page1:狼男
【ある少女の潜思】
特別になりたかった。
誰かの1番。誰よりも上に。見上げても誰もいない場所に立ちたかった。
そうはならなかった。
勧められたものに耽り、褒められた方へ進み、時間を費やす。
誰とも歩調を合わせることを考えず、ただ前へ。前へ。前へ。
そうしてきたのに。
「な、なんで…なんであなたが…」
私をみて、後退りする少女。
私に背中しか見せず、私の前を行く人の一人。
すごいなぁ。
私も頑張ったつもりだったけど。
きっとあなたも頑張ったんだろう。
私よりも速い。私よりも楽しそう。
その秘密を、知りたい。
「教えて。なんであなたが、上なのか」
技術は盗め。そうコーチも言っていた。
だから、手を伸ばした。
「やめ…やめて!嫌っ!!イヤァァア!!」
最初は怖かった。
手も震えたし、吐きそうだった。
でもみんな優しい。
最後にはちゃんと私に見せてくれる。
「大丈夫。ちょっと見せてもらうだけだから。痛いかもしれないけど、みんなすぐ慣れたよ。すぐに痛くなくなるから」
細い身体。腰回りや腕なんてすごい。
それなのに、太ももは逞しい。
この子は膝がよく上がっていた。今はどこまで、上がるのかな。
上から彼女の片足を伸ばして押さえ、もう片足は膝から持ち上げる。
煩わしい音が聞こえる。でもそれも随分遠い。
すぐに静かになる。これまでもそうだった。
「柔らかいね。柔軟してる様子も綺麗だったもんね…じゃあ、今度は足をよく見せてね」
少し力をこめると、その素晴らしい走者の証はとても見やすくなった。
またうるさくなったけど、今はそれどころではない。手に入ったソレを眺める。
関節の柔らかさ、筋肉の重み、筋の太さ。
そうか、これがこの子の強さなんだ。
「ありがとう。ここを鍛えれば、もっと強くなれるんだ」
用済みになったものを投げ捨てる。思ったよりも重みのある音の後に、ベチャ、と粘る音が響く。
そこでようやく、さっきまでの煩わしい音が消えていることに気づいた。
「そっか。そうだよね。早寝早起きも大事だよね。今日はもう帰ろうかな」
のそりと立ち上がり、また歩き出す。1番になった景色を見るために。
ーーーーーーーーーー
【澄空 瑞葉】
「ねー、瑞葉!駅前の新しいパン屋さん、気にならない!?」
講義終了後、隣に座った友人が待ちきれない、と言った様子で声をかけてくる。
彼女は井上茜。愛嬌があり、誰かに声をかけることをあまり怖がらない子だ。短大入学から1年と少し経ったが、この子が私に声をかけることに、まだ少し不安を覚える。
私は頷いた。
「確かに。朝、あそこの前通ってきたけど、結構並んでたよ。できてからまだそんなに経ってないんだっけ」
ひとまず話を合わせて返すと、茜の奥の子がひょこっと顔を出した。
「うーん…確か、今日で3日目だったかな。塩パンが有名らしいよ。元有名ホテルの人がメニュー開発してるんだって」
茜に比べると穏やかな声色と雰囲気の彼女は加藤和美。風の噂では、同学年男子の隠れファンがちらほらいるらしい。
そんなことを考えている間に、茜と和美は配布資料をカバンにしまって立ち上がっていた。
「お、それは期待大ですな…ってことなんだけど、瑞葉もどう?」
笑顔でこちらに顔を向ける茜と和美。
その表情を見た時、少し息を呑んでしまう。
揺れる瞳。小さく嚥下する喉。指先の震え。目や耳、肌でそれらを感じ取ってしまう。
...また、だ。最近ずっとこう。
こう言った2人の様子を一言でいうなら“緊張”なのだろうか。
こちらも、少しだけ声音を用意して手を合わせる。できるだけ、深刻にならないように。
「…ごめん!!今日もバイトいかなくちゃいけなくて。せっかく誘ってくれたのに」
