第一話「誰が何色!?問題」
ことみ「色、バラバラなんですけどー!」
そう言った彼女の手元には「色で分ける性格診断」の書類があった。
金一「これって、この間やった性格診断の結果?」
藍「見事にばらばらね。でも、ヒーロースーツの色を決めるのならこれでいいのではなくて?」
ことみ「これを見て…」
そう言って皆の前に差し出されたのは「名前」、「好きな色」、「コトミが能力を基に提案した色」、それと、先ほどの性格診断で出た色が表になっていた紙であった。
みどり「うわー!全員全部違うじゃん!」
ことみ「そうなのよー。もうどうしたらいいかわかんないよー」
力が抜け、机に突っ伏すコトミ
黄慈「この間の事件もあったし、早く決めないとまずいよね。」
銀河「あーあれか…新聞に載って有名になったんだからいいんじゃねぇか?」
紫雲「いや…あの書き方では世間はあまり良いようには捉えていないだろうね。少人数で出撃することも世間からは否定的な意見が多いし…。設立したばかりでこれ以上悪目立ちはしたくない。早急に解決した方が良いでしょうね。」
朱祢「私も賛成。マスコミの相手は面倒。」
ブラウン「…で、結局どうする?どうやって皆の色を決める?」
藍「こんな大ごとにしたあなた達が考えなさいな…!」
そう言って、銀河、黄慈、紫雲、朱祢、金一たちを指さす。
あれは先日、怪人の討伐に行った時のことだった…
*
色が定まっていない5人(銀河、黄慈、紫雲、朱祢、金一)は出撃命令を受け、各々が考えた色のスーツを着て急いで現地集合した。
怪人「人間どもを絶望の淵に叩き落としてくれるわ~」
??「待てーーー!!!」
怪人「誰だ!?」
銀河「正義のヒーロー!レッドコスモス!!」
虎羽「熱く燃える正義の拳!バーニングレッド!」
怪人「??????」
黄慈「赤いヒーロー参上!」
朱祢「レッドレンジャー…(ボソッ)」
紫雲「紅い稲妻参上!!」
ドーーン!
紫雲「よくもこんな酷いことを!覚悟しろ!いくぞ皆!」
怪人「いや待て待て待てーい!おかしい!おかしいて! なんで全員赤色やねん!?」
銀河「ハッ!一番心があちぃヤツが赤を着るのは当然だぜ!」
虎羽「何っ!?炎属性のボクが赤を着るべきではないのですか!?」
黄慈「ぼくは赤色が好きだ。」
紫雲「待つんだ皆!赤色はリーダーに最もふさわしい人物が務めるべきだと思う。身勝手な人がチームを引っ張っては組織の壊滅に繋がる」
怪人「う、うーーん……まぁ確かにあんたらの言うことは一理あるわ。で?そこの嬢ちゃんはなんで赤やねん。」
朱祢「はぁ…。」
紫雲「彼女の名前には『朱』という字が入っている。だから赤を選らばざるをえなかったのでしょう…」
朱祢「説明不要です…。はぁ…こんなことならやっぱり一人で来れば良かった…」
銀河「さぁ理由がわかった所で、戦闘といくか!」
構える銀河。それにつられて4人も戦闘態勢に入る
怪人「待ちぃや! やられるこっちの身にもなってくれや!赤づくめの集団にやられたなんて新聞に書かれたら何かの儀式かと思われるわ!こっちはプライドもって怪人やってんねんで?そっちもヒーローとしての自覚持ってもらわな困るで。」
黄慈「ふ~ん…とは言っても、ぼくには全員に赤色を着る素質と資格があると思うけどな…」
銀河「確かに皆赤が似合うと言えば似合うんだよなぁ…。」
虎羽「能力的にはボクだと思いますが…」
紫雲「…確かに…まだ、僕らも出会って日が浅いですし、レッドの素質が無いとは言い切れませんね」
怪人「ん~……まぁあんたらの言う通り、誰が赤になってもうまく行く気がするわ。せやけどヒーローとしてやっていくっちゅうんなら赤5人はアカンわ。ほんなら次回は自分が2番目に似合うと思う色できいや。それで被らない色が出たらそれで決まりにしよ。ええな?」
*
次の日
怪人「なんで昨日と同じやねん!!!!!」
