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悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
魔王ワグマの治める地
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ショッピングへゴー!

 キャンプ二日目は特にこれといって面白いこともなく普通に終わる。

 そして、とうとう来てしまった夏休み最終日。私は、家で一人ゴロゴロしていた。宿題は初日のうちに全部終わらせ、読書感想文はまぁ、選ばれない程度には無難に書いた。読書なんて今更だしな。有名な著書は大方頭に入れてるし、内容も大雑把には覚えている。


「今回は白露がピンチになってくることもないな」


 いつもなら今の時間帯にチャイムが鳴るんだが。

 そう思っているとピンポーンとチャイムが鳴る。白露かな? と思いながら私は玄関を開けると、そこには武宮君たちがいたのだった。

 え、なんで。


「パン子ちゃん! 買い物行こうよ」

「えぇ……」


 突然家に押しかけてきて買い物とは……。


「そんな嫌そうな顔しないでよ」

「めんどくさい……」

「夏休みも今日で最後なんだからめんどくさいとかいわないの」


 いや、こんな真夏日に外出とか頭おかしいんとちゃいます? クーラーガンガン効かせてる部屋でゆっくりゴロゴロするのが至福というものだぞ。電気代が異様にかかるけど。

 というか、涼しい部屋でぬくぬくと過ごしてたかったのに……。


「ゴーゴー!」

「わかったよ……。カバン持ってくるから待ってて」


 私は部屋に戻り、財布ぐらいしか入ってないカバンを肩にかける。手に持つカバンより肩にかけるカバンのほうが楽だ。

 あと、女子ってカバンの中にひとしきり物を詰めてるけど、私そこまで女子っぽくない。化粧品とかは持ち歩くことはないしな。化粧高校生のうちはしないって決めてる。面倒だし。


「お待たせ」

「いや、待ってないが。女子ってこういうときすごい時間かかるんじゃないのか? 理央なんか結構かけるぞ」

「うーん。化粧とか面倒だしファッションとか私そんな興味ないし」

「もったいないわねー。可愛いんだからもっと服装にだね」

「いいんだよ。こんなパンダ女子よりも普通の女子のほうがモテるって」


 それに、結構腹グロだという自覚はある。

 誰かを嵌めて貶めることは容易にできるしな。


「それじゃ、いくわよー!」


 私たちの買い物ウォーズが幕を開けた。と思った。









 近くにある大手ショッピングモール。

 私は靴屋に足を運んでいた。いつも履いているスニーカーがもうボロボロで見るに堪えないと言われたので買い替えるつもりだ。

 私は見た目より動きやすさで選ぶからまたスニーカーかなー。


「これください」


 靴を買い、今度はフードコート近くにあるアイス店に立ち寄った。トリプルを頼み、チョコミント、チョコ、チョコミルクとチョコ尽くしにしたのだった。


「チョコミントって美味しいのか?」


 と、武宮君が聞いてくる。


「歯磨き粉じゃないのか?」


 と、花園君が答えてくる。

 おいおい。チョコミント=歯磨き粉ってなんだよ。それは違うよ(論破)


「あのねぇ……。さすがにチョコミントが歯磨き粉はないわよ。歯磨き粉の原材料にミントが多いだけでミント=歯磨き粉ってわけじゃないわよ」

「そうそう」


 私は素直に同意した。

 ミントが総じて歯磨き粉というわけじゃないんだよ。ガムとかにもミントは使われてるしな。


「というか、武宮君イチゴとバナナなんだ。意外」

「果物系とかは好きなんだ。ひ、一口食うか?」

「いいの? じゃあ、ありがたく」


 武宮君から差し出されたので、そのままパクリと口をつけた。

 今気づいたけど間接キスになるのか? 私は別に構わないけど武宮君嫌じゃないだろうか。いや、差し出してきたのは武宮君なんだしいいだろ。別に。


「……大きな進歩、か?」

「友達としての気安さしかないわよ多分」

「だよな……」


 バナナおいしいな。


「ありがと。お礼に私のも食べていいよ」

「そ、そうか。じゃ、じゃあ、いただきます……」


 と、武宮君はチョコミントを食べる。


「……美味い」

「でしょ? チョコミントのすばらしさわかったか」

「悪かった。今まで敬遠してたが、悪くない……」

「落ちたな」

「落ちたわね」

「……そ、そういえばっ」


 恥ずかしくなったのか武宮君は顔を赤くして、話題を変えようとしてた。


「そういえば明日から転校生が来るらしいな!」

「転校生?」

「まじで?」

「ふーん」


 転校生か。ろくなやつじゃなさそうな気もするが……。












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笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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