第八話「梅雨時のバラレンジャー」
第八話 「梅雨時のバラレンジャー」
(主人公 レッド2)
ザァーー!! 金一「あらら…雨が強くなってきちゃったね」みどり「ことみ、大丈夫かなぁ?」
ガラガラ…! ことみ「ただいまぁ…」
金一「ありゃ…今タオル持ってくるよ!」みどり「おかえり~。びっちょびちょだね!」
ことみ「お店を出た時はまだ弱かったんだけどねー。こんなに降るとは思わなかったよ~」 (タオルで体を拭いている)
みどり「着替えはあるの?下着が透けててえっちだよ?」ことみ「えっ!…どうしよう…着替え持ってきてないよぉ」 光を通さない闇が金一とアンシィの顔を覆っている。 金一(隠されると余計気になっちゃうな…)アンシィ(金一はん…あんさんも男やな…わかるで…)
みどり「じゃあその服をなんとかしなきゃね!あたしに任せれば一瞬で乾くよ~?」ワキワキ… ことみ「何する気よ」
みどり「いいからいいから~」 ことみ「えっ!っちょ!なんで脱がすの~!」 みどり「脱がなきゃあたしの力使えないでしょぉ!」
ことみ「下着まで脱がすなんて…」 金一(音だけ聞こえるのが逆に…) アンシィ(エッチだ(怒)) 笑顔で服に闇を纏わせるみどり
ことみ「もぅ…見えてないとは言え事務所の中で脱がせるなんて…」 みどり「でも乾いたでしょ♪」 ことみ「確かに乾いているけど…」
ことみ「みどりはいいわねぇ~この力があれば雨の中でも濡れないんでしょ?」 みどり「まぁね♪あたしは体もすり抜けさせられるからね!」 金一「あのぉ~着替え終わったならこれ、取ってくれません?」
ことみ「こんなことになるなら最初からみどりに買い出し頼めばよかった」 みどり「それはやめた方がいいんじゃないかなぁ~」 ことみ「どうしてよ?」
みどり「あたしが濡れないように買い物行くなら全身闇まみれで行くことになるよ?」 金一「怪人だと思われちゃうね」 ことみ「たしかにそれはまずいわね…」
みどり「でしょ!だから出動する時も街の人に怖がられないように、濡れながら移動してるのよ?もういやになっちゃうよ!それで、この間藍ちゃんに『後ろに乗って傘作ってよ!』って頼んだら…」
藍「いやですわ、あんな野蛮な乗り物。それに、あなたの乗り方も品がなさそうで…」みどり「えぇ~ひどいよぉ~。藍ちゃん乗せる時は安全運転するから~!」
みどり「って断られちゃったよ…」 ことみ「藍ちゃんは傘作れたのね…確かに濡れてるとこ見たことなかったな…」 アンシィ(雨に濡れないのなら…妄想するしかないじゃない…!!)
金一「でも、みどりちゃんは能力使ったらすぐに乾いた服に戻せるんでしょ?」 みどり「まぁね。でも移動の時だけだとしても、気持ち悪くなっちゃうからな~」
金一「全然マシだよ…。僕なんてどんなに頑張っても雪にしか変えられないから結局気を遣わないとだし…。コウくんとかはいいよね…」
金一「コウくんの能力なら洗濯物もすぐに乾かせるだろうし…銀ちゃんならそもそも雨に触れずに移動できるし…
おーじさんとミスターブラウンにはそもそも雨が『降らない』し…それで藍様は傘が作れるんでしょ?