ちらりと目を開くまでもなく、2人が少しだけ息を吐いたのを感じた。「しょうがない」と、そのため息は言っていた。
茜が、私の合わせた手を切るようにチョップを下ろす。
「あいたっ」
「しょうがないですなぁ和美殿。ここは私たちが先行調査して食レポを持ち帰るしかありませぬ」
「そのようですぞ茜殿。瑞葉殿が次に行った時迷わぬよう、我らが人柱となりましょう」
その声音を聞いて、ようやく私に目を開く勇気が湧いてきた。
「ありがとう、骨は拾うよ」
言いながら立ち上がると、和美は苦笑を浮かべつつ、「途中まで一緒に行こう」と提案してくれた。
短期大学を出ると、6月の日差しが容赦無く照りつける。
自然とそれぞれ日傘を差して歩く。6月に気温が30度を超えることは、両親の代から当たり前のことだったらしい。
春と秋は、もう朝晩の気温帯を指す言葉になろうとしていた。
「そういえば、瑞葉のバイト先って湘南の方だっけ?」
茜の問いに、私は頷いた。
「うん。藤沢駅の近く」
「あ、じゃあ気をつけてね。狼男」
「…は?」
思わず口を開けたまま固まってしまった。
「いや、噂ね噂。高校部活動のエースが次々と狼男に襲われてるって噂。妹がまことしやかに言ってたんだよー。嘘じゃないよー」
「なにそれー。その部活のエースはみんな花畑で寄り道したから襲われたってことー?」
私が切り返すと、和美がカラカラと笑った。
「じゃあその部活は赤ずきん部だね」
「お、和美には伝わったか」
「ちょっとー!それはただの狼じゃんか!2人とも信じてないなー。じゃあ私が代わりに襲っちゃろう」
「きゃー、瑞葉助けてー」
「ちょっと、盾にしないでよー」
そうして、他愛もない話をしているうちに大学最寄り駅が近づいてくる。
2人は、まだ少し列ができているパン屋に並び、私と別れる。
1人で歩き、駅改札をくぐった。いつものように、ワイヤレスイヤホンを耳に挿れる。
「部活、か」
大して良い思い出はない。
強いていえば、自分にできることと、それを発揮して良いかどうかは違う尺度を持つべきだ、と知ることができたのは、無駄ではなかったのかもしれない。
ふと見上げた電車内のモニターにはニューストピックが並んでいた。
気候変動、9年前の流星群飛来、解決の糸口が見えない不審事件...暗い事件の中で、時々あれが人気だの爆売れだの、打ち消すには少し足りない明るさの話題が上がる。
「…パン屋さん、行きたかったな」
ぼそりとつぶやくと同時に、アナウンスが藤沢駅到着を告げる。
「…今日も今日とて働きますか」
気合いを入れるために声に出す。
整備されたデッキを歩いてバイト先へ向かう。この道は嫌いではない。それはきっと、バイト先のカフェの居心地がいいからだ。
カフェ・くつろぎ。それがバイト先の名前。
高校の時から、私の面倒を見てくれたカフェだ。教師に隠れてのバイトを許し、食費を削る私にまかない料理や、試食とは言い訳ばかりのがっつり食事をたらふく詰め込んでくれた。
事故で死んだ両親代わりの、叔母からの仕送りに手をつけたくない...そんな私の子どもな我儘に付き合ってくれた店。
決して目立つようなお店ではないけれど、私はここが大好きだ。
表の入り口しかないので、堂々と入る。
「こんにちはー。少し遅れました。すみません」
カランカランと聞き慣れたベルの音が鳴り、同時にカウンターから見慣れた顔が現れる。
「お、瑞葉ちゃん。お疲れ様。全然大丈夫。奥で着替えてきてね」
「店長、お疲れ様です。今日もよろしくお願いします」
店長のおじ様に軽くお辞儀をしてスタッフルーム…なんて呼び方はないが、荷物置きとして使っているスペースで着替える。
着替えといっても、上着を脱いでエプロンを着るだけだが。
一応、姿見で髪型が崩れてないか、ポニーテールの送り毛が目立たないかなどを軽く確認しておく。
