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King Colours  作者: TEAM,IDR
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第三十六話「世界を導くバラレンジャー」

第三十六話 「世界を導くバラレンジャー」

(主人公 ブラウン4)


三度目のあの日が近づいてきた。

だが、やるべきことはやったと思う。

俺は以前、紫雲にこのことを相談した。そこである答えを得た。それは…

「相手を理解するために頑張ること」だ!


 俺は皆がどんな理由でヒーローをやって、皆がどんな正義を持っているのか知らなかった。だから、俺は紫雲に相談したあとからすぐに皆といろいろ話すようにした。


俺はみどりちゃんと一緒にラーメンを食べに行った。バイクに乗せてもらった。青く広がる海と空を眺めた。みどりちゃんの楽しみが分かった。


俺は雪ちゃんと話した。みどりちゃんも連れてブラウンを元気づけるために食事に行った。雪ちゃんの優しさが分かった。


俺は虎羽と話した。虎羽は自分の考えについて語ってくれた。難しいことを言っていたのは覚えている。とにかくガチガチな正義を持っていた。


俺は朱祢ちゃんに話しかけた。いろいろ聞いた。うっとうしがられたけど、話してくれた。飼っていた犬のことも聞いた。朱祢ちゃんの悲しみが分かった。


俺は桃華ちゃんに聞いてみた。どんな質問をしても意見がハッキリしていた。ただ、『自由』については迷っているそうだ。でも、思考パターンは分かった。


俺は藍さんの下で働いた。藍さんの態度やプライドの本が分かったと思う。でもそれだけじゃない。確かな優しさを感じた。ブラウンのことも気にかけていた。俺のことも気遣ってくれた。だけどその奥に覚悟を感じた。深く根付いている覚悟を…。


俺は黄慈さんと一緒に仕事をした。穏やかさと包容力を感じた。

俺は雪ちゃん、ブラウン、黄慈さんの三人に頼んで一緒にお出かけした。そして、色々な話を聞いた。黄慈さんの見ているもの、迷いが分かった。


俺はブラウンをよくみた。ぶっきらぼうな態度の中にある強い想いを感じた。他人には話さない固い意志がある。だがそれはあの事件とは直接関係しない。それが分かった。


俺は金ちゃんに力を貸した。金ちゃんは仲間との絆を大切にしていた。楽しいイベントを企画してくれた。俺はその度に協力した。金ちゃんの思いやりの心を感じた。


そして俺はバディとも話し、協力を頼んだ。


*


皆と話してみて確信したことがある。

皆となら同じ場所に行ける。バラレンジャーは必ず一つになれる。だけど、誤算がある。バラレンジャーにメンバーが一人増えた。皆倶麗という女性。

 麗ちゃんはこの『選択』にしか現れなかった人だ。しかも、バラレンジャーに深く関わってきた。俺が皆のことを理解しようとしたからこうなったのか? でも、ここまでハッキリと変化が現れるっていうことは俺の選択が大きな変化を与えているってことだ。なんかわかんねーけど、なんか変わりそうな気がするぜ。


*


 さて、いよいよだ。俺はバラレンジャーに真実を告げる。一晩もかけて皆を説得する方法を考えた。それぞれにピッタリと合うような言い方をな…!


銀河「みんな!今日集まってもらったのはめちゃくちゃ大事な話があるからだ!俺たちバラレンジャーは…悪になる!!」


*


ことみ「そんな……本当にそんなことが起こるの?」

バディ「ああ。こいつの言うことは真実だ。我々はなるべく多くの人類を護るためにここにいる。そして、あの物体の爆破による大量殺戮を、人類史上最後の殺人事件にするつもりだ。」

藍「ふ~ん。人類が怠けないために犠牲が必要だということは分かったわ。だけど…あなたたちは何故それをわざわざ伝えたのかしら?この中にそれを阻止しようとする人がいたらどうするの?」

銀河「俺は皆で阻止するために話したんだ!」

一同「!?」

銀河「俺、皆とたくさん話して、皆がどんな力を持っているのかを教えてもらった。それで、考えた作戦があるんだ!」

みどり「作戦?」

銀河「ああ。それは俺たちがあの物体の代わりになることだ!」

みどり「どういうこと?」

銀河「バディ、人類が繁栄していくためには人間がなんとかしなきゃって思い続けないといけないんだろ?」

バディ「……まぁそうだな。」

銀河「あれが爆発して、たくさんの人が死んじまえば人類はやばいと思ってどんどん発展していくわけだ。そして…あと…何年だか忘れちまったが、まぁ何千年後かまでにある一定の技術ラインを超えなきゃいけない。だけど、あれが爆発する以外のなんかの理由でも人類が頑張ろうって思えれば結果は同じになるだろ?」

