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アルビトリウム  作者: 新条満留
第三章 アルビトリウムの光
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英雄ステラ

英雄ステラ


 マモルとケラススは妖虫族が姿を消したため平穏な旅を続けることができた。そして彼らは人族の城塞都市『白仙城』に近づいていた。人族の防衛圏内は妖獣族でも迂闊に近づけないという。旅をしながらマモルはケラススからこの世界について多くのことを教えられた。

 妖獣族は他のどの種族とも相容れない種族だという。そして他の種族を支配下におくために妖獣王を中心とした群れが大規模な戦闘を仕掛けて来ることがあるらしい。しかし妖獣族はまとまりが悪く同族同士でも争い合う場合があり、長期戦になると内部分裂を起こして自滅することもあるという。そのためそれらの襲撃が成功を収めることはあまりないらしい。ただ圧倒的な数にものを言わせて『大東原』に押し寄せて、他の種族のいない空いている土地にアジトを作って領土を拡大し、他種族も劣勢に立たされつつあった。それに対抗するため友好的な種族同士で同盟を結び、協力して防衛戦を展開したりしている。それが今の『アルビトリウム』の情勢らしい。

 人族のエリート戦士であった『ステラ』は『ソルジャー』と呼ばれて他の種族の間でも英雄と崇められ尊敬を集めていた。彼は妖獣族にも広く名を知られており恐れられていた。妖獣族はそのために攻撃を仕掛けて来ることも少なくなったが、彼が『マテリア』に落ち込んでから再び勢いを盛り返して、堂々と戦闘を仕掛けて来るようになったということだ。

 マモルはケラススから彼の本当の名前を教えて貰った。


 『ルーベラ・ステラ・テネリクス』

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