「うん、大丈夫」
水分補給をして、キッチンで念入りに手を洗う。
店長曰く、いかに綺麗にしていようと、直前にトイレで手を洗っていようと、このタイミングでお客様の前で儀式的に手を洗うことが重要らしい。
なんとなく納得する。
ホールに出ると、おば様…店長の奥様が入れ替わりでキッチンに入っていく。店長がコーヒーや紅茶を淹れ、おば様がフードや冷えた飲み物を用意し、私がホールを回るのが普段の配置だ。
今入っている注文や、店内のお客の状況を伝票を見ながら確認していると、おば様が声をかけてくれた。
「今日はあのイケメン、まだ来ないのよね」
「イケメン…?」
「ほら、1〜2週間前からずっと通ってる優男よ」
「あー、あの顔が整った人」
「それをイケメンって言うんじゃないの?」
「なんか、メンズって感じしなくないですか、あの人」
「ちょっとわかるわ〜。でもそういうのも可愛くていいわよね」
「おば様、若いですね…」
「こら、そこの女子2人!常連にジジイしかいないからって、客の噂話をしない!」
店長がわざとらしくいうと、テーブル席でタブレットを操作してた常連のおじさんが顔を上げた。
「うるせぇ!隕石に当たらなかったジジイはしぶといんだぞ」
「長生きするからジジイになるんだ、お互いな」
私は、ガハハと豪快に笑っている二人に苦笑を返す。
店内にはおじさんと楽しそうに談笑してるマダム2人のみ。平日昼過ぎはこんなものだろう。
「あと、来るはずといえば…」
確かに、あのイケメン(おば様評)が来ない。
あの人は正午過ぎに来て、必ずマイルドブレンドコーヒーを頼み、1時間弱ぼーっとして帰る。
今が13時過ぎだから、確かに遅い。
と、思っていたところ、扉のベルが鳴った。
例の客だ。1歩目の足音を聞いて振り返り、いつものセリフを言う。
「こんにちは。いらっしゃいま…せ…」
視界に入ったのは例の客。同い年か少し上くらいの年齢の細身の男性。白いワイシャツに綺麗目のセットアップ。そこまでは普段のバリエーション。
だが、今日は連れの客がいる。
男の肩くらいの背の高さの、セーラー服の女子高生だ。
ただ連れがいるだけならセリフは詰まらなかった。
セリフが詰まったのは、訳がある。
「綺麗な髪…」
思わずそう声に出してしまうほど、彼女の髪に見惚れてしまう。ウルフカットのようなレイヤーが入ったボブ。
その髪色は、いつか欲しい指輪を思わせるような、優しいシャンパンゴールドだった。
思わず意識が逸れていたところに、男が申し訳なさそうに口を開く。
「すみません、2人なのですが」
慌てて仕事モードに頭を切り替えて、対応する。
「し、失礼しました。2名様ですね。こちらにどうぞ……4番卓に案内します!」
この後混み合うことを考え、空いている中で一番奥のテーブル席へ案内する。入り口やカウンターから少し遠いが、この2人なら問題ないだろう。
「こちらのお席でいかがでしょうか」
念のため尋ねると、男性が頷く。
「はい、大丈夫です。寶川さんも良いでしょうか」
寶川、と呼ばれた女子高生も静かに頷く。
「問題ありません。楠木さん、奥の席をどうぞ」
女子高生は上座を男性に促すと、さっさと下座に腰を下ろした。
男性は「どうも」と苦笑を浮かべて上座に座る。
私はそれを眺めながらカウンターへ戻り、水とメニューを2つずつ運び戻る。
「失礼いたします。こちら、お水とメニューです。ご注文の前に、お聞かせください。お客様は食物アレルギーなどお持ちでしょうか」
主に女子高生に視線を合わせながら聞く。男性が特に持っていないのは知っている。
「ありません。大丈夫です」
「承知しました。本日、割引になる日替わりコーヒーはエチオピアのモカとなります。それでは、お決まりの頃に再度…」
