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VTuberをやっている妹のパソコンを勝手に使ったら、配信モードになっていて、視聴者からオルタ化と言われ、私もVTuberデビュー!?  作者: 赤城ハル
第5章

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第44話 クリパ⑥

 夕方18時になり、私達はピザ、骨なしフライドチキン、ポテト、ドリンクを注文し、それらは今、テーブルに並べられている。


「はい。それではみなさん、コップは持ちましたか?」


 種咲が私達に聞く。

 それに私達は頷いた。


「では、メリークリスマス!」


『メリークリスマス』


 私達はコップを掲げる。


「本当はクラッカーとか欲しかったよね」

「いらないわよ。片付けるのが大変でしょ」


 桜庭が種咲に突っ込む。


「カラオケ店のピザですが、なかなかですね」


 石見さんがピザを食べて感想を言う。


「モデルって、ピザとかポテトを食べてもいいものなの?」


 桜庭が石見さんに聞く。


 確かにモデルは炭水化物やカロリーの高いものは取らないと聞く。


「こういう日は特別です。それにその分、ちゃんと動くんで」


 そう言って石見さんはピザを食べる。


「大手のペイベックス所属なんでしょ? 撮影以外の仕事とかしているの?」

「撮影だけですよ。テレビとかそういうのはしていません」

「グラビアは?」

「していません! グラビア路線にはいきません」


 石見さんは強く否定した。


「それだけのものを持っておきながらもったいない」

「やめてくださーい」

「学校はどう? 慣れた?」


 次は瀬戸さんが石見さんに質問する。


「一応は」

「仕事と両立は大変じゃない?」

「ん〜? それほど大変ではありませんね」

「困ったらどんどん聞きな」


 美菜が先輩風を吹かす。


「頼りにしてますよ」

「ナンパとか男子学生とか大変じゃない?」


 種咲が質問する。


「それは……まあ大変ですね」


 石見さんは苦笑して答える。

 モデルをするほど美人で視線を奪うスタイルを持てば言い寄らない男はいないだろう。


「男子学生で困ったことがあれば瀬戸さんに聞くといいよ」

「え? 私?」

「瀬戸さんは厄介な男子学生のさばき方とか上手いのでは?」

「いやいや、上手くないよ。普通に拒否しているだけだし。鬱陶しければ普通に鬱陶しいと言えばいいだけだし」

「瀬戸先輩はモデルとかやらないんですか? 瀬戸先輩、かなりスタイル良いですよね。私なんなら紹介しますよ」


 石見さんが瀬戸さんにモデルを勧めてきた。瀬戸さん美人だもんね。


「いえ、それはいいわ」


 瀬戸さんは手を振って拒否する。


「他の人を紹介してあげて」

「それはどういう意味かしら?」


 豆田が瀬戸さんに真意を聞く。


「変な意味はないよ。皆、化粧したら結構イケるよ」

「イケるかな?」


 桜庭が自身の頬を触れながら言う。


「でも、千鶴とかは化粧すれば案外イケるかも」

「へ? 私?」


 種咲の言葉に私は驚く。


「うん。金髪に染めて、肌をガングロにして部族メイクすればイケる」

「それ下地は誰でも良いのでは?」


 ガングロギャルメイクはいわゆる共通美だ。そういったメイクをするだけでブスとは言わせないもの。


「でも、瀬戸先輩、どうしてです? 読モとかはどうですか?」


 石見さんが瀬戸さんに問う。


「今は学生生活でいっぱいいっぱいだから。それにモデルとかって、人間関係大変でしょ?」

「まあ、モデル間は大変でよね」

「やっぱそうなの?」


 桜庭が食い気味に聞く。


「皆さん、美意識とかプライドがすごいですからね。ニコニコしていてても腹では……みたいな」

「怖ーい」

「自分が1番美人と思わないとやっていけない世界ですからね」

「枕ってあるの?」

「さあ? 私の周りではそんな話は聞きませんね。でも、パーティーとか聞きますよ」

「金持ちが主催やつでしょ? 本当にあるんだ」

「金持ちというか……お偉いさんとか地位のある人ですね」

「それが現代の枕営業?」

「いえいえ、違いますよ」


 石見さんは両手を振って否定する。


「パーティー自体は普通によくあるんですよ。そこで監督に顔と名前を売り込むために参加する人もいれば、中には出席するだけでお金が貰えるパーティーもあって、モデルやグラビアモデルだけでは食っていけない人達がバイト感覚で参加しているんですよ」

「そうなんだ。……まあ、世の中、モデルやグラビアモデルだけでは食っていけない人も多いだろうしね」

「でも、そのパーティーで性的なものもあるんでしょ?」


 種咲が聞く。


「さあ? 私はパーティーに参加したことがないので」

「ないのかよ!」

「はい。私が言ったことはあくまで周りから聞いた話です」

「なーんだ。それなら枕とか性接待はないのか」

「でも、この前、超有名男性アイドルの性接待で問題になったよね」


 ここで今まで黙々とピザやフライドチキンを食べていた豆田が口を開く。


「え? 誰か掘られたの?」


 桜庭が驚いた。


「そっちじゃなくて、女性アナウンサーが男性アイドルのバーベキューパーティーで性被害に遭ったという話。というか掘られたって……普通は男性アイドルが有閑マダムに買われたという話でしょ?」

「あー、あったね。バーベキュー事件。番組プロデューサーが関わってたやつね。それで局のお偉いさんが記者会見してたね」

「あの会見すごかったね。生放送で八時間だっけ?」


 全部は見ていないけど、私もチラッとだけ見た。夜から深夜までまでずっと続いていた。


「お偉いさんが被害者のプライバシーのために話せないって言ってるのに記者がしつこく同じ質問していたよね」


 種咲が頷く。そしてポテトを齧る。


「あれはひどいよね。ああいう記者って本当に何様って感じ。話せないって言ってるのにね」


 瀬戸さんもあの会見に思うとこがあったらしい。


「しかも質問は一人一つなのに二つ以上並べて聞くやつもいるしね」


 桜庭が溜め息交じりに言う。


「いたいた。長い質問。それに合ってる質問と間違ってる質問を混ぜるやつもいたよね」

「中には自分の感想をくどくどと語って、その後で付け足したかのように質問するやつ。あれ絶対、質問というか文句よね」

「皆、あの会見を見てたんだ」


 そう言って私はコーラを飲む。


「ちょうどドラマとかが最終回を迎えてて、何もやっていなかったからね」

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