修行の勇者達!~その4~
ーーーフィナの修行4日目。
~~ブレイブロード事務所~~
ロイ(くそっ!あのバカ(ミディア)のせいで2日も無駄にした!!何にも進んでないのにあと3日しかねぇ、、。どうする、、オレも相変わらず修行のアイディアなんて浮かばないし、、。)
フィ「、、、、、。」
ロイ(フィナは精神的にやられてるし!!これは色々まずい、、このままじゃフィナはポンコツのままだし、オレの給料もパーになっちまう。けど、フィナのこの様子じゃ続けるのは、、、。)
ガチャッ
ノア「お待たせしてすいません。準備に時間がかかってしまって、、。」
フィ「ノアお姉ちゃん、、、。」
ロイ「ノア、、あのさ、フィナも疲れ切ってるし、もう時間も無いしこれ以上は、、社長もちゃんと話せば分かってくれるだろうし、、。」
ノア「フフッ。大丈夫ですよ。任せてください。」
ロイ「でも、、。」
ノア「むしろ今がベストです♪さっ!行きましょうか!」
意気揚々と事務所を出るノア。
ロイ(今がベスト?どういう意味だ?それにあの大荷物は、、、。)
~~ウィザリア近郊の森~~
ノア「さて、到着です!」
ロイ(森で何かするのか?)
ノア「まずは、フィナちゃん。これに着替えてください。」
そう言うとノアは持っていた大きな風呂敷から服を取り出しフィナに手渡す。
フィ「これを着るの?」
ノア「はいっ♪さぁさぁ。」
フィ「、、、うん。」
ロイ(一体どうするつもりなんだ、、?)
~~~~~~
ノア「わぁー!よく似合いますね!」
フィ「この服は、、?」
ロイ「見慣れない服だな。」
ノア「シノビの任務服ですよ。」
フィ「へぇー。何か動きやすそう。」
ロイ「で、それを着せて何するんだ?」
ノア「鬼ごっこです♪」
ロイ、フィ「はい?」
ノア「鬼ごっこです♪」
ロイ「いや、聞こえなかったんじゃなくて、、。鬼ごっこってどういうことだよ。」
ノア「フィナちゃんには期限までの残り3日、この森で私と鬼ごっこをしてもらいます!」
フィ「森で鬼ごっこ?」
ノア「はい!シノビの修行の一種なんですけど、効率も良いですし一度に色んなことが身に付くのでオススメの修行なんです。特に精神的に疲労してる時なんかは効果抜群なんですよ♪」
ロイ「確かに森での鬼ごっこってなると色々と工夫しないと逃げるのも捕まえるのも無理だし効率は良いかもな。最後のは気になるけど。」
フィ「よく分かんないけど、要するにこの森の中でノアお姉ちゃんと鬼ごっこすればいいんだよね?」
ノア「はい♪」
ロイ(何か、、シノビの修行っていうからもっと厳しいのかと思ったけど、これなら大丈夫そ、、、)
ノア「ちなみに鬼ごっこをしてる間はこの森から出るの禁止です。あと、鬼は私で捕まっても変わりません。フィナちゃんは逃げるだけです。」
フィ「へ?」
ロイ「それって、、、。」
ノア「食料は現地調達してください。あっ、武器はこの中から好きなものを使ってください。飛び道具でも罠でも何を使っても大丈夫です。」
ガシャガシャガシャッ
ノアの風呂敷からは明らかに殺傷を目的とした形状の刃物が大量に出てくる。
ロイ、フィ「!!??」
ノア「どれがいいですかねー。あっ、この飛び道具なんか扱い易くてオススメですよ。」
呆然とするロイとフィナを気にも留めず武器を選ぶノア。
ロイ(いや、そんな服選ぶみたいに楽しそうに武器選ばれても、、、。全然ついていけねぇ。)
ノア「こんな感じかなぁ?最初は分からないだろうから私がつけてあげますね。」
ゴソゴソゴソッ
フリーズしているフィナに飛び道具を仕込むノア。
ロイ(着せ替え人形みたいになってるし。)
ノア「はいっこれで大丈夫です♪それじゃあ始めましょうか!」
フィ「ま、、待って!!鬼ごっこなんだよね!?何で武器がいるの?!食料現地調達って?!森から出ちゃダメってどういうこと!?」
ノア「そんないっぺんに質問されても困ります、、。」