銀河「二番目の色も赤だぜ!」
虎羽「ボクはメタッリクレッドに変えたぞ。」
紫雲「皆赤以外の色になってしまってはリーダーがいなくなると思い、赤にしたのだが…裏目に出てしまったか。」
黄慈「ははは…ぼくも皆が変えるなら変えなくてもいいかなって思っちゃったよ。」
朱祢「朱祢って名前なのに赤じゃないんだ?って言われるのが嫌すぎる」
怪人「なんやこいつら……はぁ~……わかった。あんたらバラバラの方がええわ。一人一人が別の戦隊に行ってレッドやるのが一番ええ。誰がなんと言おうがレッドは一人や。それがヒーローのセオリーやで」
虎羽「セオリーか…」
銀河「くだらねぇな!俺はそんなんに従うのはごめんだね!」
紫雲「ハッ!確かに、俺もその意見には賛成だ!」
黄慈「ん~でも敵さんの言うことも一理ある。誰が何色かはともかく色はバラバラにした方がいいんじゃないかな?」
朱祢「そうですね。ではまた出直しますか?」
虎羽「それは反対です!」 銀河「いーやダメだ!」
銀河「こんなことで時間使ってらんねぇ、めんどくせぇしここでぶっ潰す!」
虎羽「そうです、これ以上悪を野放しにするわけにはいかない…!」
怪人「血の気の多いやっちゃな…だが、何言っても戦わんで!こっちもプロなんや。こんな赤だけ戦隊と戦えるか!」
紫雲「……赤が一人になれば戦うんだな?」
怪人「あ?そりゃまぁそうやろ。さっきからそう言っとるがな」
銀河「何か考えがあんのか?」
紫雲「あぁ…じゃんけんで勝った人が一人残って倒す…ってのはどうです?」
銀河「ハッ!…いいねぇ…のった!!」
怪人「はぁ?何言っとるんやお前ら…?」
虎羽「…賛成です。」
朱祢「私も賛成…どうせ一人でやるつもりだったし…」
黄慈「いいね、これで色問題は解決だ」
じゃ~んけ~んポイ!
朱祢「じゃああとはよろしく。帰らせてもらうわ。」
虎羽「…手柄は譲ります。」
銀河「次は俺だからな~!」
黄慈「じゃあ、あとは任せたよ」
紫雲を残して4人は帰っていく
紫雲「…てことで、てめーの相手はこの俺だ!」
敵「……はーはっはっは!!なめられたもんやな~ うちら、常に5人以上のヒーロー相手にしてるプロやで?? せやのに、一人で戦おうなんてな…ひねりつぶしたるわ!!」
紫雲「…ふっ…なめてんのはテメーだ。“レッド”の素質が5人も集まるやつらを、普通のヒーローだと思うなよ?」
ビリビリッ!!ッドーン!!!
「「ギャアアアアアアアッー!!!!」」
電光石火の一撃で敵を全員倒してしまった紫雲。
紫雲「さぁーて初戦勝利祝いに焼肉、食べに行こうかな…!」
*
銀河「…ってなわけで結局色は決まんなかったしな~」
虎羽「レッドを交代制にしてみますか?」
黄慈「う~ん…でも基本顔を隠しての活動なのに中身が変わっちゃうのはどうかな?」
紫雲「……他の色から決めて、レッドは消去法で選びますか?」
ことみ「ちっちっち……その方法は私も試したわ…。その敵さん含め、貴方たちは知らないでしょうが複数人適正がある色は赤だけじゃないのよ!!」
みどり「な、なんだってー!!」
ことみ「さっき見せた紙あるでしょう?」
桃華「こちらの資料でしょうか?」
コトミに資料を差し出す桃華
ことみ「ありがと桃華ちゃん…そう、これ!例えばブルーを決めるとするでしょ?名前で決めるなら藍さんだし、好きな色で決めるならブラウンくんだし、能力で決めるなら氷使いの金一くんだし、性格診断で決めるなら朱祢ちゃんだし!」
雪「わっ!たしかにそうですね!」
ことみ「あの時だって、とっくに色々考えてたの……!」
*
ことみ「面接を始めます」
銀河「よろしくお願いします!」
銀河「おれは全ての人に手を差し伸べるヒーローに憧れてここに来ました!この力の全てを正義のために使いたいと思います!」
ことみ(正義感が強く、この熱い感じ…!この子はレッドね!)
