
なんかお兄ちゃんって気づいたら側にいて誰か悲しんでたりしてたら脳天気なことわざと言ったりして、色々上手なのにかたいから」
「・・・確かに・・・というか、話それ過ぎだ。」
「ごめんなさい。
アリアと私は檻の中で会ったのよ」
「檻?」
「なんか、売られたらしいよ。
で、拾われたのはこの前逃げ出した店の社長よ。
でも、まだ小さかったアリアは雑用ばかり
まだそっちが良かったけど、成長してしまったら出しに使われる。
それで怖くなって逃げ出して・・・
男不信なのはそんな店に引き取られたからよ。
まぁ、人間が人間を玩具として見るなんて、どうかしてるけどね」
「そうか・・・」
「あなたがアリアの心に穏やかな風を流してくれるといいけれど」
「俺じゃないとダメか?」
「あなただから意味がある。そんな気がするわ」
「そうか・・・」
「私は心を読むだけだから」
「・・・わかった・・・」
俺はとりあえず部屋に戻って寝た
「スピカも厳しいね」
「お兄ちゃん見てたの?」
「見てたよ。ヒントを与えないなんて、そこら辺父さんに似てるな」
「お兄ちゃんだって似てるじゃない」
「そう?」
「そう」
「嬉しいけど・・・父さんは」
「何かの間違いよ。きっとそう!」
「・・・だといいんだけど」




