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魔王軍幹部 勇者  作者: あぜる


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第1話 蜂起

 数年前、突如魔王が出現し迷宮奥に居を構えた。

今のところ人間に対して破壊活動や侵攻は見られないが、時折迷宮から出てくる魔族の姿を目にした住人らはその圧倒的存在感や威圧感に恐怖の色を隠せなかった。


 仮に魔族からの侵攻が開始された場合、地上蹂躙の憂き目は想像に難くない。

事態を重く見た人間社会は魔族掃討を目的とした討伐軍を編成、ここに第1次勇者隊が結成された。


「必ずや魔族を滅ぼし人間社会の安寧を確立させる」


 勇者隊最高責任者に任命されたカイザードは静かに、しかし力強く語った。

カイザードは身長2mのがっしりとした巨漢で圧倒的戦力のバーサーカーである。


 彼は大きな2本の斧を両手に携え、高速で振り回し敵陣に突っ込み単騎で集団を壊滅させる。

本来はダメージを受けながらも強引な攻撃力に物を言わせるバーサーカーだが、彼の振り回す斧の風圧は飛び道具や簡単な魔法を弾き飛ばしダメージを与えることすらできない。

それどころか高速で戦場を駆け回るため肉眼で捕捉するだけでも容易ではなかった。


 この人類最強のカイザードが敗北するイメージは想像できない。

人間社会は勝利の確信と歓声で勇者隊を迷宮に送り出した。


 1週間後、帰還した勇者隊の生存者から報告があった。


「カイザード様が戦死されました」

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