「あの、いいでしょうか」
伺います、と言い切ろうとしたところ、女子高生に遮られてしまった。
きっと、今の私の目を"パチクリ"と表現するんだろうな、と思いつつ、女子高生に視線を向ける。
そのまま"どうぞ"と目で促すと、女子高生は再度口を開く。
「おすすめ、ありますか」
あ、初めに聞くタイプだ。と思いつつ、それならほぼ常連の目の前の男に聞けばいいじゃないかとも考えた。
しかし、そう言っては店員は必要ない。
「当店のおすすめですと…そうですね、コーヒーと紅茶では、どちらがお好きですか?」
マニュアル上、コーヒーならばブレンド、紅茶ならダージリンを勧めるのが無難、と言うことになっている。
女子高生は確認を取るように一度男性へ視線を向けると、男性は「好きな方で」と小さく答えた。
「…コーヒーです」
「でしたら、当店ならではという意味で、オリジナルブレンドですね。浅煎りから順に、マイルド、ビター…」
「そういうのではなく」
また遮られた。店員として悲しい。練習しているセリフなのに。
そう思いつつまたパチクリしていると、女子高生は続けた。
「あなたの、おすすめを教えてください」
その声は、やけに耳の奥に響いた。
女子高生の口の動きが、鮮明に視界に残る。
頭の奥が、ぐらりと揺れた。
スパークする頭に思わず手を添えつつ、対応を考える。
「…私個人のおすすめは、ブラジルのNo,2です。失礼します」
女子高生の前のメニューを開き、コーヒーの一覧からブラジルを指さす。
「No,2というのは、直接味の等級を表している訳ではないのですが、酸味が少なく、飲みやすいコーヒーです。私の感想にはなりますが、しっかりとしたコクと、少し遠くの優しい甘みがあります。私はコーヒー自体がもともと好きですけど、毎日飲むならこれを選びます」
反応を伺うと、女子高生と何故か男性も満足そうに頷いた。
女子高生はメニューを指さして言った。
「では、私はブラジルをお願いします」
男性も続く。
「私は、いつものを」
「承知しました。ご注文を確認いたします。ブラジルが1点オリジナルブレンドのマイルドを1点ですね。ご一緒にケーキ等はいかがでしょうか」
念のため確認すると、女子高生はピクリと反応してメニューをめくる。
制服に似合わぬ大人びた雰囲気、とも思ったが、思いの外乙女なのかもしれない。
女子高生はケーキのページに辿りつくや否や、男性を見る。
「楠木さん。本日の夕飯は」
「今日のおかずは焼き鮭と、厚揚げと青菜の中華風、味噌汁の予定です」
「ならば多少脂質を取っても問題ないですね」
「…アップルパイですね」
「はい。では、このアップルパイを追加で」
追加するんだ。
「承知いたしました。お客様はいかがされますか?」
「…彼女ほど代謝が良くないので」
「あー…。では、改めて、ブラジルが1点、ブレンドのマイルドが1点、カスタードアップルパイが1点ですね。お間違いないでしょうか」
「はい、問題ありません」
男性が答えたのを確認し、私はお辞儀をしてメニューを回収、カウンターまで歩く。
しかし、カウンターに着く直前、遠くの会話が耳に入る。
『楠木さんはブラジルにしないのですか』
先ほどの二人の会話のようだ。しかし、明らかに小声で話している声音。何故ここまで届くんだろう。ふと足を止めてしまう。
『私は仕事柄たくさん飲んでしまうので、出来るだけ軽いものを頼むようにしているんです』
『…なるほど。しかし早く寝るようにしてください』
『善処します…。そういえばホールの女性』
『ズボンの裾が捲れているのを教えた方がよかったでしょうか』
「えっ!?」
思わず足元を確認してしまう。かかとを上げるように確認したが、特に捲れていない。
