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5.潰したのは誰

バス停の行列の最後尾

スマホに視線を落として

耳にはイヤホン 外界シャットアウト


バスが来るまで あと数分

突如 視界の端で何かが動く

視線だけを上に向けると

2人先の女性が何かを払う仕草


あぁ 虫か


刺すものじゃなければ

平気だろう

一瞬見えたそれでは

蜂では無さそうだった


そしてまた 視界の端で

動いた影は

何度何度も地面を踏んだ


同時にバスがやってくる


ぞろりぞろりと乗り込んで

私は視線を今度は下に向けた


黄金虫が潰れていた

何度も踏まれて

原型の残らない黄金虫


それに気づいた乗客は何人いるの?

ただただ通り過ぎさられるだけの黄金虫


君はなにかしたのだろうか

虫というだけで潰された君は

弱者だったのかい?


加害者不明の 被害者だけの

とある日の事件

踏まれた黄金虫を見ました。何度も何度も踏まれていました。複雑な気持ちでした、キラリと体だけが光ってました。

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