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十一話 小さな魔法使い

アイテムポーチもゲットした事だし今日は依頼をこなして見ようと思い、現在依頼書が貼ってある掲示板の前で悩んでいる。

俺達Fランクが受けられる依頼など限られている。

薬草を集める依頼や荷物持ちなど、割と雑用的な仕事が多い。

本当は俺はDランクに上がってもおかしくない戦績があるのだが、ギルド長によると新人がいきなり上がるのはよろしくないと言う事で保留になっている。

近々Eランクに上がり、さらに時を重ねDランクに上げる予定だそうだ。

別に急いでランクを上げる必要も無いので、良いだろう。

クイックイッ。

ランクが低くて不便な事は他の冒険者から舐められるくらいだし。

クイックイッ。

袖が引っ張られる感覚がある。

俺は視線をそこにやると俺の袖を持った女が立っていた。

身長は俺と同じか少し小さいくらいだろうか。

外見も幼いので新米冒険者なのかもしれない。


「なんだ?」

「私をパーティーに入れて。」

「断る。」


俺は目の前にあった採取系の依頼を取り、立ち去ろうとする。

しかし、袖は掴まれたままなので、女もついてくる。


「放せ。」

「断る。」


俺はこの女の腕を捻り上げることも考えたが、こう言うのはマリーが得意なので任せるためにマリーに近づいた。


「ソラ、選ぶのは……その子誰?」

「わからん。どうにかしてくれ。」

「あの〜、できれば放してあげてくれませんか?」

「あなた達が私をパーティーに入れてくれるなら良い。」

「えーっと。」


マリーが俺に視線を向けてくる。

どうしようと言った目だ。

俺は首を横に振る。


「ごめんなさい。私達は仲間を募集していないの。他の人達を当たってみてください。」

「私は凄い魔法使い。あなた達のような初心者パーティーのサポートならお手の物。」

「要らない。」


俺が即座に断る。

面倒になったので、掴んでいる手を掴み、握力をかけて放させる。


「痛い。」


何するの?と言った目で手をさすりながらこちらを見てくる。


「とにかく俺達は仲間を取っていない他を当たってくれ。」

「私は凄い魔法使い。あなた達は私をパーティーに入れるべき。」


俺はため息を吐く。


「一から説明しないとわからないのか?俺達は要らないと言ったんだ。さっさとどっかに行ってくれ。」

「それは断る。」

「第一お前怪しいんだよ。」

「怪しい?私が?」

「まず一つ、凄い魔法使いなら他のパーティーから引く手数多のはずだ。なのに頼みにくるのは怪しすぎる。もう一つは、お前が本当に凄い魔法使いなのかわからないことだな。」

「むぅ。一つ目は仕方ない。だが二つ目なら証明できる。」


そう言って女はステータスプレートを見せてくる。

俺達はそれに目を通す。




名前 : リア・マーレイ


レベル : 23


ジョブ : 魔法使い


MP : 984

力 : 12

敏捷 : 53

知力 : 157

魔法力 : 678

運 : 56


スキル

無詠唱


固有スキル

なし


魔法

炎魔法LV6

白魔法LV4

水魔法LV6

風魔法LV4

光魔法LV5

雷魔法LV5


固有魔法

なし




「本当だ。凄いステータス。」

「これって凄いのか?」

「何言ってるのソラ。凄いよ。私達と同じくらいでここまで魔法のLVが上がってるのもそうだし、MPももう直ぐ1000を超えるじゃない。」

「それは凄い事なのか?」

「ええ。」


どうやら凄い事らしい。

正直に言うと俺のステータスはほぼこの女を上回っている。

かろうじて魔法力で負けているくらいだろうか?