振り向いて先ほどテーブルを見ても、遠目で口が開いているかどうかの確認も怪しい。
会話はいつのまにか、聞こえなくなっていた。
ひとまず、必要なことを進めようとキッチンにオーダーを通す。
「オーダーお願いします。4番卓、ワンホットマイルド、ワンブラジルオールワン、以上です」
「あいよ」
店長が短く返事をしてくれる。アップルパイはショーケースから冷やした皿に移し、トレイにのせた。
フォークとナイフのセットも同じくトレイに載せる。
再度男性と女子高生のテーブルまで行って配膳したところで、入口のベルが鳴った。
「失礼します…いらっしゃいませ!すぐ伺います」
言ってから小走りで入り口まで向かう。
店内に入ってきたのは、1人の男性。
私は初めて見る顔だ。
「何名様でしょうか」
「ひ、1人だ。できれば奥の席がいい」
「はい。可能です。こちらへどうぞ」
言いながら、男性から目を逸らそうとしたときに気づいた。
男性からほんの小さな音が、カタカタと鳴っている。よくみると、額やこめかみに脂汗が滲んでいるように見えた...緊張?恐怖?
改めて見ると、視線も定まらず、強くカバンを抱きしめて、所々変だ。
思わずその男に向けて目を細めてしまった時、何か、不思議な感覚が襲ってきた。
あえて表現するなら、感覚の波。入り込んで欲しくない、入られたらとても警戒するパーソナルスペース。私のその波が男性の波にぶつかってしまったような。
その瞬間、男がキッとこちらを睨みつけ、カバンに手を突っ込む。
「お前っ、"ローマー"かよっ!!」
「はいっ!?」
なんかよくわからないこと言われて体が硬直してしまった。電車で変な人に突然悪態をつかれた時と一緒だ。
しかし、今回は何か違う。
ここは危ない。私の何かがそう告げている。
男はそのままカバンから何かを取り出し、振りかぶる。
…動け!動け!!
そう念じるも足は動かない。
両手で顔を庇い、目をつむる。
…。
叫ばれてからここまで体感1秒。まだ何か起きた様子はない。
ヒュン、と風を切る音がして腕の隙間から覗くと、男の振りかぶっていた腕に、見慣れたものが突き刺さっている。
あれは、フォーク…?
男の手から離れた何か…それを、いつのまにか割り込んだ4番卓の男が掴む。
そのまま、振り向いて言った。
「"澄空さん"。この後、スタッフとお客さんを外へ出してください」
「え」
「…楠木さん!外を!」
楠木さん、と呼んだ女子高生は4番卓の隣にいた。まだナイフを握っている。フォークを投げたのは彼女なのだろうか。
店内の客やおじ様おば様も事態に気がつきオロオロしている。
でも、私には立場上気遣うべきそのオロオロよりも、目の前の事態から目を離せなかった。
楠木と呼ばれた男性と共にそのまま入口の奥を見ると、扉から1mほど離れたところに一人、立っていた。
こちらに手を掲げている。
その方向を目で追うと、目の前の怪しい男に辿り着く。
そして、その男は。
「ぐっ…なんで…俺は…お前らの、ため、に…いやだ、い…ゃ…」
ぶくぶくと小さく音を立てて体の中心から徐々にどす黒い赤色に染まり始めた。
まるで、全身が内出血しているようで、目や鼻からは実際に血を流し始めている。
そして、心なしか熱を感じた。
「…くそっ」
楠木さんがそう言った直後、
- パンッ
と小さな音を残して、
私の意識は途切れた。
・初投稿です。
・2日おきに続きを投稿予定です。
・CASE FILE 01: 狼男は完結しており、pixivで全編投稿済みです。先が気になる方はこちら(url: https://www.pixiv.net/novel/series/15989613)へ!
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