ゲットハートフルラブ
目が覚めると、寝る時にはいなかったはずのエルロイが横に寝ていて、その小ささに思わず笑みが零れた。起こさないように注意しながら布団を正して、音を立てないように朝の支度をして、しばらく口角が上がるのを抑えながらその寝顔を眺めている途中で、ふと我に返った。
(この船に馴染み始めている…)
いくら自分より何十センチも小さな子供とはいえ、犯罪組織の仲間が夜中に忍び込んでいるのをこんな温かく迎えるなんておかしい。
いや、犯罪組織の仲間じゃなくても朝起きて誰かが横に寝ていたらおかしい。
え、隣に重みがある。誰なの、怖いわ、死んで。えっ、わー、リネじゃない! エルロイだ! かわいー! 許す!
とか思っている場合じゃないのだ。
大声を上げて蹴り飛ばしてどうにかしてこの船から逃げ出す努力をするのが正解なのだ。
そうして正解に辿り着いたものの、葵には大声を上げることもエルロイを蹴り飛ばすこともできなかった。幼気なこの子の睡眠を一体誰が阻害できよう。せめてこの事態を喜んでいないと示す為に、葵はエルロイが起きるのを待たずに部屋を出ることにした。なるべく静かに、扉も音を立てずに開けて、音を立てずに閉めて、寝る子に気を遣って……。
これが一体どれだけの抵抗になるというのだろう。葵は扉の前でしゃがんで顔を覆った。
「姉さま?! どうなされたのですか! お腹痛いのですか!」
「静かにして」
とっても静かに部屋を出たはずなのに、リネはすぐに飛び起きて葵の元へ駆け寄ってきた。
顔を上げずに命じる姉に従って、リネはきゅっと唇を噛んで押し黙った。葵のすぐ目の前に脆いてどうにかして顔色を窺おうと右から左から覗き込んだが、葵の長い髪がリネの視界を阻んでいた。
葵は長い溜息を吐いて立ち上がると、床にいるリネを無視して部屋を出た。ちよっと早すぎるが、人の少ない間に食事を済ませてしまって、また部屋に引きこもろうと考えていた。ここに来たばかりの頃は、あの部屋で誰も彼も拒絶していたはずだ。あれが正しいのだ。
「今日は少し、その……、ご機嫌が悪いんですね。あの、リネにできることがあれば何でも言ってくださいね」
寝癖もしわくちゃの服もそのままに後を付いてくるリネを無視して、静かな廊下をひたすら進んでいった。
後ろから度々声がかけられたが、葵は絶対に返事をしないと決めていた。あんなお姉さんがいて可哀相、彼の言葉の端々を拾って考えてみると、色々酷いことをされていたらしい、だなんて、絆されることはないのだ。声が泣きそうな震えを伴っても、葵はその足を緩めなかった。しかし、ブラウスの端をくんっと後ろに引かれて、その足は止まってしまった。
「…………む、無視は嫌です……」
不機嫌を隠さずに振り返ってみると、少しばかりは自分より背が高いはずの男が体を竦めて震えていた。
「殴っても斬っても裂いても良いから、無視はしないで」
殊更目を合わせないように頭を下げるリネは、髪の一本一本まで萎びて頼りなげだ。
葵からしてみれば殴られるのも刺されるのも裂かれるのもごめんだが、一体どういう扱いを受けてきたらこんな台詞が出るんだろうか。とても想像が付かなかった。
途端に数日前に同じような姿をしていた桜を思い出して、気が付いたら彼の肩に手を置いていた。
「姉さま…」
リネは感激したように手を重ねてきた。
葵は背筋が凍えるような寒気を覚えていた。
自分は一体何をしているんだろう。
(リネのこんな姿を見たら、かにゃんも悲しむだろうし…)
笑顔を取り戻したリネと再び歩き始めた葵は、悩内でいいわけを始めた。
