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あの時、君はそこにいた → 剣と魔法の王国戦争  作者: マイノス
群雄割拠する新興ギルド

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将校の獲得と村の施設の建設<< マイノス 7 >>

『剣と魔法の王国戦争』との出会い << マイノス >>

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マイノスの現実 << マイノス 2 >>

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ゲーム紹介 << マイノス 3 >>

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ゲームスタート << マイノス 4 >>

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オープニングデモ << マイノス 5 >>

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龍王の誕生と人類の繁栄 << マイノス 6 >>

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 ゲームで遊ぶ人の多くは、英雄になりたい。

 人生というゲームでも、また同様かもしれない。

 しかし、誰もが英雄になれるわけではない。


 実際の人生では、誰の親のもとで生まれ、どういう教育を受け、どれだけの資金のバックアップがあるか、これは現実問題として、成功するには欠かせない要素だ。

 貧弱な体格を受け継ぎ、親の支援も少なく、勉学も好きになれなかった私。

 そんな私が、英雄になれる要素は、一つしかなかった。

 それは、鏡を見ない性質だった。

 そして、夢を膨らませて、能力を超えた挑戦を繰り返した私が得た結果は、度重なる敗北と、失敗の繰り返しだった。

 現実世界では、私は英雄どころか、人並みの暮らしすらも手に入らなかった。

 そして、最後にたどり着いた先が、バーチャルな世界、いわゆるゲームの世界だった。


 しかし、子供の頃と違い、大人になった私は、誰かの作った物語の中で勇者になることには飽きてきていた。

 誰かの作ったストーリーを追いかけるために、何時間もレベル上げの作業をしたくはなかった。

 いわゆる家庭用ゲームに飽きていた私にとって、ネットゲームは魅力的だった。

 そこには確かに多くの人がいて、もう一つの現実があった。

 最近では、AIを使った人工的なプレイヤーを稼働させて、ゲーム内の活性化や調整を図る仕組みも仕組まれてはいたが、収益化の関係上、全てAIプレイヤーで構成することはありえず、多くのプレイヤーがそこには実際に存在した。

 そこは、一つの社会だった。

 私はここでなら、英雄になることが出来るかも知れない。

 幸いに、私の仕事は絶望的に忙しいものではなく、家庭もないことから、人並み以上にゲームをするくらいの時間はあったからだ。

 自由な時間は、強さだからだ。

 より多くの時間を使った人が強くなる。

 それはゲームの原理原則の一つだからだ。


 そして、その原理原則は、半分だけ正しかった。

 確かに、ある程度は、費やす時間によって強くなった。

 しかしある程度強くなると、そのプレイヤーは、重課金者のカモになった。

 重課金者に潰されるために、無課金者が存在するようなゲームが増えた。

 私はだから、ゲーム評価の無課金者にも優しいゲームを探し、「剣と魔法の王国戦争」を見つけて、プレイした。


 オープニングデモの後、ゲームは小さな川の畔で始まった。

 近くに集落があり、酒場を訪ねた。

 将校ガチャを回して、最初に獲得した将校は、ラドという人物で、他にパルマー、クルーズ、マールという計4人の将校を獲得した。

 ラド(武力6、知力6、運5)という人物には、建設適正があったので、大工に任命した。

 そして、最初は自分の家を建築した。

 パルマー(武力6、知力7、運3)は知力が高かったので、後に酒場の店主に任命し、クルーズ(武力6、知力5、運6)は武力が高かったので、後に部隊長にした。

 マール(武力3、知力3、運9)は、運の数値が高かったが、年齢が13歳と若く、他の能力が低かったので、使い方に困り、しばらく自由行動をさせた。

 自由行動を設定したら、この人物は自分で学び、能力値を上げた。

 私は初期設定で、能力を武力1、知力1、魔力7、運1と設定したが、開始してみたら、武力6、知力7、魔力13、運3だった。

 魔力は、プレイヤーキャラクターにしか備わらない能力のようだった。

 これを見ると、初期に設定した数値は、加算されたのかも知れない。

 初期の数値を引くと、私の平均値は5に足りず、一般的に考えて、私の能力は優れてはいないように思われた。

 これはリセットマラソンが有効で、もっと強いプレイヤーを獲得出来るかも知れない、そう思われた。

 ただ、持ち物を見たとき、A級武器の「魔力を帯びた鋼の剣」があったことから、私はゲームを続けることにした。

 自分は魔力重視で、その剣を扱うには向いていないと気づいていたら、その場でやり直していたが、気づかなかったのは、それも運命なのだろう。

 自分の家の次に、ラドに公共施設を自分の家の隣に作らせたら、私は村長になり、その集落が自分の領土になった。

 このことは、私を少なからず興奮させた。

 私は課金をするつもりはなかったが、しても良いかなと思わせるゲーム展開だった。


 ラドの持つ建設適正は、大工として使い始めてわかったことだが、希少で優れた能力だった。

 建設速度が速いか遅いかを比較する対象はまだなかったが、頻繁にその人物からやる気あるメッセージが発せられたり、他の人物に適正が一切なかったことからも、それは理解できた。

 最大人口の増やせる「住宅地」や、人口増加率を高める「宿屋」、人物の登用や情報の獲得が出来る「酒場」、それと100名の人口を持つ「農村」(地図上には表示されない)は、村に初めから存在したが、この村には他には何もなかった。

 自宅、公共施設を建設した後は、農場や牧場、病院や市場を作った。

 このゲームでは、建設場所はほぼ無限にあり、自由に村を作ることが出来たが、自宅から離れた場所は、その効果が弱まった。

 そのため、同じ施設を複数作るよりは、まずは各施設を一つずつ作ることが最善とされた。

 施設の建設にはその建物を作る技術が必要とされた。

 酒場は増築して、レベル2にした。

 人口が少しずつ増えてきて、酒場には新たな人物がやってきていた。

 ラバル(武力5、知力5、運3)という人物で、この人物も建設適正があったので、私はこのプレイヤーを二人目の大工として登用した。

 人口が100人ほどの村が、300人を超えた辺りから、村に盗賊が発生するようになった。

 これは村の施設の機能を停止させるだけでなく、一定期間放置してしまうと、破壊して、施設のレベルを下げた。

 この手のゲームで、建造物のレベルが下るゲームは珍しく、私はこれも嫌いではないなと思った。

 盗賊は、軍団を1部隊、村に駐屯させると発生しないということがわかり、私は兵舎を建設した。

 軍団は、自分が所属する1軍団があったが、それはクルーズを軍団長に任命して、採集に出していたので、実質的にはいなかった。

 兵舎を作ったことで、さらに1部隊保有することが出来るようになり、私はそれを自分の軍団として、村の防衛に使用した。

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