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第六話 ザダル・ラ・ニハク(成長期 Ⅲ)

【これまでのあらすじ】

宇宙船が旅立ち約500年が経った頃、ダフィタス人が住める環境にある星を見つけた。

星が見つかった!との報告で国民が歓喜に湧いている頃、各国の代表者と室内に置かれたリアルタイムで話すことが出来るスクリーンを通して首脳会議が行われた。

ニハク国の代表者はザダル・ラ・ニハクという人物。

幼少期から青年期、ザダルという人物を形成するのは何か?

ザダルは月に一度は、弟達と美術館や博物館に行ったり演劇鑑賞をしたりと満喫した週末を送り、月に3回は祖父母と弟達との楽しい時間を満喫し、満足顔であった。顔は無表情だけど。


演劇鑑賞は、ザダル自身も楽しめた。

物語を役者と呼ばれる人達が演じることで、物語にのめり込む楽しさを知って興奮を覚えたし、歌も素晴らしく感動していた。

こんな素晴らしいものがあったのだと興奮をしたまま、カフェで美味しい飲み物を飲みながら、弟達とあの場面が素敵だった!とか、あの役者さんの歌が良かったなど感想を言い合ったり、弟達の興奮して楽しげに話す顔を見られることも、ザダルはとても嬉しかった。

弟達は6歳と5歳になっており、まだ礼儀作法は完璧ではないものの、騒ぐことなく移動もできるし、物語の内容が分からないところもあるだろうに、それでも楽しんでくれている様子にひと安心だった。


『ほんとザビルもザリルも可愛いし、賢いっ!』


と弟達の頭を撫でて、ワクワクした気持ちで

「何処か行きたいところはある?」

と弟達に聞いてみたところ

「兄上、僕達は何があるか知らないから、兄上が連れて行ってくれるところを楽しみにしてるんだよ。」

「兄上達と一緒に行けるなら、何処でも楽しいよ。」

との返事が返ってきた。


そうだ!僕も学園に行ってから、美術館や博物館に、演劇鑑賞や音楽鑑賞というものの存在を知ったんだった。

学友達が話してるのを聞いて『なにそれ?』ってなったんだ!と思い出した。

そーいえば、遊園地という施設があって、それはとても楽しい場所らしいということは知っているが、それも芸術鑑賞の内に入るのだろうか?

それか、中央公園という場所には、様々な乗り物があって、誰でも行けるし入園料も庶民でも負担ないと聞いた。

体力作りという名目で中央公園に行くのはどうだろう?

ライドに申請してみよう。

ダメって言われても、中央公園なら、僕のお小遣いで行けそうだし。

そんな風に考えながら、カフェの時間を満喫していると、3人の学友達がカフェに入ってきた。


「あっ!ザダル様。ごきげんよう。」


「………… ごきげんよう。」

(ザダル心の声:せっかくの弟達との時間なのに邪魔するなよ)


「ザダル様、そちらは弟君でしょうか? とても可愛いらしいですね。」

(ザダル心の声:そう!僕の弟達は可愛いんだよ)


「ザダル様は、弟君達と仲良くていらっしゃるのですね。」

(ザダル心の声:君、よく分かってるね!)


気を良くしたザダルは、その学友達に遊園地のことを聞こうと思い、隣のテーブルに座るように促した。


「隣のテーブルが空いているようだし、君たちが良ければだが一緒にお茶を飲むのはどうだろう?」


「ザダル様が誘ってくださるなんて光栄です。」

と、学友達はにこやかに席についた。


護衛達はすっとポジションを変え、ザダル達3人を学友達からも守れる位置取りをするが、そんなことはザダルを除いては誰も気づかない。

それほど優秀な護衛といえる。

(ザダル心の声:護身術を習って、はや6年……うちの護衛って何気に優秀なんだよねー 頼もしい)


ザダルはそんなことを考えているが、5歳の頃より護身術として剣など一通りを習い、学園で体術も1番である。護衛の動きに気づけることが凄いということには思い至らなかった。