藍「それ以外の理由って何よ?」

銀河「それが俺たちだ。俺たちがあれをぶっ壊す。しかも全世界に思いっきり見せつけるように。ようはあれよりもヤバい存在がいるってことを世界に見せつける。俺達が人類の敵になるんだ。」

一同「……………」

銀河「これまでに何度も皆の力を見せてもらった。全員があれを余裕で壊せる力を持っていて、一人ひとりが人類と真っ向から立ち向かえるほどの強さを持っている。だから、やろうと思えばできるはずだ。」

桃華「つまり、テロのようなものを起こし人類と敵対する組織となり、変革を促し続ける存在になる。ということでしょうか?」

銀河「ああそうだ!バラレンジャーは人類にとっての脅威となり、敵となり、悪となる。それが俺の考えた最も多くの人間を救う方法だ!」

一同「……………」

藍「バディさん?このやり方で本当に未来が変わるのかしら?」

バディ「それは分からない。だが、こいつの言っていることの本質は正しい。変わる可能性があるかないかで言われれば、可能性はある。しかし、私はそのシミュレーションをしていないし、することができない。 どれだけ高度な計算をしたところで君たち誰かの気まぐれ一つで全ての計算が狂ってしまう。君たちというイレギュラーが存在し続ける限り未来のことは断言できない。下手をすれば我々の未来よりも酷いことになる可能性も十分にある。」

銀河「……それでも…それでも!!可能性があるならやる価値がある!俺たちは無限の可能性だ!どんなに低い可能性であったとしても、俺たちならその可能性を高くできる力があるだろ!?俺は…俺は信じているんだ。皆の力を…バラレンジャーの可能性を…俺たちなら出来る…俺たちならやれるって信じてる。だから、頼む!皆、俺に協力してくれ!!」

朱祢「………私は賛成。」

銀河「朱祢ちゃん!!」

朱祢「もし…私たちにその可能性があるのなら…信じたい…」

金一「僕も! あれが爆発するなんて聞いて、見過ごせるわけないもんね。」

雪「わ、わたしもっ、賛成ですっ!」

銀河「ありがとう、朱祢ちゃん、金ちゃん、雪ちゃん!皆はどう思う!?ブラウン、君はどうだ?」

ブラウン「…………悪になる…か……。俺もやる。俺も…あんたに協力する。」

銀河「ありがとう!お前ならそう言ってくれると思ってたぜ!桃華ちゃんはどう?」

桃華「ワタシは……(ピピピ)」

銀河「決められないだろ?俺には桃華ちゃんがどう考えているのか、なんとなく分かる気がする。重大な決断をする時ほど、0か1じゃないと決められないんだろ?」

桃華「……はい……」

銀河「たぶん…いや、絶対…バディが未来のシミュレーションを見せちまったら…桃華ちゃんはバディ側になっちまうと思うんだ。でもな……桃華。」

桃華「……?」

銀河「俺にとっての『自由』ってのは、信じたいものを信じ続けることだ。」

桃華「……!!」

銀河「俺はバラレンジャーを信じたい。人間の進化する力を信じたい。桃華、お前も自分で選ぶんだ。どちらが1でどちらが0かなんて関係ない。どっちを選びたいのか、魂に聞くんだ。心に、従うんだ。」

