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【11月コミックス2巻発売!】ちびっ子転生日記帳~お友達いっぱいつくりましゅ!~  作者: 沢野りお
完結編 前編

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二人の精霊王 2

光と闇は二つで一つ。

世の中には相反するものがセットとなっていることがある。


んゆ?

光がないと影、つまり闇はないし、闇がないと光がわからないとか? そういうことかな?


他にも、男の人と女の人とか、右と左とか、上と下とか、天国と地獄とか……ああ、ハンバーガーとポテトとか、ご飯にはお味噌汁とか?


「……なんだか、レンの話を聞いていると力が抜けるわね」


キッと眉を吊り上げていたダイアナさんが、フッと肩の力を抜いて笑った。


「ソール。とりあえず、神獣聖獣とコトを構えるつもりはないわ。ちょっとお話しましょう」


「ダイアナがいいなら、いいさ」


一触即発のバチバチな展開からのお茶会ムーブに、怒っていた兄様と紫紺も困った顔で互いを見ている。


「そうだな。ここまで走ってきて喉が渇いた。おい、なんか茶菓子も頼むわ」


白銀だけが通常運転です! あ……白銀の頭の上で眠りこけている真紅もね。


「はぁぁぁっ。もう、しょうがないわねぇ、付き合ってあげるわよ」


紫紺もプリプリと頬を膨らましつつ、お茶を飲むのには賛成のようです。

ふふふ、ぼくも喉が渇いたから、お茶会には大賛成なのです!


























「……じゃあ話すわよ。貴方たちが暴れていたせいで瘴気が下界に蔓延し、浄化の力を与えられた私たち精霊が働きまくった話はしたわよね?」


ダイアナさんの先制パンチに、紫紺がムスッと顔を顰めた。


「そして、神獣クラウンラビットの堕神騒ぎで、精霊王たちが死力を尽くして封印したことも?」


精霊王さまたちも頑張ったけど、精霊と契約したお友達も精霊楽器で応援してましたよ。

でも、ダイアナさんはその件はスルーして話を続けます。


「我が君、闇の精霊王さまとソールの主人たる光の精霊王さまは、力を使い果たし、長い回復の眠りについた」


「その話は聞いた。問題はヒューの中にいる精霊王の話だろうが」


ポキンと話の腰を折ったのはガツガツとお茶菓子を食べている白銀です。

ほら、ダイアナさんがギロッて怖い顔で睨んでいるよ?


「……精霊王さまたちは、自然の気をゆっくりと取り込んで、時間をかけて復活するはずだったのよ。なのに……ふざけた男が何を思ってか、封印された神獣クラウンラビットの神気混じりの瘴気を手にして、よからぬことを企んだ」


「……え? ダイアナは道化師の男のことを知ってたのか?」


「ええ、ヒュー。あの男が、神獣クラウンラビットが封印された砂漠の地の底に、偶然にも砂嵐に遭って近づいたことも知っているし、古の悪霊から知識を得て、その禍々しい力と神気混じりの瘴気を手にしたことも知っているわ」


「…………」


え? ええーっ、ダイアナさんってば、そこまで知っていたのにずっと放置していたの?

悪い人が悪いことする前に止めようよ、ダメでしょう?


「あの男がクラウンラビットの瘴気でもって世界をどうこうしようが、私たちには関係ないわ。闇の精霊にとって闇の精霊王さまの復活以外に優先するものはないの」


ツーンと顔を背けて堂々と言い放ったけど、それって闇の精霊王さまが復活したら怒られるのでは?

せっかく、自分と光の精霊王さまがギリギリまで力を使って救った世界なのに、目覚めれば神獣クラウンラビットの瘴気がいっぱいだったら……。


ぼくたちは、責める視線でじとーっとダイアナさんを見つめた。


「……ああ、だから、がっき、ぬしゅまれたの」


ダイアナさんが持っていただろう精霊楽器は、たぶん一度道化師の男の手に渡っていると思う。

プリシラお姉さんのパパ、人魚族のブランドンさんが目撃した、自分を追ってくる男が持っていた精霊楽器は、ダイアナさんが持っていた「琴」だと思うからね。


そして、ぼくの言葉を聞いたダイアナさんは、険しい顔でこちらを振り向いた。


「そのことはいいのよっ! ちゃんと取り戻したし。他の精霊たちは、とっとと手放してあちこちに散らばっていたんだから、私に文句は言わせないわ」


フンフンッと鼻息荒く言い切りました。


「それで、眠りについた精霊王たちはどうしたのよ」


紫紺が迷走しつつあった話を元に戻します。


「そ、そうね。コホン。そのままでも精霊王さまたちの目覚めは近かったけれど、瘴気騒ぎの被害が思ったより酷くて、そのことに憂えた光の精霊王さまが神獣クラウンラビットの神気混じりの瘴気を浄化するため、万全の状態でもないのに目覚めようとされたの」


道化師の男が操っているのは自身の瘴気ではなく、神獣クラウンラビットの神気が混ざった瘴気だ。

その瘴気は精霊でも強い力を持つ精霊でないと浄化することが難しい。

光の精霊王さまは、半覚醒の状態で道化師の男の悪行をご覧になり、心を痛めた。


「やさちい」


他の精霊王さまたちも、正直、自分のテリトリーに問題がなければ放置の方向の精霊王さまなので、瘴気に苦しめられている人を見て同苦して、どうにかしてあげたいと願ってくれるなんて、光の精霊王さまはとっても優しい人だ。

兄様も優しい人だから、そりゃ、兄様の中で力を蓄えようって思うよね!


「僕の主を褒めてくれてありがとう、レン。でもね、光の精霊王さまが目覚めようとしたとき、闇の精霊王さまの命を受けたダイアナが邪魔したんだよ」


……ダイアナさんはあちこちで敵を作っているけど、大丈夫?

闇の精霊王さまもそんな危ない精霊さんなのかな?


闇の精霊王が中にいるはずのウィル殿下はとっても優しいのに、変なの。


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◆◇◆コミカライズ連載中!◆◇◆ b7ejano05nv23pnc3dem4uc3nz1_k0u_10o_og_9iq4.jpg
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