そして、このカフェも上流階級の者しか入れないカフェであり、さらにザダル達がお茶をするために1番景色の良い席と両隣の席は護衛しやすいように1日空けておくように手配されたものだとは知らなかった。

もちろん、美術館や博物館も貸切だったし、演劇鑑賞はVIP席というザダル達のみしか入れない特等席からの鑑賞なのである。


ザダルは、どう遊園地のことを聞き出そうかと思っていると、1番下の弟のザリルが

「今日ねー、兄上達と演劇を見に行ってきたんだよ。とーっても素敵だったし面白かったんだ!」

と、可愛い笑顔で学友達に話しかけていた。

(ザダル心の声:あぁ、ザリルはなんて社交性があるのだろう)


それに続いてザビルも

「兄上が僕達を連れて行ってくれたんだよ。この前は美術館にも博物館にも行ったんだよ。絵がいっぱいあったし、大きな彫刻?もあったんだよ。僕、絵のことはよく分からないけど、お兄さん達は分かる?」

(ザダル心の声:ザビル……分からないって素直に言えるザビルが素晴らしい)


そんな弟達の話を楽しげに聞いていた学友達が

「演劇は素晴らしいですよね。僕も大好きです。今は『帝国の騎士』を上演していますね。僕はまだ観てないので羨ましいです。」


「美術館や博物館にも行かれたんですね!それは素晴らしい。私は、絵画に興味があって美術館が大好きなんですよ。けど頻繁に行けないので、お小遣いを貯めて行こうと思っています。絵画は、難しいことを考えずに、ご自分が好きと思った絵を楽しんだら良いと思いますよ。」


などと、弟達の話に向き合ってくれ、対応してくれることに嬉しくて心がじんわりと温かくなった。

(ザダル心の声:あぁ、名前も知らない学友達だったけど、いい人達で良かった。今日はなんて素晴らしい日だ)


表情は無表情なのだが、とっても楽しい時間を過ごしているザダルは、意を決して質問してみた。


「僕は行ったことがないのだけど、遊園地という施設があると聞いたんだ。そこに弟達を連れて行くのはどうだろうか?意見を聞きたいのだが、どうだろう?」

(ザダル心の声:あー、なんか固い言い方になっちゃうよー)


「ザダル様は、本当に弟君達を大切にされているのですね。素敵なお兄様ですね。」

(ザダル心の声:本当に君はよく分かってる!!)


「遊園地ですか!!良いと思います。僕も弟君達の歳の頃には、よく両親と行きました。様々な遊具があったり、動く乗り物もあり、年齢によっては乗れないものもありますが、充分楽しめると思いますよ。」

(ザダル心の声:動く乗り物かー、ザビルとザリルは怖がらないかな?年齢によって分かれてるなら大丈夫なのかな?)


「遊園地と言えば、ファンタジーランドがおすすめです!けど、入園料などお高いので、頻繁には行けません。それに、1日では回りきれない程広いので、何回か行かないと全部を見て回ることはできません。が、ファンタジーランドは、そこに居るだけで夢の世界に来たような楽しさがありますよ。」

(ザダル心の声:君はお金の情報をしっかり伝えてくれますね!いい事です。夢の世界……よくわからないけど、おすすめと言われると気になる)


遊園地かぁ……弟達と行きたいけど、遊びに経費は出せないよね……うーん……お小遣いを貯めて行くとなると、果たして何ヶ月貯めないといけないのだろう?

ライドは知っているかな?と、何気にライドを探そうと視線を彷徨わせてしまった歳に、いつも近くに仕えてくれる護衛のマルサと目が合った。

すると、無表情ながらもマルサの頭が1度上下した。


あっ。大丈夫ってことかな?