虎羽「誰かを護るために力を使いたいです。この熱くたぎる拳に誓って希望の灯をともしたいです。」
ことみ(この子は炎の能力があるのかぁ…。まさにレッドという感じね…)
紫雲「私はヒーローとして人々を導く存在になりたいです。怪獣や怪人を倒すだけではなく、人々の防災意識を高めたり、不安を取り除いたりなど様々な視点から人々を護り、正しい道を示す手本となりたいです。」
ことみ(この子にはリーダーシップがあるなぁ…。頭も良さそうだし、レッドにするならこういう人が良いのかもしれない…)
ことみ(うーん。決められないなぁ…)
*
ことみ「アンケートを取ろうと思います。」
何色が好きですか?
*
ことみ「いや、全然色違うんかい! レッドになりたいんじゃないんかい!」
ことみ(名前に朱が入っている…!)
(きれいな赤髪だー!)
(赤色が好きな人をレッドにするべきか、熱い性格か、能力適性か、名前か、リーダーシップか、見た目か…)
*
ことみ「あーあ。もう全然だめだ。 そうだ!他の色から決めてみようかな。そうすれば何か良い方法が見つかるかも!」
ことみ「ひぃ~~~っ…………!」
合格者の名前を見て絶句することみ。
ことみ「……全員名前に色が入ってる…!こ、こんな偶然が……あっ!じゃあ名前にあった色を選べば……でも、待てよ…。朱祢さんは落ち着いた冷静な子だった…どう考えてもブルーの性格をしている。そして、やはり他の子を差し置いてまでレッドにするのは勿体ない気がする…!どうしよう、どうしよ~~!」
資料を投げ捨て、頭を抱えるコトミ
*
翌日…
銀河「よし!今日からヒーロー開始だな。 俺は何色なんだ?」
ことみ「好きなようにしていいよ(ニコ…)」
目の下にくまを作り、ひきつった笑顔で返すコトミ
*
ことみ「……………………」
涙をつぅーっと流し、天を仰ぐコトミ
みどり「あー…大変だったね…」
ことみ「でも新聞にこんなこと書かれちゃった以上、もう無理くりにでも決めるしかないわ!」
ことみが見せつけた新聞の見出しには…
「全員レッド!?謎のヒーロー現る!」「前代未聞!単騎のヒーロー!!」「セオリー無視、ファンからは否定の声が!」などと書かれてしまっていた
金一「うーん…でも、これだけ考えても決められないんじゃもうどうしたらいいか……」
みどり「ん~…考えても決められないか……」
ことみ「あっ!」
皆がコトミに注目する
ことみ「みんな!誰が何色問題なんだけど…!」
「「…!」」
固唾をのんで見守る一同。
ことみ「くじ引きで決めます!」
キャラ紹介&くじ引きの結果
名前/くじの結果/能力・武器・能力から考えた色/色別性格診断/好きな色/好きな物、こと/髪の色
金護 金一/レッド/氷・大剣・青/桃/白/牛乳/黄
若竹 みどり(わかたけ みどり)/ブルー/闇・剣・紫/黄/黒/コーヒー(ブラック)/銀
星乃 藍/グリーン/圧・刀・銀/紫/金/お金、金ピカのアクセサリー/赤
玉屋 朱祢/イエロー/張・弾・弓・スリングショット・茶/青/緑/緑が豊かな場所。緑茶・抹茶/黒
家城 雪/ブラック/爆破・盾・桃/緑/黄/バナナ/金
四条 紫雲/ピンク/電・蹴り・黄/金/茶/焼肉/白
砂霧 黄慈/ホワイト/重力・槌・黒/銀/赤/薔薇・紅茶・ワイン/茶
