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【11月コミックス2巻発売!】ちびっ子転生日記帳~お友達いっぱいつくりましゅ!~  作者: 沢野りお
完結編 前編

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二人の精霊王 7

水の妖精であるチロは兄様が大好き。

そんなチロでも、兄様より優先する人がいる。

それは水の精霊王さま。


ディディも火の精霊王さまが大好き。

契約しているお友達のアリスターのことも大好きだけど、火の精霊にとって火の精霊王さまはご主人様だからね。


そして、水の精霊王さまや火の精霊王さまよりも偉いのが、光と闇の精霊王さまだってダイアナさんが言っていた。


つまり……なぜ、ぼくがガクブルとしてディディと闇の精霊王さまを見ているのかって言うと……ディディってば、そんな偉い人に火の魔法をぶっ放しちゃったんだよーっ!


嘘でしょ?


闇の精霊王さまは兄様の中にいて、いまは兄様の体を乗っ取っている闇の精霊王さまだけど、アリスターを守るために攻撃してよかったのかなぁ?

兄様のキラキラお目目がギロリと怖い光を帯びているよーっ。


「……ふむ、面白い」


闇の精霊王さまは、クックッと悪役みたいな笑い声を洩らした。


アリスターはディディを抱え込んで、闇の精霊王さまからディディを守っているみたい。

ぼくはどうしよう?


でも……闇の精霊王さまは兄様でもあるし……白銀たちはどこかへ行ってしまったし……。


ぼくもブルーベル伯爵家の息子!

とっても強い騎士団長の父様の息子で、カッコイイ兄様の弟!


むんっと胸を張り、両腕を伸ばして闇の精霊王さまの体をドンッと押した。


「い、いじめちゃ、ダメーッ!」


こ、怖いよ~。

思わず、両目をギュッと瞑ってみました。


「……?」


「おいっ、レン! まずいぞ、相手はヒューじゃなくて闇の精霊王さまだぞ?」


わかってるよ、アリスター。

でもこのままじゃ、ディディが、アリスターが、闇の精霊王さまに怒られちゃう。


「ハハハ。これはもう、ダメだな。ダイアナの代わりに、そこの狼っ子を鍛えてやろうかと思ったが、契約精霊だけでなく、()()方のお気に入りが出てきては、こちらの分が悪い」


パチリと目を開けると、口を開けて笑う兄様、じゃなかった、闇の精霊王さまの姿があった。


んゆ?































アリスターは深い息を吐き、ガシガシとやや乱暴に自分の頭を掻いた。


「つまり……精霊の契約者のメンタルを鍛えるために、光の森へ連れ出したってことですか?」


憮然とした言い方に、闇の精霊王さまは胡坐をかいてニヤリと笑う。


「そうだ。前の封印のときの精霊の契約者は、お前たちみたいなガキじゃなかったからな。神獣クラウンラビットとの争い中でも契約者は強い気持ちで楽器を奏で続けられたが……今回はガキばかり。せめて契約者たちのまとめ役だけでも、メンタルを鍛えておくかと……ダイアナが言い出した」


ぼくは闇の精霊王さまの足の間にちょこんと座っている。

なんで?


「いや、俺が精霊の契約者たちのまとめ役じゃないです。それこそブルーベル辺境伯家のアルバート様が風の精霊と契約してますし。年齢も力もあちらがまとめ役としては適任だと思いますけど?」


アリスターはコテンと首を傾げているけど、その膝に乗せられたディディはフルフルと首を振っている。

まるで、アルバート様ではまとめ役などできないと否定するように。


「さすが、お前の契約精霊だな。ちゃんと周りを見ているようだ。忠告しておく。風の精霊と精霊王は、あてにするな。あれらは気分屋ゆえ、気が向かなければ契約者だろうと神だろうと無視をする。風の精霊の契約者はかわいそうだが、自分の魔力は奪われても助力は期待するなと伝えておけ」


ぼくとアリスターはしょっぱい顔をしました。

アルバート様、かわいそう。


「しかし、俺のメンタルがどうこうと言われても……、俺は頭を使って動くタイプじゃないし」


「ギャウッ!」


アリスターの弱気にディディの指導がピシリと入りました。

尻尾が手の甲に当たったアリスターは、痛そうに手をブンブン振っている。


「……そうか? お前たちはいい関係だ。正直、火の中級精霊になったばかりのコイツでは、今回の任務は荷が重いと思っていたが、まさか契約者を守るために我に盾突くとは思わなんだ」


ハハハと闇の精霊王さまは、楽しそうに笑う。

ディディはしゅんと頭を下げて身を縮こませているけれど。


「それに……お主は我が依代のいい友でもある」


ポンッと闇の精霊王さまが手を胸に充てる。


「はい。ヒューバート・ブルーベルは我が主であり、代えがたい友です」


アリスターは清々しく言い切った。


「にいたま……。もどる?」


ぼくは闇の精霊王さまの組んだ足の間に座ったまま、顔を上に向ける。


「ああ。この体はキチンとお前の兄に返す。ダイアナたちが無事にあちらに戻ったようだし。そろそろ、神獣たちが騒ぎ始めるだろう。フェンリルたちはどうでもいいが、リヴァイアサンに叱られるのはご免だ」


闇の精霊王さまは、ぼくの頭を優しく撫でます。

兄様とは違う力加減に、ちょっと戸惑いながら……でも気持ちいい。


「本当に……闇の精霊王さまの依代がヒューで、光の精霊王さまの依代がウィル殿下なのでしょうか?」


アリスターが恐る恐るみんなが心の中で思っていた疑問を口にした。


うんうん、ぼくも知りたい! 兄様みたいなキラキラ王子様ルックスなのに、闇の精霊王さまの依代って不思議だよね?


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◆◇◆コミカライズ連載中!◆◇◆ b7ejano05nv23pnc3dem4uc3nz1_k0u_10o_og_9iq4.jpg
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