嬉しくなったザダルは、会話に戻る。


「そのファンタジーランドに行ってみたいと思うのだけど、ここからは遠いのだろうか?」


そんなザダルの質問に

「大丈夫ですよ。かなりの頻度で乗り合いコンポットが出ていますし、ザダル様でしたら専用のコンポットも使用できるのでは? コンポットを使用したら、1時間程で着く距離にあります。 不安であれば、私達もご一緒させて頂けたら、ランド内のおすすめの乗り物やショップなどを案内させて頂きますよ。」

と、学友3人組が笑顔で対応してくれた。

(ザダルの心の声:1日でも回れないファンタジーランドのおすすめを案内してもらえるのは有難い。けど、弟達との時間を学友達に邪魔されるのは嫌だなぁ。どうしよう)


ザダルが迷っている間に

「お兄さん達も一緒に行ってくれるの? 僕、他の人と遊んだことがないから嬉しいよ。」

とザビルの笑顔に、はっとした。

そうだ!ザビルもザリルも、僕と一緒で他の人との交流がない。

学園に行ってから、弟達が僕のように苦労しないためにも、交流を深めた方がいいかもしれない。


「日程のこともあるし、細かいことを打ち合わせしないといけない。もし良ければ、一緒に行くという方向で学園で話しても良いだろうか?」

(ザダルの心の声:ライドの許可が下りればだけど……)


「ええ、もちろんです。僕たちはザダル様の隣のクラスです。お昼休憩の時にでも声をかけさせてもらいますね。」


「あぁ、分かった。今日はそろそろ帰るとするよ。色々なことを教えてくれてありがとう。 ではまた学園で。」

そう言ってザダル達は、帰宅した。

無表情のザダルを見ると全く分からないが、ザダルの心はファンタジーランドのことでワクワクが溢れ出しそうだった。


『あー!早く弟達とファンタジーランドでいっぱい遊びたーい!!』



~SIDE マルサ~

ザダル様が10歳になられた年に学園に通われる。

この国ではそれが制度として確立されており、以前から分かっていたことだ。

俺は護衛長として、ザダル様の学園内まで護衛ができる立場でもある。

学園内と言っても護衛専用の待機部屋があり、そこで授業中は待機となる。

本当は、一時としてザダル様の傍を離れたくないのだが、こればっかりは仕方ない。

学園がある日は、毎日ザダル様と俺とで学園に行く。

ザダル様やザビル様にザリル様大好きな幼なじみのライドからしたら、羨ましくて仕方ないらしい。

ザダル様達に、名前を呼んでもらえるだけ幸せだと思ってほしいものだ。

きっとザダル様は、俺の名前など知らないと思う。


そんなある日、学園からの帰り道

「マルサ、今日は体術の授業がありました。けど、学友達では相手にならないのです。僕は弟達を守りたいと思っています。お兄ちゃんだからね。今度、稽古をつけてもらえますか?」

とザダル様が仰るのです。

もう、空が飛べるのかと思うほどの心が浮き立ち、満面の笑みを隠すなんてできませんでしたよ。ほんとに!!

「もちろんです! いつでもお相手いたします。」

と、冷静に答えたが、絶対涙が出てたと思う。

ザダル様が前を向いてて良かったーーー!


自分の名前を知っててくれた。

本当に嬉しかった。

シフト制ではあるが、夜中だろうが早朝だろうが護衛には関係ない。

有事はいつ来るか分からない。その時のために俺達は居る。分かってはいるが、それでも名前さえ覚えてもらえないとなると心が沈む時もあった。

だけど、まだ小さいザダル様が、次期首脳という立場というだけで、厳しい訓練をこなし、泣きながらも剣を振るう姿を見てきた。

護身術では、師範役に何度も倒され、傷だらけになることもあった。

こんなに小さな子どもが頑張ってるんだ!と、それを心の支えに日々の仕事を全うしてきた。

それが、「マルサ」と呼ばれたことで全てが報われた思いだった。

絶対にライドに自慢するのだ!!


