届かない声
6月1日俺の世界は180度姿を変えた、仕事の為に外に出ると、車が1台も走っていない今日は空いててラッキーと、このときは思っていた。
職場についても誰一人出勤しなかった。俺は途端に怖くなり事務室に置いてあるテレビを付ける。
事務室は普段のコーヒーの香りがせず、更に怖くなり音を聞く為にリモコンを手に取った。
瞬間ザーという音と砂嵐のようなドラマでしか見たことのない状態になり、大声を出してしまう。
「ウッソだろぉぉぉ」
虚しく俺の声が事務室に響いた。
スマホを開き推しの昼配信をの開くと、こちらは待機中になっていて、10分経っても配信は開始しなかった。
SNSを開いても今日投稿されたものは一つも見当たらなかった。
町に繰り出してみても、何処にも車は走っておらず
更に恐怖心を煽って来た。少しでも安心するため通っていた中学校に行ってみたが、やはり生徒や先生は居なかった。
だが兎小屋には兎がいたため餌を与えて、暫し休む事にした。
眩しさに目を覚ます、体を起こし空を見上げると西に太陽が沈んでいく途中だった、空には太陽とスピーカーが目に入った。
誰も居ない職員室から放送室の鍵を拝借し部屋に入るそこは、中学時代からなんにも変わっていなかった。うろ覚えで機材をイジり、マイク越しに伝える。
「誰か生きている人はいませんか、僕は東中学校に
居ます、生きていたら此処に来てください、
誰か僕と一緒に生きてくれませんか、待っていま す」
放送を切り給食室に向かい、何か食料を探す
放送を聞いて来てくれた人の為に。




