49.書店を飛びだした
12月になると、店番をしつつ各地で開催されるコミティアや文学フリマに、本を持って参加するようになった。
(よろづ先生が描いた、この表紙だけでも見てもらいたい)
共同書店に棚を持った動機と同じで、前々から考えていたことだ。
それに『魔術師の杖』は一般書店に並ばない本だけれど、実物を見たお客さんからの反応はいい。
それにマグカン様から、錬金術師ネリアのキービジュアルを使った、ひつじロボ先生サイン入りイラストを頂いている。
せっかくだから大いに利用させてもらおう。
店番時も展示するだけでなく、ポストカードやブロマイドを書店で配布していて、それを各地のイベントでも配るつもりだった。
仕事を辞めてすぐに全国行脚をするのではなく、お客さんの反応を見ながら書店の展示を考え、手作りSSを準備し、棚主さんからもアドバイスをもらい、わりとしっかり準備ができたと思う。
12月や1月、2月は大掛かりな展示はせず、イベント参加の準備をしながら、ちょこちょこ店番をして過ごした。
本に囲まれて過ごすと癒される。それによろづ先生の描いた表紙が勇気をくれる。
商業出版なのに、同人誌の即売会でないと売れない本。その扱いに苦い想いは確かにある。けれど文句を言ったところで、それさえも出版社の許可をもらわなければできない。
漫画はちゃんと紙で出版され、書店の店頭に並ぶのが救いだ。
そんなある日、インプレス社のコミカライズ担当者が書店を訪れた。