しかしすぐにかにゃんもこの組織の一員だと気付いて、彼女に気を配る必要もないのだと思い直したが、だからといって無視を再開する気持ちにはどうしてもなれなかった。ちょっと言葉を返すのに間が開いただけで、リネはとんでもなく震え始めるのだ。袖を摘まんで立ち止まり、泣きそうな顔で俯くだけなのだが、騒ぎ立てたり泣きわめいたりされた方がいくらかマシだったと思える。これでは自分の方が悪者のようだ。
食堂には人は一人もいなかったが、入ってきた葵とリネの気配を感じて食堂のおばちゃんが奥からのそりと出てきた。夜の内に仕込んでいたのか、既に出来上がった朝食を配膳して二人に渡すと、またいつも通り、奥の椅子に腰掛けてじっと動かなくなった。
食事の最中も絶えず話しかけてくるリネに、葵は適当な相槌を打って返していたが、だんだん辛くなってきた。
これならもっと人が多い時に、リネの相手をしてくれる人がいる時に来るべきだった。
「食事中にお喋りなんて、マナーが悪いわ」
「あっ、はいっ、ごめんなさい、ごめんなさい、姉さま。反省します。しました。怒ってますか? 嫌いになりましたか?」
まるで伝わっていない。
喋り続けるリネの食事がいつまでも終わらないので、ついに数名の人が食堂に集まり始めた。
「ゲットハートフルラブをしよう!」
「なんて?」
食事を片付けようとする葵を見つけてかにゃんが近付いてきて、葵はすっかり帰るタイミングを逃してしまった。
そうして人に囲まれながら皆が食事を済ませるのを見届けてすぐ、梁とダンが蛍光色で彩られた箱を抱えて戻ってきたのだ。
「理想のカノジョを創るボードゲームだ!」
「最低」
「ゲームだから!」
ダンをなじるかにゃんを梁が宥めて、食堂のテーブルにボードが展開されていった。
登場するキャラクターに様々な個性を加えていって、結果的にどの女性が一番魅力的か、ポイントで決まるゲームのようだ。推しに選んだ子が高得点であれば勝ちらしい。
「これであんたたちの理想の女の子が分かるわけね。興味ないわ」
かにゃんの発言に、葵はなるほど、と思った。
個性にはそれぞれで話し合ってプラスかマイナスのポイントを、それぞれ五点まで付けられる。どの個性がどれだけその人にとって重要な魅力で、重要な欠点か、明らかになるというわけだ。
「………カレシバージョンはないんですか?」
「男作ってもつまんねえだろ」
「…姉さまとかにゃんは楽しいですよ。ね?」
「いや、別に」
「葵の理想の彼氏には興味あるわ! 私はねー、やっぱり顔よね~。あと優しい人」
「あと蹴られても死なない人だろ」
机の下でかにゃんのヒールがダンの爪先に刺さるのを全員が確かに感じた。しかし言及できる人間はいなかった。
「誰を推すかは最初に決めて、キャラクターの名前を書いて裏にして手元に置いておくんだ。皆決めたか?」
「あまり自分の推しに高得点を付けていると、他のプレイヤーにバレてマイナス点が付けられちゃうから、偏らないようにしなきゃいけない、ということね」
このゲームに慣れているらしい梁の説明を、葵は度々確認しながら聞いていた。
そんなことをしている内に葵を見つけたマーロが飛び込んできて、エルロイが興味を持って、いつの間にかプレイヤーは七人になっていた。
「慣れている人間からスタートするのがボードゲームの共通ルールだ。俺からな!」
「ちょっと、そのルール、今梁が勝手に決めたでしょ」
「俺はー、リサに『家庭的』って個性を付けるぜ」
かにゃんの批難にも屈せず梁はリサのカードの下に『家庭的』と書かれたコマを置いた。このコマの横にプラス五点からマイナス五点のポイントが記載されたチップを話し合って置いていくわけだが―――。
「文句なしでプラス五点だな!」
