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百合ショートストーリー集 ~百合好きなのでさまざまなジャンル・シチュエーションの百合を描いていきます~  作者: 霧崎薫


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第796編「合気道の絆、二人だけの道」(最小の力で、最大の愛を)

 ある春の日、小さな道場で、二人の女性が合気道の稽古に没頭していた。一人は技術に長けた冷静沈着な「合子あいこ」。もう一人は情熱的な性格で、合気道の精神を深く追求する「気美きみ」。二人は大学の合気道部で出会い、合気道を通じて深く結ばれた仲だった。


 今日は、合子が気美のために特別な稽古を計画していた。それは、気美が最近夢中になっている「合気道国際セミナー」のデモンストレーションに参加するための準備だ。合子は、気美の動きを完璧にするために、細かい体捌きや呼吸法のテクニックを駆使していた。


「ここ、ちょっと重心がずれちゃったかな…」


 合子が眉をひそめながら気美の動きを見ていると、気美がそっと近づき、合子の手を取った。


「大丈夫だよ、合子の指導はいつも完璧だもん。それより、この入身転換、もっと流れるようにできないかな?」


 気美の声は甘く、合子の耳元でささやくように響いた。合子はその声に少し照れながらも、気美のリクエストに応えるために、新しい動きを考え始めた。


「じゃあ、この呼吸法を使ってみるね。流れるような動きができるはずだよ」


 二人は並んで座り、合子が呼吸法を指導するたびに、気美がその動きをじっと見つめていた。気美は合子の動きに魅了されていた。細くてしなやかな体が流れるように動く様子は、まるで舞のようだった。


「合子の動き、本当に綺麗だね。私にはあんな風に流れるように動けないから、いつも感心しちゃう」


「そんなことないよ。気美の情熱がなければ、この動きは生まれなかったんだから。私たちはお互いを補い合っているんだよ」


 合子の言葉に、気美は嬉しそうに頬を染めた。そして、合子の肩にもたれかかりながら、小さな声で囁いた。


「合子と一緒にいると、いつも幸せだな」


 合子はその言葉に胸が熱くなり、気美の手をそっと握り返した。二人の間には、言葉以上に深い絆が流れていた。


 数時間後、ついにデモンストレーションの動きが完成した。それは、気美が追求していた通りの、流れるような入身転換と呼吸法が特徴の演武だった。合子は最後の動きを確認すると、気美にそっと手渡した。


「どう?気に入ってくれるかな」


 気美はその動きを実演し、目を輝かせた。


「すごく素敵!合子の指導にかかると、私の動きがこんなに流れるようになるんだね。これならセミナーでもきっと好評だよ」


 合子は気美の喜ぶ姿を見て、満足そうに微笑んだ。そして、ふと気美の手に触れながら言った。


「でも、一番大切なのは、気美が喜んでくれたことだよ。これからも、一緒にたくさんの動きを追求していこうね」


 気美はその言葉に深く頷き、合子の手を強く握り返した。


「うん、これからもずっと一緒だよ」


 二人はその夜、完成した演武を前に、これからの夢を語り合った。合子は気美の情熱をもっと多くの人に知ってもらいたいと思い、気美は合子の技術を活かして、世界に一つだけの合気道を追求し続けたいと願っていた。


 そして、二人の絆は、合気道を通じてさらに深まっていくのだった。


 翌日、二人は早速セミナーの準備に取り掛かった。合子は気美の動きを細かくチェックし、修正点を指摘していった。気美はその指摘を真摯に受け止め、何度も繰り返し練習した。


「この呼吸法、どう?もっと深くできるかな?」


 気美が合子に尋ねると、合子は嬉しそうに説明し始めた。


「これは丹田を意識して、深くゆっくりと呼吸するんだよ。気美が追求している流れるような動きを実現するために、呼吸のリズムが大切だよ」


 合子はその言葉通り、気美の呼吸を整え、動きを指導していった。気美はその様子をじっと見つめ、合子の技術に感心していた。


「合子の技術は本当にすごいね。私にはあんな風に細かい指導はできないから、いつも尊敬しちゃう」


「そんなことないよ。気美の情熱がなければ、この動きは生まれなかったんだから。私たちはお互いを補い合っているんだよ」


 合子の言葉に、気美は嬉しそうに頬を染めた。そして、合子の肩にもたれかかりながら、小さな声で囁いた。


「合子と一緒にいると、いつも幸せだな」


 合子はその言葉に胸が熱くなり、気美の手をそっと握り返した。二人の間には、言葉以上に深い絆が流れていた。


 数日後、ついにセミナーの日がやってきた。気美は合子の指導のもと、完璧な演武を披露した。それは、気美が追求していた通りの、流れるような入身転換と呼吸法が特徴の演武だった。観客はその動きに感嘆し、大きな拍手を送った。


「すごく素敵!合子の指導にかかると、私の動きがこんなに流れるようになるんだね。これならセミナーでもきっと好評だよ」


 合子は気美の喜ぶ姿を見て、満足そうに微笑んだ。そして、ふと気美の手に触れながら言った。


「でも、一番大切なのは、気美が喜んでくれたことだよ。これからも、一緒にたくさんの動きを追求していこうね」


 気美はその言葉に深く頷き、合子の手を強く握り返した。


「うん、これからもずっと一緒だよ」


 二人はその夜、セミナーの成功を祝い、これからの夢を語り合った。合子は気美の情熱をもっと多くの人に知ってもらいたいと思い、気美は合子の技術を活かして、世界に一つだけの合気道を追求し続けたいと願っていた。


 そして、二人の絆は、合気道を通じてさらに深まっていくのだった。


 翌週、二人は「合気道国際セミナー」での演武が、見事に最優秀賞を受賞した。受賞の知らせを聞いた二人は、喜びのあまり抱き合った。


「やったね、合子!私たちの演武が認められたよ!」


「うん、気美の情熱が素晴らしかったからだよ。これからも一緒にたくさんの動きを追求していこうね」


 合子は気美の手を握りながら、未来への希望を語った。気美も合子の手を強く握り返し、笑顔で頷いた。


「うん、これからもずっと一緒だよ」


 二人の絆は、合気道を通じてさらに深まり、これからもたくさんの夢を形にしていくのだった。

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