桃華「っ…!!(ピピピ)………ワタシは…皆さまを信じたいです!ワタシにも、協力させてください!」

銀河「!!!っ~~~!!ありがとう!!!頑張ろう!!」

紫雲「銀河…。未来を変えたんだね。」

銀河「ああ、そうみたいだな。ブラウンと桃華ちゃんが協力してくれた時点で今までの世界とは違う。可能性はどんどん上がっていっている。」

紫雲「……俺も…君に賭けていいかな?俺も世界を変えるためなら、協力したい!」

銀河「紫雲……」

紫雲「俺の力も、使ってくれ!」

銀河「ああ!!頼んだぜ!!」

紫雲「ああ!!」


銀河「みどりちゃんは!?どうする?」

みどり「う~~ん…」

銀河「みどりちゃんにとって俺は卑怯者に見えるかもしれない。時間を遡って、本来の運命を捻じ曲げている。」

みどり「うん……」

銀河「でも、みどりちゃんのその力だって、本来の運命にはなかったものでしょ?それを今更どうこう言うのは無しだぜ?」

みどり「………」

銀河「……俺…思うんだ…未来ってのは決まっているものじゃない…。今の自分が無数の選択肢の中からたった一つを選ぶことで未来が決まっていく。その『選ぶ』っていう行為は自分自身がやることだ。運命が何と言おうと、自分自身の行動だけは絶対に邪魔できない。だから、みどりちゃんにとって、その力が未来のものだとか、俺が言ったことが未来の情報だとか、そんなことは関係ないんじゃない?みどりちゃんにとって本当に大切なのは…」

「「何が楽しいか」」

みどり「…だね♪いいよ、ノった♪あたし、めんどくさいことは嫌いだけど、こっちの方はなんだか面白そうだしね♪」

銀河「!! ありがとう、みどりちゃん!」

みどり「その代わり、ちゃんと楽しませてよね♪」

銀河「ああ、もちろん!デカいことやって、世界を変えるってんだから絶対楽しいぜ!」


銀河「黄慈さん、あなたはどうです?何か引っかかることがあるんですか?」

黄慈「……少し…時間がほしい。ちょっと一人になってきてもいいかな?」


黄慈さんは部屋を出て行った。


銀河「虎羽、君はどう思う?」

虎羽「ボクは…あなたたちがやろうとしていることに賛同できない!あれを破壊することはどの国でも禁止事項だ。あれを破壊するリスクの方が高いように思える。それに…あれを破壊したあと、僕たちヘイトを集めようとしているんでしょう!?ただでさえ、テロ行為なのに、その後も人類の敵になるような行動をし続けるということなんでしょう?」

銀河「………」

虎羽「ボクは…」 (左手のブレスレットを見る)

虎羽「ボクはヒーローだ!正義の象徴だ!間違った行動なんてできない…!」

銀河「…じゃあお前が正しいと思う方法を教えてくれ!」

虎羽「っ…!!」

銀河「俺はバカだからお前がいつも言っている小難しい話はよく分からねぇ!!お前と俺とでは正義の在り方がまるっきり違うかもしれねぇ…でも!バラバラの方向を見ているとは思わない!俺は、お前とも同じ方向を見て進んでいけると信じてる!教えてくれ…考えてくれ…俺達と一緒に……!!……頼む!!」

虎羽「……………………」

ブラウン「そうだ……虎羽!…オレからも頼む…。オレたちと戦ってくれ…」

雪「虎羽さんっ…!わたしからも、お願いしますっ!」

銀河「二人とも…!……虎羽…お前が正しいと思うのことは何だ?お前が…ルールや法律を守った先に護りたいものはなんなんだ…?」

虎羽「っ!……………。……わかった…ボクも考える……」

銀河「本当か!?ありがとう!」

虎羽「ただし!ボクが協力するとしたら、納得できるやり方を考えついた場合だけだ!」

銀河「いい!それでいい!必ず、皆が納得できる方法を考えよう!」

みどり「他のやり方って…どうするの?」

銀河「まぁそれはゆっくり考えよう!」

黄慈「そうだね。皆ならきっと考えられるよ!」

桃華「ワタシも考えます。」

藍「…盛り上がっているところ申し訳ないけれど、わたくしはあなたたちとは分かり合えませんわ。」

銀河「あっ!待って…」

みどり「あっ! 藍ちゃん!」

ことみ「……どうするの?」

銀河「…………」


 藍さんと話した時…俺は覚悟を感じた。深く根付いている覚悟を。あれは簡単には曲げられない。それに、藍さんは俺に本心を語ってくれなかった。他の皆も藍さんのことを詳しく知らない。引き留め、説得するだけの情報ももらえなかった。

 何を考えているのか…わからなかった。どれだけ考えてもどう説得するか思いつかなかった…。でも、ここまでくればもう…当たって砕けろだ!!


