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いつも側にいてくれたね  作者: 摘美花-ツグミカ-
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いつも側にいてくれたね

カナダ留学から帰国して、俺と夏芽は俺の家のリビングの先の部屋にある仏間で帰国の報告をしている。


俺と夏芽は何かの要所要所にこうして仏壇に手を合わせていた。


「直生、俺たち無事にカナダから帰ったぞ」


俺が直生にそう報告をすると、隣に座っている夏芽も


「これね、カナダのお土産だよ。直生はチョコレートが好きだったから、チョコのお菓子をたくさん買ってきたよ」


そう言って夏芽がお土産のお菓子を何箱も仏壇の前に置いてくれた。


後ろにいた俺の母親はそんな夏芽を見て少し涙ぐんでいた。


「夏芽ちゃん、いつも直生のことを気にしてくれてありがとうね。きっと直生も喜んでいるわ」


母親にカナダでの生活を報告したあと、俺と夏芽は部屋でゆっくりしようとリビングを後にした。


俺の部屋の手前にある直生の部屋。


換気のために窓とドアが開いている。


何気なく直生の部屋を覗くと、いつも通り学習机の上に新品のランドセルが置いてあった。


俺はふと、もし直生が生きていたらどんな生活だったんだろうな、と考えた。


もしかしたら夏芽の隣には俺じゃなくて直生がいたかも知れないな。



俺は知っていたんだ。


幼い頃、3人で遊んでいた時に夏芽は直生の後ろにずっといたことを。


夏芽が頼っていたのは俺じゃなくて直生だったことを。


その直生が小学校に上がる前に事故で亡くなった。


それでも何故か俺と夏芽はいつも直生がそばにいて見守っていてくれてるのを感じていたんだ。


よく夏芽が、


『直生はね、いつもここにいるよ。私ね、直生にたくさん助けてもらってると思う』


そんな風に言ってくれるんだ。



部屋に入りお互いの撮った写真を見ながらカナダでの思い出を話していた時、その中の1枚に俺と夏芽は息をのんだ。



出発の空港で撮った1枚の写真。



今の俺にそっくりな、左目の下にほくろがあるその横顔。






『直生はいつも側にいてくれたね』





***** 完 *****


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

「小説家になろう」初投稿作品となります。

また皆様とどこかでお会いできますように♪ つぐみか


こちらの小説「いつも側にいてくれたね」は野いちごサイトにも掲載しております。

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