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異世界探索していたらエルフさんと日本に来てしまった件  作者: 尾崎芙美


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20/20

またまた泣いてるティタちゃん

チュン、チュン、チチチ。朝の小鳥の囀りで目が覚める。時刻は0830時。うーん、『おはようアリエル』ふぁーあ、『おはよう芙美』いつもの朝の挨拶で1日がはじまる。朝のルーティンとなってる洗顔と歯磨きを済ませて、朝御飯の準備をする。『今日の朝御飯はランチパックのメンチカツ、ハムカツのガッツリ系だよ。朝から食べられるかな?』『あら、芙美。もしかして私が年食って朝からガッツリ食べられないとでも言いたげね。残念ですけど、私はまだ若いからガッツリ食べられます!』『いやぁ~、そんな事は言ってないよ。ただまぁ、若くても朝からガッツリ食べられない人もいるからさ』そう言ってメンチカツを開けて食べ始めた。

 パンの柔らかさに感動するアリエル。アリエルは日本の精製された白いパンのふわふわ感を非常に好みます。ランチパック特有の耳のない柔らかい食感に、『雲を食べているみたい!』と目を輝かせています。具だくさんなことに驚いています。彼女は具がしっかり詰まっている料理に弱いため、薄いパンの中に分厚いメンチカツが閉じ込められている構造に魔法のような技術を感じている様です。ソースの味に悶絶しています。メンチカツに染み込んだ甘辛いソースの味は、異世界にはない濃密な旨味として彼女を圧倒します。『この黒いソース……お肉の味を何倍にも引き立てているわ!』と絶賛する姿があります。片手で食べられる手軽さに感銘を受けています。冒険者でもある彼女にとって、手が汚れず、どこでもすぐに食べられるランチパックの形状は『なんて画期的な携帯食なの!』と実用性の面でも高く評価されています。続いてハムカツを開けて食べ始めます。ハムカツという未知の料理への興味があります。異世界にはないハムを揚げてソースで味付けするという文化に、『カツレツとはまた違う、重厚な味わいです!』と分析しつつ、頬張る姿があります。ソースの魔力に屈してしまいます。濃いめのソース味は、彼女が日本で好むカツ丼などの日本料理にも通じるため、『この茶色いタレ(ソース)が、パンとハムを一つにまとめています…!』と絶賛しています。『アリエル、ちょっとハムカツを貸してみて。アリエル、生活魔法で火をお願い』そう言うと、焼き窯で1〜2分焼いてやった。『はい、熱々だから気をつけてね』焼いたハムカツを渡す。焼いた時のサクサク感に昇天しています。芙美が焼き窯で焼いて出してあげたなら、『外はカリッと、中はジューシーです!』と、至福の表情で『ぷはーっ』と一息つく事に。彼女は新しい食べ物を試すたびに、芙美にその美味しさを一生懸命伝えようとするので、ランチパックのメンチカツもハムカツも間違いなく彼女のお気に入りリストに入ったはずです。『ごちそうさまでした』2人して言う。朝からガッツリ食べてしまって気持ち悪く無いかな?大丈夫かな?『ふぅ~。美味しかったわ。明日も楽しみね』そう言ってくれるなら大丈夫だろ!『じゃあ行こっか』そう言ってアリエルの部屋を後にする。研究室へ行くと、ティタちゃんがまたまた泣きべそかいてこっちにやって来た。『先輩〜。アタシもうダメですぅ』ティタちゃんがまたまた泣きながら出て来た。『何があったのか』聞くと『卵がもう割れそうなんですぅ』卵を見るといよいよ産まれそうな感じになって来ている。『はいはい。よしよし。頑張ったわね。お利口さん。あとはアタシに任せてティタは帰って休んでちょうだい』『えっ!?嫌ですぅ!アタシも手伝いますう!』泣いてすがるティタちゃんが何とも言えず、可哀想な気がするんだけど、どうなんだろ?『ティタちゃん、とりあえず帰って寝て来なよ。その様子じゃあ、全然寝てないんだろ?』『うぅ〜、確かに眠れてないですけど。ドラゴン誕生の瞬間に立ち合いたいじゃないですか?』『まっ、そうだよな。でもすぐすぐってわけでもなさそうだし、帰ってひと眠りする位なら出来そうだと思うんだけどな』『ホントですかぁ?アタシを仲間外れにしようとしてないっすかぁ?』『仲間外れにしてどーすんのさ!』大丈夫か?ティタちゃん。寝てないからって精神崩壊してんじゃないだろな?するとアリエルが、『もう良いわ。今からはアタシの番よ。ティタは一旦帰ってひと眠りしてから出てくる事!良いわね!』渋々ながら『ハ〜イ、ワッカリマシタ』と棒読みの返事。一方、卵の方はと言うと、大きな亀裂が入っていて確かにもう何時産まれてもおかしくはない状況である。『さっ。今日から徹夜ね。いつ産まれるやらわっかんないし』えぇ~、現代社会へは行かないって事かぁ?『もしかしたら日本で産まれるかも知れないわね。もしそうなったら、芙美よろしくね』えぇ~、日本へ卵持って行く気かこのエルフさん。まぁ良いけどよぅ。さてはてどうすっかな。俺は手持ち無沙汰なんだよな。毎回思うんだが。『アリエル、なんか俺にも手伝える事ってないかな?』『無いわ』キッパリと答える。そう面と向かって答えられるとなぁ。なんだかなぁって感じ。そんなこんなで時は流れ、お昼御飯の時間となり、野菜炒め弁当を取り出す。『いっただきま~す』2人して言う。

