表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6月短編集  作者: 天雲 律
5/16

一日一善


一日一善を始めて3年くらいが経っただろう、はじめた理由はたいしたことは無い、暇だったから、余裕があったから、これに尽きる。


「和泉さんおはようございます」


「おはよう今日は暑くなるから、気をつけてやろう」


一日に一度良いことをする、祖父や祖母の肩叩き、父の弁当を作る、母の代わりに買い物に行く、兄とバスケを手伝う、姉にアイスを買ってくる、弟の恋愛相続に乗る、妹に勉強を教える、家事をやる。


いろいろやってはいるが、どうしてもやる事がない日があったので、ボランティアに参加する事にした、やっているうちに知り会いも出来た。


今日の内容は産業祭で、チラシについている、交換チケットとドリンクを交換する、簡単な内容だが、

10月になったというのに、衰える事を知らない暑さにより若者の体力が、必要とされ俺はここに配属された。


「こんにちは、どれがいいですか」


祭り独特のお腹の空く香りと雑踏の中、やけに立派な着物を着た小さな男の子が現れ、炭酸飲料を指差したので持っていたチケットと交換する。

飲み物は氷水に入っているので、取り出すこの瞬間だけは暑さを忘れられた。


「……あ……りがと」


大人達は獲物を確保するため、早足になっていて、小さな男の子の声は、聞き取れないかと思ったがしっかり耳に届いた。


「和泉さん何してるんすか?」


「子供にあげてたんだが」


「誰も居ないッスヨ……、先輩の赤飯は抜きに……」


昼飯が抜きになる所なので必死に弁明する。

俺と錦さんの間では、祭りを楽しんだ神様だったのだろうと結論づけ、再び業務に取り組む。


何故かさっきより、訪れる人達が笑顔になっていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