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大乱闘

 異国語を叫びながら、鉈で外国人作業員が襲いかかってくる。鉈の刃を右手で掴んで受け止め、左手で顔面を殴り、怯ませ、掴んでいた右手を離して、再び顔面を殴打する。鼻が陥没し、血を撒き散らし倒れる。


 もはや姪を探すことになりふりをかまっていられない、妹の夫の仕事都合で赴任した国で紛争に巻き込まれて、命からがら日本に渡った矢先に姪が行方不明になった。人身売買組織の活動も聞く、はやく見つけないと手遅れになってしまう。あの団体は末端でどこかしらの仲介を挟んでいたが、この自動車工場は密輸組織との繋がりがあるだろう。この国だけより世界的なマーケットの需要を考えれば密輸組織が絡んでいる。密輸品を車両の隠して行った話を聞く。



 暴力無しで話が進めば、それに越したことはない。日本に自分らのことを認めるように言う割に排他的なのは知っていたが、前回の団体といい、やはり犯罪組織と繋がりがある分警戒心が強く攻撃的だった。


 まず、現場の様子を知る為、客を装って話しかけるが談笑していた数人のグループがいきなり出て行けと怒鳴り散らしていた。落ち着いて話そうとするが、あちらがとうとう掴み掛かろうとしてきた。とっさに逆に相手の腕を掴み捻ってしまい、今に至る。

 

 極力殺しはしないようにしているが、銃を使うなら、話は別である。


 どこかに特別な客がいる様子だった、どこか何かを守り逃がそうとしている。確かめようにも、まるでゾンビ映画とスプーナーは思った。獲物に群がるようにまわりからぞくぞくと集まってくる。


 その中でバイクの音が聞こえる。フルフェイスのヘルメットに競技に使用するタイプのスポーティーなバイクに跨ったスーツ姿の若い女性だ。


 出入り口に入り、バイクを止める。まるで時が止まったかのようにまわりは動きを止め注文が集まる。


 ヘルメットを外し、彼女は民間警察の証である桜の花びらをあしらったシンボルマークの手帳と中の身分証を見せる。


「民間警察のタチアナです。騒音の苦情があってきました」






 

Tips

桜の代紋と聞いたことがある方もいる警察のシンボルマーク、旭日章。昇る朝日と光を表したマークで、桜に見えることから。民間警察のシンボルマークとして、桜の花びらが公募で選ばれた。

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