ブラウン・ノクス/ゴールド/風・太刀・緑/黒/青/青空・海・川/紫
桃華/パープル/回転・斧・金/茶/銀/ネジなどのジャンクパーツ/青
黒崎 虎羽/シルバー/炎・拳・赤/白/桃/桜・桜餅/緑
癒丹 銀河/ブラウン/光・槍・白/赤/紫/ブドウ・ブドウジュース/桃
くじ引きの結果。色については更にカオスになった。
ブラウン「ここまでくるともう奇跡だな…」
桃華「色に関する単語を名前に含み、性格、見た目、好きな色、くじの結果、それぞれがバラけている確率を計算してみますか?」
藍「まぁ、何色のスーツを着ようが、わたくしたちのやることは変わりませんわ。」
虎羽「そうですね。大切なのは見た目じゃない、何をしたかが大切なんです。」
黄慈「雪ちゃんはブラックか…汚れが目立たなそうで良いね」
雪「は、はいっ!」
みどり「ねぇねぇ。それであたしたちは何レンジャーになるの?」
ことみ「そうねぇ…。みんな何も共通点がないのよね~」
朱祢「確かに皆バラバラね。」
銀河「じゃあ逆にバラバラなことをアピールしらいんじゃねぇか?」
ことみ「バラバラねぇ…。何か思いつくことない?」
ブラウン「『バラバラ』で思いつくことか…」
紫雲「あっ、俺、豚バラ肉好きだな。」
黄慈「ぼくは薔薇の花が好きです。」
金護「あ!薔薇いいじゃないですか!薔薇レンジャーとかどう?」
みどり「いいねぇ!じゃあスーツに薔薇のマークでもつける!?」
朱祢「待ってください、まだ薔薇レンジャーで決まったわけじゃ…」
ことみ「薔薇レンジャーか……うん、いいかも!よし、これで決まりにしましょう!」
一同「「おお!!」」
そこからは女子組でスーツのデザインで盛り上がり、男子組は紫雲を中心に性能面に関する会議をした。
*
みどり「と!いうわけでスーツには薔薇の紋章を入れることにしました!」
銀河「薔薇の紋章かぁ…カッケー!!」
藍「美しい薔薇の華…美しいわたくしにピッタリですわね」
虎羽「この薔薇に正義を……」
黄慈「ところでこの薔薇の色は赤で統一するのかな?薔薇は色によって花言葉が違うからね。」
みどり「へぇ~みんなで違う色にするのもありかも!」
朱祢「そうなったら、誰が何色にするんですか?また考えると時間がかかりますよ」
ブラウン「なら、またランダムに決めるのか?」
ことみ「それなら私にいい考えがあるわ!」
ことみの提案により薔薇の色は虹色で統一することとなった
雪「虹色の薔薇にはどんな意味があるんでしょう?」
黄慈「そこまでは知らなかったなぁ…ことみさん、どんな意味があるのか教えてくれないかな?」
ことみ「えーっと……それは秘密です!綺麗だからいいじゃないですか!」
銀河「うん…まぁ薔薇がカッケーからなんでもいいか!」
そして全員の正式なカラーとヒーロー衣装が決まり、ライセンスが発行された。
これでようやく、戦うだけの存在から“ヒーロー”になったのであった。
色がバラバラなヒーローたちは同じ色の薔薇に正義を誓う。
ことみ「薔薇薔薇戦隊バラレンジャー!活動開始よ!」
バラレンジャーが世界を染め上げる物語が今始まる…!
銀河「画数多!!」
みどり「読みづら!」
金一「子どもが書けないよ!」
虎羽「読めもしないですね」