銀河「俺がっ! 麗「私が行きますっ!」

一同「…!!!」

麗「私がっ…藍さんを説得してきます。みなさんはもっといい方法を考えていてください。」

銀河「で、でも…できるのか?」

麗「わかりません…でもっ…このまま…皆が揃わないなんて嫌ですっ…!!」

銀河「…!!」

ことみ「銀河くん、ここまで言ってるんだから信じてみてもいいんじゃない?」

銀河「………ああ。頼む。」

麗「はいっ!行ってきます!」


 麗ちゃんは藍さんの後を追った。今残っているメンバーの中で藍さんを説得できる者はいなかっただろう…。賭けるしかなかった。でもなんでか上手く行く気がした…もしかしたら彼女はこのために…。


 藍さんが出ていき、それを追いかけた麗ちゃんがいなくなってから数分後に黄慈さんが戻ってきた。


銀河「黄慈さん!!」

黄慈「ただいま…みんな。」

銀河「…考えは…決まりましたか…?」

黄慈「うん………ぼくも協力するよ。一緒に、人類を救う方法を考えよう!」

銀河「黄慈さん…!!ありがとうございます!!」


 黄慈さんが戻り、藍さん以外は協力してくれることになった。麗ちゃんが説得している間、話し合った。藍さんを説得する材料にするためにも、全員が納得できる方法を考えた。


*


 議論が煮詰まってきた頃…二人が帰ってきた。藍さんは眠っている麗ちゃんをおぶって帰ってきた。

ことみ「…!!おかえり!」

みどり「あららら、どうしたの?」

藍「しっ!静かになさい!」


*


 麗ちゃんをソファに寝かせた藍さんはバツが悪そうな顔をしていたが、事務所からは出て行こうとしなかった。麗ちゃんが上手く説得してくれたのか…。

 

銀河「藍さん、どうして戻ってきてくれたんですか?」

藍「…あんなに必死に頼まれたら断れないでしょう…」

銀河「…こっちは考えがまとまりました。あとは藍さんが協力してくれるかどうかです。」

藍「…わたくしは…世界を変えるために犠牲はつきものだと思っています。犠牲なくして変革は訪れない。それは世界の理です。その理を覆すほどの何かがあると証明できるのかしら?」

銀河「証明するのは俺たちです。それに…」


 俺はここで、藍さんに唯一効くだろうと思っていた言葉をかけた。


銀河「藍さんなら証明できるでしょ?この中で一番気高いのは誰ですか!?世界の常識を塗り替えることができるのは誰なんですか!?」

藍「っ!!…オーッホッホッホッホ!仕方ないわね!そこまで言うなら乗って差し上げますわ!この世で最も美しく、気高いのはこのわたくし、星乃藍ですわ!バラレンジャー、グリーンローズの星乃藍ですわ!そして、世界を変えることができるのはわたくしたち、バラレンジャーですわ!!」

ことみ、みどり、金一、雪、銀河「おおーーっ!!」

紫雲「これで、全員集まったね。」

黄慈「うん。じゃあ最終確認と藍さんとの情報共有を兼ねてもう一度作戦を確認しようか。」


藍さんは挑発や煽りに弱い。最後のダメ押しに考えておいて良かった…


 藍さんも加わり、バラレンジャーは全員集まることができた。この日は作戦の確認をし、次の日に準備を整えて決行することになった。


*


銀河「さぁ!作戦の開始だ!!気合入れていこう!!」

ことみ「そうね!みんな、頑張って!一緒に世界を変えましょう!!」

一同「おおーーっ!!」

みどり「みんな、準備はいいの?」

朱祢「ええ、いつでも大丈夫。」

桃華「はい、こちらも準備できております。」

銀河「じゃ、ブラウン、始めるぞ!」

ブラウン「はい」


 ブラウンはいつの間にか音を出す能力を手に入れていた。「麗ちゃんに声を届けて安心させたい」という想いをきっかけに習得したそうだ。その能力を使って、世界中の人々に声を届ける。

 そして、俺は世界中の人たちに光景を見せた。桃華は世界中の言語に翻訳し、ブラウンに伝えた。ブラウンはその音をコピーし、人々に聞かせる。



「全世界の人々よ。我々はバラレンジャーだ。我々の目的は世界中の主要都市上空にあるあの飛行物体を破壊することだ。」


 「なんだこれ!?」「あんたも聞こえているのか…?」「声が勝手に聞こえてくる!?」「おい、破壊って言ったぞ」「どういうこと!?」


「バラレンジャーはあの物体の正体を知っている。そして近いうちにあれがどうなるのか、今からお見せしよう…。」


 俺があの時の映像を光の情報として人々に見せた。爆発のリアルな音、衝撃は雪ちゃんが出してくれた。その時の熱は虎羽が演出してくれた。そして、近いうちに訪れる「死」の恐怖を直感的に感じさせるため朱祢ちゃんが気を放った。


