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6月短編集  作者: 天雲 律
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水中呼吸

小学校最後の夏休み、友達とプールに遊びに来る予定だったが、予定が入り来られなくなったので、一人で遊びに来た。


レジャープールは一人では不安だから、50mプールに泳ぎに来た。


クロールが泳げるようになって1年、去年の夏の終わりに友達に教わり出来るようになった。


僕は運動音痴で体育が苦手で友達ともまともに遊べず、一人で居ることが多かった、そしていつしか一人でいる方が楽で、単独行動が多くなった、泳ぎを教えてくれてた友達くらいしか、遊ぶ友達も居ない。


塩素の香りが強くなる、そして去年の泳ぎの感覚も、研ぎ澄まされるようだった、プールの一番端に入る、夏の暑さを忘れる程涼しくなる、それと同時に泳げなかった頃、溺れた記憶が呼び覚まされる。


水中に潜り壁を蹴る、そして流れる水のように力を抜き、止まりそうになったら、手と足を動かす。


水の中は静かで、誰にも声が届かない気がして怖くなる、けれど不思議と体が楽になり、呼吸も深くなる。


25mは去年より楽に泳げるようになった。


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