「家庭的って、どういう意味? 『料理上手』って個性が他にあるんだから、それ以外なら別に標準で持っているべき特徴じゃない? 掃除、洗濯とかが苦痛じゃないって意味なら精々プラス三点でしょ」
「家庭的というのは、家族生活に向いている、または家庭を大事にする、ということ。つまり人との暮らしを苦痛に思わない人。エルロイとはわかり合えない。マイナス五点」
「彼女として付き合う目的で考えるなら、マイナスにはならないと思うけど…」
「僕は素敵だと思う! 家庭的な人、僕は好きだなあ! 子供好きってことだよね?」
「家庭的の意味が分からなくなってきた」
主に梁とかにゃんが罵り合い―――もとい活発に意見を出し合い、プラス四点で話が付いた。
葵とマーロが間に入らなければ『家庭的』が原因で負傷者が出るところだった。ダンは自分のターンで何を置くかコマを端から見ているだけだし、エルロイは興味を失っているし、リネは葵の顔を見るのに忙しくて何の役にも立たない。葵は早々に長い波乱を予感した。
「『読書家』」
「エルロイ! 勝手にポイント置かないの」
「うえー、俺、読書家やだ。プラス五点はない。マイナスニ点くらいで手を打たない?」
「葵は読書家。今のは葵に対する侮辱」
「梁は最低な男です! 死んでください」
「嘘嘘、満点満点。読書家サイコー」
はじき飛ばしたプラス五点のチップを取り戻して梁は元通り丁寧に並べた。
このままでは喉元にフォークが飛んできても不思議ではない状況だった。
葵は彼に心から同情した。
(なるべく争いの起こらない個性を…)
自分のターンになると、葵はそればかりを考えて慎重に個性のコマを見比べていった。
「じゃあ、キャロラインのところに、『美人』を…」
「プラス五点」
「五点」
「姉さまは美人です。プラス五点に異論を唱える人間は死んでください」
男性陣が軒並み頷いたのを見て、葵は安心した。
そんな彼らをかにゃんは呆れた目で見ていたが、特段文句はなさそうだ。
「うんうん、皆美人さんだよね。人間は皆美人さんだよ。僕、驚いちゃうくらいだもの」
マーロはニコニコしながら葵とかにゃんを見ながら個性コマを引っかき回していた。手元を見ないままーつを取り出して、葵の置いた『美人』の下に一つコマを置いた。
「『食べ方が汚い』」
「うわ」
「あ――――――、美人なのに!」
「美人だから誰も指摘してくれなかったのね。可哀相に。これはマイナス五点はいって良いわね」
「許容範囲だろ。マイナスは否定しねーけど…、一点くらい?」
「ダンって心が広いのね」
「葵、騒されちゃ駄目。自分も汚いから気にならないだけ」
点数がなかなか決まらず、話し合いが停滞している内に、いつの間にかギャラリーが増えていた。
ボードを囲うプレイヤー以外からも散々意見が出たが、「間を取って」という意見は却下された。それではどれもこれも三点になってしまう。
「リネはどうなの」
自分の横のリネがほとんど発言していないのに気付いて、葵は声をかけてみた。
リネはそのことに慌てふためき言葉にならない言葉を発して椅子が背後に向かって大きく倒れたが、もう片側にいたマーロが椅子と肩を支えてくれて元通りの位置に戻ってきた。
「リネもプレイヤーの一人なんだから発言しなくちゃ駄目よ」
「お、お、お、お、俺は、姉さまの食べ方が汚くても気にならないです。プラスもマイナスも特にないです」
「私の食べ方が汚いと言いたい」
おおよそのマナーは守れていると信じていた葵はショックを受けた。
かにゃんもマーロも否定してくれたが、誰よりもリネが椅子を背後の団員にぶち当てながら立ち上がり大きな声で否定したので、一先ず気を取り直した。
椅子に座り直した隣の男が肩で息をして熱を発していたが、気にしないことにした。