それから数ヶ月が経った頃、ザダル様から美術館に行きたいと申し出があったとライドが言ってきたのだ。

護衛長として、シフトの変更はもちろんのこと、下見や配置など考えることは山積みとなる。

だが、そんなことは些細なことだ。ザダル様から~したいと言ってきたことなど、ほんの僅か。

それに対応するのが俺の勤めだ!と張り切った。

あー、部下達がドン引きするほど張り切ったさ。

美術館や博物館と護衛の回数を重ねるごとに、ザダル様達ご兄弟の微笑ましいやり取りを真近で見た部下達は、演劇鑑賞の時には俺より張り切っていた様に思うのは気のせいではない。

しかも、ザダル様はその日につく護衛全員に「今日もよろしくお願いします。」と声をかけてくれるのだ。護衛達が張り切るのは当然だな、うん。

ザダル様は、基本無表情だ。

だが、弟君達の前では言葉使いが変わるのだ。

固い言い回しではなく、自然体で弟君達に接している。

声が聞こえない場所から見たら、きっと無表情のザダル様と笑顔で話される弟君達とのギャップに戸惑うだろう。

このやり取りを間近で見聞きできるのは護衛の特権なのだ。

優しく弟君達に話しかけるザダル様。

弟君達も、ザダル様を慕い楽しそうに話されている。なんと微笑ましい光景だろうか。


そんな光景に癒されながらも周囲に意識を向ける。

ザダル様のご学友達がカフェに入ってきたのだが、いつもの様に挨拶だけで終わると思っていた。

なぜなら学園内でザダル様はいつもひとりだからだ。

俺は、ザダル様の休み時間になる少し前には教室の前で待機する。休み時間もお昼休憩もザダル様はおひとりで過ごされることが多い。

極たまに声をかけてくる者も居るが、話が盛り上がるようなことはなく、ザダル様に挨拶し、成績の良さを褒めて去っていくというのがいつもの光景だった。

学問も体術もザダル様に敵う者が居る訳がない。幼い頃から努力されてこられたのだ。

無表情だが、褒められた言葉に対して感謝の言葉を返されるザダル様。

だけど、少し寂しそうに見えるのは俺だけだろうか?

そんなザダル様がご自分から隣のテーブルへと誘い、弟君達と遊園地に行ってみたいと仰りご学友達に意見を求めている。

その者達も和かに弟君達と話され、とても良い雰囲気の者達だ。ひとりを除いてはだが。

ザダル様が一瞬、誰かを探すように視線を彷徨わせる。きっとライドを探したのだろう。

ライド、おのれ、ムカつくヤツ!!

けども、きっと遊園地に行けるかの確認をしたかったのはすぐに分かった。

ライドが許可しなくても、俺が許可する!!俺が費用を払うことになっても行かせてみせる!!

そんな思いを込めて、うなづいた。

そんな俺に気づいたザダル様の表情が一瞬、嬉しそうに見えた。

もう、絶対に遊園地に連れて行ってみせるぞ!!

心の中で固い決意をしたのだった。

遊園地がファンタジーランドにグレードアップした………貸切料金、俺の貯金で足りるのだろうか?

部下達を巻き込もう!うん。それがいい。



~SIDE 学友A (バイデル) 学友B (ターフィー) 学友C (ユーグル) ~

学友Aバイデル:腐れ縁というヤツだろうか? 親がこの宇宙船のシステムエンジニア同士ということもあって、幼い頃から3人で遊ぶことがよくあった。

学園でも同じクラスになり、自然と集まるようになった。

今日は休みだというのに、何も予定がなく暇を持て余しているとお茶でもしないか?と呼び出された。

立ち寄ったカフェで、なんと次期首脳のザダル様が居るではないか!

俺は父親のように一生を宇宙船のために捧げるような仕事につきたくはない。

出来れば政治の中枢に席を置き、自分の手で世の中を動かしてみたい。そしたら、金など使いたい放題だ!女も極上がいい。そして何より気持ちいい!

そんな野心は微塵も見せずに『気のいいヤツ』を演じてきた。

腐れ縁の2人は俺のことを『気のいいヤツ』だと信じている。

これは、チャンスだ!!