「びっくりしたぁ!怖いよぉ…」「何…今の…死ぬかと思った…」「熱い…怖いな…」「こんなことが起こるのか…」


「まだまだ、これだけではない。世界は絶望に陥り、人々は惑い乱れる。重く苦しい空気に包まれる。世界は暗く、冷たいものとなる…」


「空気がっ…重い…」「なんだか寒い…」「きゃあ!なんで…!昼間なのに、こんなに暗いのぉ!?」「うぇえええん!!こわいよ~~!!」


「…以上がこれから起こることだ。我々バラレンジャーはこれを回避するために、今からあれを破壊する。今度はその眼で実際に確かめるといい。」



 俺たちは全員、変身し、あの飛行物体へと集まった。


朱祢「準備はいいのかしら?」

みどり「もっちろん♪いつでもいいよぉー!」

紫雲「黄慈さん、破片などが落下しないように支援、お願いします。」

黄慈「任せて。」

雪「藍さんっ、ほんとに大丈夫ですよね…?」

藍「心配いらないわ。どんな攻撃であっても必ず抑え込んでみせますわ。だから、安心して力を出しなさい。あなたたちもね」

ブラウン・虎羽「はい!」

金一「みんなで出撃なんて初めてだね!なんだかワクワクするなぁ」

桃華「皆さま、攻撃開始予定時刻です。軍隊到着の前に済ませてしまいましょう。」

銀河「よし!バラレンジャーの力、世界に見せつけてやろうぜ!行くぞ!!」



 紫雲の電撃や虎羽の炎、雪ちゃんの爆発、俺の閃光、などでなるべく派手に破壊した。攻撃の衝撃はブラウンと藍さんが相殺した。飛び散った破片はみどりちゃんを筆頭に朱祢ちゃんと桃華ちゃんが的確に破壊する。そして皆をまとめつつ全員のフォローをする黄慈さん。

 この攻撃により、11個全ての破壊は10分とかからなかった。当然、邪魔が入るわけもなく被害も出さずに破壊できた。被害を出さずに済んだのはやはり藍さんの能力があったからだ。俺たちの攻撃を内側に抑え込めるのは藍さんしかいない。全員でなければこれはできなかった…。



「…御覧の通り、謎の飛行物体は我々バラレンジャーが破壊した。我々が人知を超えた存在だということはこの映像、音声などを今感じていること、そしてあの物体を破壊したことで理解してもらえただろう。

 我々の目的はあの物体を破壊し、多くの人間を救うことだ。あの物体が壊されたことで危機は過ぎ去ったと思う者がいるかもしれないが、それは違う。人類はこのままでは絶滅してしまう。今から人類がどのように滅ぶのかのシミュレーションを見せよう…」


*


「…我々の真の目的は人類の存続だ。今回の件で死傷者は出なかったが、本当に死人が出ないかどうかは今の人々に懸かっている。この事件を忘れることなく、一人ひとりが今を未来につなげるために生きてほしい。 我々は人間を信じることにした。二度と正義の力が執行されないことを願っている。」


*


俺たちがやったのはここまでだ。

この後世界は大きく変わった。毎日毎日、テレビをつければ全世界でこのことが取り上げられている。あまりにも人知を超えたものであったため混乱も大きかった。

中には「バラレンジャーは神の使いだ!」とか「あの奇跡は神からのお告げだ!」なんて言って宗教的な意見もかなり多く出てきて、信者もできているそうだ。

だが、混乱だけではなく良い変化もあった。本来死ぬ定めであった人たちは自分が生きていることに感謝し、その周りの人たちも自分が生きていることに感謝と喜びを感じていた。


いくら語り継がれていても、いつかは忘れてしまうだろう。だが、すぐには忘れない。そうならないように深く刻みつけた。しかも全人類に。あの体験は実体験に近い疑似体験だ。物や人の損失がないだけでそれは実際に起こったと言っていいほどだ。危機感が完全になくなるまで100年はかかるだろう。

それまでには人類は変わるさ。

必ず。

そう信じたのだから。




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