ポイントのチップには枚数限度がある。数字が大きくなるほどその数は少ない。自分好みのプラス要素を付けていた面々だったが、マイナスの個性を選ばなければならなくなってきた。
「うーん、『ワキガ』』
「マイナス五点」
「異議なし」
「自分のせいじゃないし、最近は治療もできるらしいよ。私はせめて二点か、一点で良いと思う」
「葵~、加齢臭のおっさんの横で一時間過ごしてから言ってみろよ。きっついぞー」
「生理的なものなんだから仕方ないでしょう」
「声がでかいダンよりはマシ。エルロイはマイナス四点」
「お、お、お、お、俺は! 姉さまがワキガでも気になりません! むしろ」
「やめといた方が良いぞ、リネ」
「何であんた発言する度にいちいち一世一代の告白みたいな気負い方すんの?」
個性を置く度に議論が白熱するので、ゲームの時間は徐々に延びていった。朝早くにこの食堂に来たはずなのに、もう食堂のおばちゃんがおやつをセットアップし始めた。
しかし葵は確かに楽しさを感じていた。自分の推しの子にマイナスが置かれる度に冷や冷やしたし、自分と真逆の意見が出ると反論したくなった。プレイヤーが独自に個性を作成できるコマに『タールマギの母』と書かれた時は、周りの団員と一緒になって大笑いしたものだ。
そうしてゲームも終盤に差し掛かった時に、団員達の腕に付いている連絡機が一斉に光り始めた。
「集合だ」
「集合だー。全員大広間に移動一」
「えー、マジ? なんだろ」
「マーロ! 葵! 崩すなよ、絶対崩すなよ。後で続きやるからな。絶っ対崩すなよ!」
あとこの付近でメシ食うなよ! と叫びながら、梁は消えていった。
リネも一言だけ謝ってさっさと姿を消していった。
さっきまで騒々しかった食堂は一気にがらんとして閑散とした場所となった。集合対象じゃないマーロが葵の二つ隣の席でうーんと背伸びして、ボードを避けながらテーブルに上体を預けていた。先ほどまでちっとも聞こえなかったフライパンが何かを焼く音が聞こえてくる。
「はーあ、行っちゃった。すごい静かになっちゃったね」
同意しようとして、葵はぐっと言葉を呑み込んだ。ようやく初心を取り戻した。盛り上がってどうする。
そもそも、リネの食事が終わるのを待つ必要もなかった。さっさと食べてさっさと部屋に下がれば良かったのに……。
「いつも皆いなくなっちゃって寂しいけど、これからは葵がいるから寂しくないね。独り占めだ」
能面が貼り付いているような無機質なアルカイックスマイルがふにゃふにゃ溶けて、ほんのり頬を染めながら葵の手を取った。
毒気のない顔で笑うマーロの顔は、葵の鬱々とした心を払拭する力があった。
いや、払拭されてどうする。
葵はマーロの手を振り払い―――は出来なかったが、繋がれたまま起立し、部屋へ帰ると宣言した。
「でも、みんな戻ってきたら、続きしないと」
「ちょっと、もう、戻る」
「具合悪い? 大丈夫? 僕、送るよ」
「元気よ。大丈夫。一人で帰るね」
「ほんと? そう……。ねえ、僕もお部屋行っていい? 新しくなったお部屋、見たいな」
マーロは葵から手を離さずにゆっくり立って、葵と高さを近付けようとしているのか、腰を横に曲げて顔の位置を下げてきた。
人間の腰って前じゃなくて横にこれほど曲がるのかと思うほど曲がった。
およそ葵の顔より低い位置、それも右の方にずれていったマーロの顔に、葵は久しぶりに恐怖を覚えた。
「ひっ………、一人で戻る」
裏返った声をなんとか戻して、葵は声を絞り出した。
90度に曲がった腰を元通りに戻して、マーロはひどく悲しそうな顔をした。
「………………………そう………」
「うぐ………っ、ひええ…」
言葉だけは素直に葵のことを受け入れたが、感情を少しも取り繕わない声色と表情に葵は罪の意識を覚えた。