 シャキシャキという未知の食感へ感動しています。エルフの里や異世界での食事は、基本的に煮込み料理や保存食が中心です。『芙美このお野菜、まだ生きているみたいに歯ごたえが良いわ!』強火で一気に炒めて水分を閉じ込める日本の調理法に、魔法のような技術を感じて目を輝かせています。米との無限ループ(オン・ザ・ライス)にハマります。アリエルは、日本のご飯(白米)が大好きです。『この濃いめの味付け……白米と一緒に食べると、お箸が止まらなくなってしまうわ……!』野菜炒めの汁が染みたご飯を頬張り、『ふふっ』と幸せそうに微笑む姿があります。また、栄養バランスに感心しています。一皿でたくさんの種類の野菜(キャベツ、人参、もやし、ピーマンなど)が摂れることに驚いています。『こんなに一度にたくさんの大地の恵みをいただけるなんて、日本はなんて豊かな国なの』エルフとして自然の恵みを大切にする彼女にとって、野菜が主役のこの料理は非常に好印象です。そして 隠し味(豚肉や油)の旨味に感動します。『お野菜だけかと思ったら、このお肉の脂が全体に回っていて、すごくコクがあるわ』ただの草料理ではなく、ラードやごま油の香りに食欲を刺激され、おかわりを要求する姿がそこにあります。『ふぅ~っ。ごちそうさまでした』『はいお粗末様でした。いやぁ、毎度毎度嬉しいリアクションをありがとうね。用意する者として嬉しい限りだよ』『こっちこそありがとうよ。いつもいつも美味しい御飯をありがとうございます!』それから午後いっぱい卵を抱きかかえ続けたアリエル。あっと言う間に夕御飯の時間となり青椒肉絲を取り出す。

 シャキシャキの食感に感動しています。エルフである彼女は野菜を好みますが、日本のチンジャオロースー特有のタケノコとピーマンの絶妙な火の通り加減に目を輝かせます。異世界の料理にはない素材の食感を活かしつつ、しっかり味が染み込んでいる点に、魔法のような技術を感じて感動しています。また、白米とのコンビネーション(米泥棒)にメロメロです。アリエルは日本の白米が大好きですが、チンジャオロースーのオイスターソースベースの濃い味付けがあまりにもご飯に合いすぎることに衝撃を受けます。お箸が止まらなくなり、幸せそうに頬張る姿が印象的です。

更にピーマンへの認識が変わる!?。異世界にも似た野菜はあるかもしれませんが、日本の調理法で苦味が旨味に変わっていることに驚き、これならいくらでも食べられるとピーマンを克服、あるいは大好物の一つに加えるようなポジティブな反応を見せます。そして料理の奥深さに感銘を受けています。スーパーのお惣菜のクオリティの高さに対し、日本の食文化はどうなっているのですか……と、そのバラエティの豊かさと奥深さに改めて敬意を払うようなリアクションをしています。

 『ふぅ~。ごちそうさまでした』『はいお粗末様でした。いやぁ、気に入ってくれたかな?青椒肉絲。野菜炒めと似てるけど、ちょっと違うでしょ?』『そうね。野菜炒めは野菜の温サラダのような親しみやすさを感じたわ。チンジャオロースは肉とピーマンの食感に驚いたわ』『うんうん、違いが分かってもらえて嬉しい限りだよ!』そうこうしてるうちにティタちゃんが帰って来た。『ちわーす。先輩、まだ生まれてないっすよね?』『あれから卵に変化は無いわ。今夜じゃないかもしれないわね』夜の帳が下りてくる。『さてどうしようかしら。各々寝るトコ決めなきゃ』

寝袋はあるからそれを使いましょう。後は場所は⋯。『場所なんて何処でも良いッスよね』言うなりティタちゃんは廊下に寝具を作り始めた。それを見てアリエルは執務室に寝具を広げ始めた。『ここはいつもアタシが論文書いたりしてる部屋よ。芙美もここで寝る事!良いわね!?』『おっ、おう⋯。いや⋯は、はい』なんかしどろもどろになっちまった。2人分敷かれた寝袋に2人して入る。もちろんエッチはなし。仕方ないよね今日は。時刻は1830時。現代社会0630に目が覚めるはずである。

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