ロイ(いや、当然の疑問だよ。)
ノア「んー、そうですね。じゃあ一つだけアドバイスしますね!」
ロイ、フィ「??」
ノア「殺す気で来ないと死にますよ?」
フィ「ヒィイッ!?」
ロイ(あー、これあれだ。鬼ごっこなんてかわいい呼び方がいけないんだ。要するにノア相手に命がけのサバイバルしろってことだ。修行なんてもんじゃねぇな、こりゃ。)
ノア「それじゃ、始めますね!」
フィ「ま、、待って!こんなのできるわけ、、」
ヒュンッ
ビィイインッ
ノアの放った鋭利な『何か』は凄まじい速さでフィナの頬をかすめ背後の木に突き刺さった。
フィ「!!!」
ノア「、、行け。」
心から慕う先輩に向けられたあまりにも殺意に満ちた眼差しに命の危険を感じ逃げ出すフィナ。
フィ「いーやーーー!!!」
ノア「10数えたら行きますねー!いーちっ、にーぃっ、さーんっ、」
ロイ「ノア?!これはさすがにやり過ぎなんじゃないか!?」
ノア「ごーぉっ、大丈夫ですよ。ちゃんと加減しますから。それに、、、。」
ロイ「???」
ノア「命を懸けずに得られるものなんて何もありませんよ。」
ロイ(あー、ダメだ。完全に現役に戻ってるわ。もう止めらんねぇ。せめてここで見届けてあげよう、、、。)
ノア「きゅーぅっ、じゅうっ!さて、、」
ロイ(、、、、?)
ノア「せいぜい楽しませてもらおうか、、小娘、、。」
ヒュンッ
不適な笑みを浮かべ姿を消すノア。
ロイ(フィナ、、、、死ぬなっ!)
フィ「ぎぃにゃあーーーーーーー!!」
その日絶えず響いていた少女の叫び声は翌日には聞こえなくり、静かな森の中からは不気味な金属音だけが聞こえていた。
キィインッ!!
ガキィインッ!!
ーーー3日後。
~~ウィザリア近郊の森~~
ロイ(あれから3日、、二人とも音信不通だったけど、大丈夫なのか、、。)
~~~~~~~
ロゼ「ちょうどその森で討伐依頼が入ってるから連れ戻すついでに3人で依頼も済ませてきてちょうだい。」
~~~~ー~~
ロイ(社長も呑気だよなー、、それに連れ戻すって言っても森のどこにいるのかも分かんねぇし、、ん?)
森の入り口で楽しそうにボア肉を焼いて食べるノアとフィナ。
ロイ「ノア!フィナ!」
ノア「あっ!ロイさーん!」
フィ「どもでーす。」
ロイ「何してたんだよ!?連絡もしないで!心配してたんだぞ!?」
ノア「あー、すいません。さっき森から戻ったので、ご飯を食べてから戻ろうかと思いまして。」
ロイ「まぁ無事ならいいけどさ、、。」
フィ「ロイさんはどうしてここに?」
ロイ「あー、二人を連れ戻すのもあったけど、ここで討伐依頼が出されてるからついでに、、」
ノア「!!」
フィ「!!」
ヒュンッヒュンッ
一瞬にして姿を消す二人。
ロイ「えぇー、、。」
少しして森の中からそれぞれボアを引きずりながら二人が現れた。
ノア「んー、思ったより小さかったです。私もまだまだですね。」
フィ「今回は私の方が大きいね!やったぁ!」
ロイ(そんな、遊び感覚みたいに、、、。)
ノア「そう言えば討伐依頼があるんですよね?食事も済んだので依頼の方に向かいましょうか。」
フィ「そうだね。そろそろ帰りたいしぃ。」
ロイ「うん。じゃあ、帰ろうか。二人がいま持ってきたのが討伐対象だから。」
ノア「まぁ、そうだったんですか。」
フィ「じゃあ、お仕事完了ですね!帰ろっ♪ノアお姉ちゃん♪」
ノア「フフッ。そうですね。帰りましょうか。」
仲睦まじく街の方へと歩いていくノアとフィナ。
ロイ(まぁとりあえず二人が無事でよかった。フィナには何があったかは聞かないでおこう。ノアにも何をしたかは聞かない。きっと今までと何も変わらないさ。)
ロイ「おーい。待てよー。」
若干の現実逃避をするロイをよそに、ノアの英才教育によってブレイブロードに新たなシノビが誕生したのだった。
修行完了!?