羨ましいなぁ~」 ことみ「でも、朱祢ちゃんや桃華ちゃん、雪ちゃんは雨の中でも頑張ってるわよ?」
みどり「朱祢ちゃんはいっつもびしゃびしゃで頑張ってるよね。カッパでも着たらって言っても『動きが鈍くなるから…』とか『雨を遅れる理由にしたくないから…』とか言って雨の中突っ込んでいくからね」アンシィ「真面目だなぁ…」
みどり「事務所の端っこで、雑巾敷いて、パイプ椅子に座ってるからね。」 ことみ「責任感が強すぎてちょっと心配になるわね…」
アンシィ「その時の朱祢ちゃんの様子詳しく…」 金一「女の子と一緒だと目のやり場に困るんだよね…。この間ユキちゃんと出撃した時も、桃華ちゃんと出撃した時も…」
雪「持ってきた着替えが全部濡れちゃいましたぁ…」
金一「うわぁ!モモちゃん!服着てえええ!」桃華「??…申し訳ありません、服は只今乾燥中でございます。」
みどり「この時期、男の子は大変だねぇ…あれっ?あたしが頼んでたアイスは?」 ことみ「あ…忘れちゃった…てへ」
みどり「もー!買ってきてって言ったのにぃー!」 ことみ「ごめんごめん!」 金一「出撃のついでに買ってくればいいじゃない」
ピーッ!ピーッ! 金一「お、言ったそばから…」
みどり「あたしは、ゆっくりテレビを見ながらアイスを食べるのが好きなの。…言いたいことは分かるわね?」
みどりのいつものノリ…出撃は運で決める! 「「じゃ~んけ~ん…」」
結局負けた金一。みどり「金ちゃんのおすすめでいいからね~」 ことみ「いってらっしゃい」 金一「僕が出撃している間に自分で行ってくればいいのに…」
みどり「あたしは保険としてここに残らなきゃいけないの♪」
雨を雪に変え、バギーに乗り、出撃する。
金一「くぅ~あの時、グーを出していれば…」
(まぁ僕もついでに食材が変えるしいっか)
買い物を終えて外に出る金一。金一「僕、いっつもアイスの買い出しに使われている気がするな…まぁいいけど。…おや?」
雨宿りしている女の子が目に入った。 金一「傘、持ってないんですか?」
??「あっ…実は誰かに取られてしまったみたいで…待ってたら止むかな~って…」 金一「ありゃりゃ、それは困ったね…」
??「…あれ!もしかしてバラレンジャーのレッドさんですか!?」 金一「! よくわかったね!そうだよ!」
??「実は…お花見の時、わたしも居たんですよ!」 金一「そうだったんだ!いやぁ…じゃぁ見ちゃったよね…」 思い出される記憶。
金一「あの時はカッコ悪いところ見せちゃったね」 ??「そっ、そんなことないですよ!カッコよかったです!転ぶだけで怪人を倒すなんて凄いです!」
金一(うぅ…純粋な好意が胸に刺さる…!)
??「わたしもしょっちゅう転びますけどただ転ぶだけで…だからレッドさんはすごいなぁって…
あっ、すいませんっ、引き留めてしまって!」 金一「いや、全然大丈夫だよ。一人で雨宿りは退屈そうだし、僕でよければいくらでも話し相手になるよ!」
それからしばらく二人で雑談をしていた。
??「………」金一「………」 ザァーー……
??「雨、強くなってません?」 金一「止む気配がないね…」
??「…わたし、やっぱり濡れて帰ります。お話に付き合ってくれてありがとうございましたっ」(ペコリとお辞儀をする)
金一「待って!それならせめて、これ使って。」 ??「いやっ、いやいや大丈夫ですっ。それは金一さんが使ってください!」
金一「でも…」 ??「わたしなら大丈夫です!それに、この雨なら傘をさしていても濡れちゃいそうですし…」
雨音が消えた。急に辺りが静まり返り、驚く女の子。
金一「これ…僕がやったって絶対言わないでね…!」 白く染まった世界の中で金一の言葉だけが小さく響いた。
金一「これならさっきの雨よりは濡れないでしょ?」 開いた口がふさがらないまま、傘を受け取る女の子。
金一「じゃあ僕も帰るとするよ。アイスを待っている人もいるし」 立ち去ろうとする金一。 ??「まってくださいっ!」
??「一緒に入れば…二人とも濡れないですよっ…」と顔を真っ赤にして言った。
金一「じゃあ家まで送るよ…えぇと…そういえば名前聞いてなかったね。僕は金護金一。君は?」 臼來「臼來ですっ!」
臼來「臼來m…は…はくしゅんっ!」
金一「ははっ、はいこれ。でかくて悪いけど、風邪ひいたらいけないから」 上着を貸す金一。
臼來「ありがとうございますっ!すごいですねっ、雨を雪に変えちゃうなんて…」金一「これくらい大したことないよ。雨を吹き飛ばせれば良かったんだけど、僕にはこのくらいしかできないから、あはは」 と苦笑い。
金一「雨を吹き飛ばすと言えば、うちのヒーローにはすごい人がいてね……」 …と、二人で楽しく話して帰ったとさ。
金一「ただいま~」 ことみ「おかえりー」 みどり「遅いぞー!」
金一「ごめんごめん。はいこれ、お詫びのアイス」 みどり「わーい!」 ことみ「あれ?」
ことみ「金一くん、上着来てなかった?」 金一「ああー!!そうだ!忘れてた」
みどり「バギーの荷物入れに入ってるんじゃない?」 金一「ああー!!!」
金一「バギーも忘れてた…」 みどり「ぶわっはっは!!!」 ことみ「どゆこと!?」
そのあと、スーパーにバギーを取りに行き…
翌日の新聞やニュースで異常気象が話題になり、咎められ…
後日、洗濯してもらった上着を取りに行った…。
金一「フンフンフ~ン♪」 ことみ「雨なのに上機嫌ね」
金一「雨でも良いことあるって知ったからね!」と少し照れながら言った。