プロローグ
イケメンが幸せだと思うか?そんなの客観的に見た意見に過ぎない。十年前、まだ子供だった俺、七師愁は八歳にして人間の本性とやらを理解していた。特にこの本性というのはほとんどの女性がまるで息を吐くように表に出してくる。いつのことであったであろうか。巷で、こんな言葉を耳にした。
『人は見た目が九割』。
たとえばこういう場合はどうであろうか。醜い顔であるが、人を心から愛することのできる男がいたとする。
この言葉通りの理論だと、男は九〇パーセントの確率で見た目が醜いがゆえに人を愛し、幸せにすることができないということになる。
こんなことがこの世にあっていい物か。見た目、見た目、見た目、、、。本当に狂っている。
俺はそう思う。一目ぼれという言葉がある。これは相手に心から惚れているという意味ではない。
見た目に惚れている、ということだ。
俺に対してはほとんどの女がこの状態で告白をしてきた。俺も最初は付き合ったら好きになるかも、とい
うノリで交際をしていたが、所詮本物の恋ではないのでうまくいくはずもない。
きっと俺も相手の女性が自分のことを心から愛してくれていればもっとうまく交際できたかも知れない。
(顔が整っているからなんなんだ。)
(もっと自分を見てほしい。)
(理解してほしい。)
そんな欲求が俺に中に生まれた。
俺は女という生き物に恐怖心さえも抱いてしまった。かくして俺は女性と関わることをやめた。
だがこのような考えを持っていたのは過去の話。今では多少の面倒くささはあるが、恐怖というほどではない。
何で考えが変わってって?そのカギは兎川って場所で出会った一人の女の子にある。
詳しくはこれからのお楽しみだ。
この物語は、時をかけて思いがつながる、七師愁を主人公とする奇跡の出会いと再会の物語である。