「あっ!ザダル様、ごきげんよう。」


キッカケは作った! あとは任せた。上手くやってくれ。

と聞き役に回っていたら、あれよあれよとファンタジーランドに一緒に行く話までなった。

俺の野望に近づいたではないか!お前達、よくやった!!


学友Bターフィー:俺は周りのヤツらなんて、どうでもいい。それが本心だ。父親がシステムエンジニアで、その技術力の高さを尊敬している。ゆくゆくは父親のようなシステムエンジニアになり、父親を超える仕事がしてみたいと思っている。

だけど、美術館の独特な雰囲気が好きで小遣いを貯めては通っている。

静寂の中に自分だけひとり、気に入った絵画の世界に入り込みその世界を満喫する。それがとても好きだ。

だから俺は美しい風景画が好きだ。

学園では、同学年に次期首脳のザダル様が居るとか、ザダル様が学年代表になったとか、いつもすました顔してイケ好かないヤツだとか何かと騒がしい。

だけど、そんなことはどうでも良かった。

今日は、美術館に行くほどの小遣いはないが何処かに出かけたい気分だった俺は、幼なじみ達をカフェに誘った。

幼なじみ達も暇を持て余していたらしく、いつものように3人で集まった。

カフェに行くと、学園で話題のザダル様が居た。挨拶だけでと思ったのだが、ザダル様だけではなく弟君達も居たのだ! 元々端正な顔立ちのご兄弟であり、3人が揃うと1枚の絵画のように素晴らしかった。

つい「ザダル様、そちらは弟君でしょうか? とても可愛いらしいですね。」と話しかけてしまったのだ。

するとザダル様の雰囲気が柔らかくなった気がした。

そして、なんと弟君達から美術館に行ったと話してくれ、絵画のことを聞いてくれた。

そのやり取りを見守るザダル様は相変わらず無表情なのだが、優しい雰囲気に包まれている。

会話の流れから、一緒にファンタジーランドに行くことになったが、不思議と嫌ではなかった。

美術館に行くための小遣いを使い果たしてしまうだろうに、何故俺は嫌じゃないのかな?

あーそうか!ザダル様達が美しい絵画だからだ。


学友Cユーグル:幼なじみ達とカフェに行くことになった。気を使わなくていい関係で一緒に居て楽だし、予定もないとなれば、カフェでたわいもない話で盛り上がるなんていつものことだと思っていた。

立ち寄ったカフェにザダル様が居るなんて想像もしていなくて驚いた。

もっと驚いたのは、ザダル様の弟君達の可愛いらしいことだ!僕はひとりっ子だから、ザダル様のことが羨ましく思えるほど可愛い!!

そして、その弟君達は本当にザダル様のことが大好きなんだなーって微笑ましく思うのと同時に、こんな無表情な人が兄って怖くないの?って不思議に思ったんだ。だけど、いつも無表情で何を考えているのか分からないザダル様が、弟君達に対しての雰囲気が優しいのだ。だからか、話しているうちにザダル様のことが苦手ではなくなってきた。

初めは次期首脳で成績もトップの学年代表のザダル様のことを、無表情なのは他の者を見下してるんじゃないか?と思って苦手だと思っていたのだ。

それが、「君達が良ければ」や「もし良ければ」と言葉から自分達への気使いを感じることができて印象が変わった。

更に「教えてくれてありがとう」とお礼をサラッと言えるザダル様のことが少し好きになった。

勝手に見かけだけでその人のことを決めつけてはいけないよ!って言ってた父上の言葉を思い出した。

弟君達も素直で可愛いし、今日はカフェに来てほんと良かった!と思えたから「ファンタジーランドを案内しますよ」なんて言ったのだ。

ザダル様も「一緒に行くという方向で学園で話しても良いだろうか?」と前向きに考えてくれていることが嬉しかった。

ザダル様はご自身のお立場から安易に話しかけないようにしてくれてるのかな? それだったら、本当に優しい人だなって思ったんだ。

それなのに、あんなことになるなんて……………










読んでくださりありがとうございます。


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