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第1話 糞を頂戴いたします

「辛っ……! でもこれが美味いんだよな」


 俺、小崎おざき つかさは世間一般的に見て普通の男子高校生だと思う。

 つい最近まで中学生だと思っていたらあっという間に2年生になっていた。ダラダラとくだらないことを考えながら日々を過ごしている。

 成績は中の下だが、気の合う友人もいるし暖かい家族もいる。正直この生活が続けばいいなと思っていた。

 夕日の差し込む公園のベンチ。俺はお気に入りの激辛スナック「暴虐ハバネロ」をつまんでいた。


「そろそろ蒸し暑くなってきたから衣替えの時期かなぁ‥‥」


 と呟いているとギュルギュルギュルと音がした。

 辛めのものを食べると6割方腹を壊すとわかっていながらもついつい食べてしまう味だ。


「ーーヤバイかも」


 案の定、腹を下した俺は鞄を持ったまま目前の公衆トイレへ駆け足で向かった。夕暮れ時の公衆トイレはどこか寂しさを感じさせた。


「間に合ったぁ‥‥。あのスナックのガツンとした味が好きだけどお腹壊すのは嫌なんだよなぁ‥‥。」


「ーーわたくしスカルトロールと申します。ーー突然申し訳ないのですが糞を頂戴いたします。」


 突然耳元で呟かれた。内容のわりに落ち着いていてダンディな声だ。

もちろんトイレの個室には俺1人しか入っていないはずだ。それに背後には大人はおろか子供すら立つスペースはない。


 明らかな異常事態に頭の処理も追い付かず返事をする間に俺の尻に激痛が走る。


「イタイイタイイタイイタイイタイッ!」


 今までの人生で感じたことの無い激痛。何か鋭利なもので裂かれているような痛み。ポタポタと血液と糞が俺のケツから滴る。

 便器を覗くと足元まで血まみれだった。

 肛門を締める筋肉もやられているため血と糞が止めどなく溢れ出している。脚に力が入らず自力で歩くことすら不可能に近い。


「こ‥んな、ところ‥‥で‥死ん‥‥でた‥まる‥‥かっ!」


 ガクガクの脚で最後の力を振り絞り目の前の扉の鍵を開け扉に体重をかけて押し開ける。

 扉の開く激しい音と共に俺の意識はそこで途切れた。


「ーーちょっとあなた大丈夫!?凄い血‥‥ってうわぁあ!?」


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