このマーロとかいう謎の生命体は、この船で暮らしているだけで悪事にほとんど手を貸したことがない、らしい。元々住んでいた場所を道楽で焼き払われて、一族と離れ離れになってしまった可哀相な人だ。その人にまで冷たく接する必要があるのだろうか。そんな人を傷付ける権利が果たしてあるのだろうか。
「や、や――――――、っぱり、もうちょっといようかな…。ゲームが終わるまでは…」
「! そう! わー、そう! ああ、えへヘー、良かった! ごめんね! 僕、葵が残ってくれて嬉しいな! 喜んじゃ駄目だよね。ごめんね!」
マーロはぐっと近付いてきて葵の肩を下に押すと、一緒になって椅子に座った。
先ほどまでリネが座っていた隣席に腰を下ろして、椅子をぴったり近付けて寄り添ってきた。
ふと、足下から小さな音がした。
紙が潰れるような、くしゃっとした音だ。
「何か落ちてる」
マーロが気が付いてその長い体をテーブルの下に滑り込ませた。
再び浮き上がってきたマーロの手には、手の平くらいの紙が握られていた。
「何か書いてあるよ。すき……家庭的、情にあつい、美人、笑顔がかわいい、元気がある」
「裏にも何か書いてある」
マーロの指の間から文字が見えて、葵は見たままそう伝えた。
ちょっと小さな字で葵からは読めなかったが、マーロはその声を受けて裏返し、また読み上げた。
「きらい、騒がしい、貧乏ゆすり、タールマギの母…」
そこまで読まれてすぐに何のことか察した。
葵はマーロの手からその紙を奪い取ってぐしゃっと潰すと、見なかったことにして遠くの床に投げた。
一拍おいて、マーロもあの紙が何だったのか分かったようだ。慌てて落ちていった方に取りに行くとすぐに戻ってきて、また葵の隣に座って丁寧に紙の歪みを伸ばし始めた。
「捨てる」
「そんな、かわいそうだよ」
「おばちゃん! 薪の足しにしてください」
「駄目駄目、リネに返さなきゃ」
「リネのかは分からないじゃない!」
「リネのだよ! 葵が高得点付けたのばかり書いてあるもの。リネ以外だったら怖いでしょう?」
尤もだ。
書かれた言葉は先ほどのゲームで見覚えのある言葉ばかりだった。
どの個性にどんな反応をしているのか、葵を観察して、メモしておいたのだろう。こんなことをリネ以外がしていたら怖すぎる。リネがしているだけでも怖いのに。
何度かマーロの手から紙を奪い返そうと手を伸ばしたが、いかんせん上半身のタッパも腕の長さも桁違いで、届きそうにもなかった。
マーロに体を預けて腕を目一杯伸ばしても、近付いた顔が擽ったそうに笑うのが妙に悔しくて、長続きしなかった。
「これ、どうするんだろう。参考にするのかな。明日からとっても家庭的で、情に厚くって、美人さんで、笑顔が可愛くて、元気があって、読書家で、そんな子になっているかも」
「まさか」
「リネって健気で可愛い。ね」
ふてくされてそっぽを向く葵の顔を、マーロは同意を求めるように覗き込んだ。
葵はその顔をちらりと一瞥して、また余所を向いた。
「健気って個性を置こう。プラス五点」
「じゃあうざったいも置く。マイナス五点」
プレイヤー作成用の空のコマに、葵は乱暴な字で『うざい』と書いて『健気』の下に置いた。
マーロは二つのコマを満面の笑みで見つめながら、かわいい、かわいい、と呟いて、葵の髪の毛をぐしゃぐしゃにかき混ぜるように撫でていた。
解散して皆が戻ってくる頃に、葵は『健気』のコマを真っ二つにしてゴミ箱のー番深くに押し込んだのだった。
健気な彼女。
ブラス五点に、異論はない。
ゲットスイートラブってボードゲームのルールをお借りしています。ちょっとアレンジしちゃったので名前変えました。
面白いよ!