なので結構自分が凄いことになっているもんだと思う。

しかし、この無詠唱のスキル。

もしかして、この世界では無詠唱のスキルが無ければ魔法を無詠唱で撃てないのだろうか。

しかし、俺は無詠唱のスキルなしで魔法を無詠唱で撃っている。

つまり、スキルを持っていない者でもなんらかの方法で無詠唱ができるようだ。

思わぬ発見ができた。


「どうだ。凄いでしょ。」


えっへんと言うかのごとく胸を張る。

はたから見れば胸は出ていないが。


「ソラ、どうする?」

「マリーの好きにしろ。」

「良いの?」

「好きにしてくれ。その代わりこいつの責任はマリーが持て。」

「うん。」


そうしてマリーはリアの方を向く。


「ええっと……リアでいいかな?」

「うん。」

「貴方は今日から私達の仲間です。」

「ありがたい。」


リアが俺の方にもやってくる。


「これからよろしく。」


手を差し出してくる。

握手しようと言うことらしい。

俺は敢えてその手を払う。


「お荷物になるようだったら即刻ダンジョン内に置いて捨てる。」


俺の行動に若干ショックを受けていたようだが、問題なくついてきていた。

案外図太い奴なのかもしれない。




「リアって幾つなの?」


現在は依頼の薬草収集のため、森に来ている。


「私はもう成人している。15歳。」

「えっ⁉︎リアって私達より年上なの⁉︎」


マリーがリアの身長と胸を交互に見ながら驚く。


「その驚き方は失礼。私は身長が低いせいで他のパーティーに断られ続けて来た。子供は要らないって。」

「だから私達のパーティーを選んだのね。」

「そう、貴方達のパーティーなら子供だけだから断られることはないと思っていた。断られたけど。」


リアは俺の方を向いてくる。

俺は視線があってもそのまま無視する。


「むっ。」

「ごめんね。ソラはあんまり人と話すのが好きじゃないんだ。それに、断ったのはリアが怪しいのもいけないんだよ?」

「それは悪かったと思っている。それでもソラのあの態度は薄情。」

「最初は私にもあんな感じだったからそのうち心を開いてくれるわよ。」

「そうなの?」

「ええ、最初の頃は私から話しかけるしかしなくて、だんだんソラからも話しかけてくれるようになったから。」

「意外。二人はいつ知り合ったの?」

「それは……。」

「敵だ。」


俺が敵が来たことを伝える。

マリーが戦闘態勢に入り、剣を抜くが俺が止める。


「お前、魔法でゴブリンを倒してみろ。数は4だ。」

「お前じゃない。私にはリアという名前がある。」

「どうでもいい。さっさとやれ。」


リアは魔法を展開する。

どうやら数発の氷の弾丸のようだ。

ここは森の中なので炎魔法は避けたようだ。

そして、ゴブリン達が茂みから出て来た瞬間に氷の弾丸が飛んでいく。

氷の弾丸はどれもゴブリンに刺さり、ゴブリン達の命を刈り取っていた。


「凄い。」

「どう?」


俺に視線を向けてくる。


「まあまあだな。」

「むっ。」


少しイラつく言い方をしてしまっただろうか。

しかし、そんな事はどうでもいい。

今回の事でわかったことがある。

予想だが、無詠唱のスキルがある事で魔法の展開が早いのだ。

その差は0.5秒程だろうか。

普通ならあまり気にならないが戦いにおいてはこの0.5秒が勝敗を分けることもあるため、とても重要になるだろう。

俺達は薬草を摘みながら森深くに進んでいく。

その間に色々とリアの魔法を見せてもらった。

これで俺はあらかたこいつの使える魔法を使えるだろう。

対して俺は魔法を使っていない。

リアはまだ信用に足らないからだ。

それに、俺の銃魔法と時空魔法は正直、他の魔法とは桁が違うのだ。

特に時空魔法は他の魔法とは違い、世界の当たり前の法則を歪め、干渉する魔法のためおいそれと見せてバラされる事があってはいけないのだ。

もしバラされ、教会にでも知れ渡ってしまえば、教会は俺を忌み子とか呪われた者とか言って俺に敵対してくるかもしれない。

別に敵になれば排除するだけだが、国家戦略にも劣らない大組織が相手となると骨が折れるのであまり相手にはしたく無いのだ。


あらかた指定された薬草を集め終わった俺達は街に帰ることにした。


「ねえソラ。」


マリーが話しかけてくる。


「なんだ?」

「リアを私達と同じ宿に誘いたいんだけどいいかな?」

「好きにしてくれ。」

「わかった。」


そう言ってマリーはリアの方によっていく。


「ねえ、リアは今何処に泊まってるの?」

「ガナード宿店。」

「私達と同じ宿に止まらない?」

「いいの?」


リアが俺の方を向いてくる。


「ソラには許可は取ったわ。だから、リアが良ければなんだけど……。」

「いい。わたしは全然OK。」

「よし。じゃあ、街に帰ったら早速宿の手続きしましょ。」


マリーとリアの話が盛り上がっている。

しかし、タイミングが悪い事に敵のようだ。


「マリー、敵だ。」

「え?数は?」

「15だな。」

「多いわね。」

「俺が10体を受け持つ。マリーとお前で5体をやってくれ。」

「わかったわ。」


マリーが頷いたのを確認して俺が前に出る。


「マリー、ソラ一人で10匹なんて危ないんじゃないの?」

「大丈夫よ。ソラは強いから。」


リアは疑問に思いつつマリーが強い信頼を置いているので大丈夫なのだろうと思い、魔法に意識を集中する。

俺は二人のそんな様子を確認してゴブリン達が現れる場所を見つめる。

茂みからゴブリン達が出てくる。

右の茂みから10匹、左の茂みからは5匹のようだ。

俺は右の茂みに走っていく。

その光景を見たゴブリン達は子供の俺たちを見て笑っていた。

が、俺が同時に3体ほど片付けたのを見て、戦闘態勢に入ったようだ。

だが、遅かった。

ゴブリン達が完全に戦闘態勢に入る頃には俺はゴブリン達を狩り終え、残り2匹になっていた。

逃げようとするゴブリンにナイフを投げ、頭に命中させる。

すると、頭からは綺麗な血しぶきがでて、ゴブリンは倒れていた。

俺はもう一体のゴブリンに素手で殴りにかかる。

ゴブリンは知能が低いせいか武器を持っていない俺を見て嘲笑の笑いを浮かべていた。

しかし、次の瞬間ゴブリンの胸には穴が空いていた。

うん。

ゴブリン程度なら拳でも穴が開けれるようになったようだ。

俺はゴブリンの死骸からナイフを回収するとゴブリンの死骸ごとアイテムポーチに入れ、二人の方を振り返る。

どうやら終わったようで、二人とも傷はないようだ。


「私達が二人掛かりで5体倒す間に倍の数倒すなんて……。」

「帰るぞ。」


呆けているリアに向かって言う。

リアはハッとして急いでついてきた。


新キャラリアです。

取り敢えずいつものようにリアの説明を入れていきます。


リア・マーレイ

金髪ショートヘア。

文中にもあるように背が小さい。

140センチくらい。

3人の中では一番大人(年齢的には)。

実は胸がない事を気にしている。


次回は土曜から日曜です。


※リアのステータスに雷魔法を追加しました。7/2

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