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水没都市のオタク市場(初版  作者: 335遼一
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11/11

《11》

【終】

「また来れる時は連絡するから」

「おう、気をつけて」

「奥さんに伝えておいてね、今度はちゃんとご挨拶に伺いますって」

「はんっ…、まだ言うかよソレ…」

 係留地での別れ際、マナブは再びアイツのことで俺をからかう。

 俺はもう否定するでもなく、苦笑しか出来なかった。


 解っている、これはマナブなりの寂しさの現れだ。

 電話やテレビ電話がどれだけ発達したところで、対面での会話に勝るコミュニケーションはない。

 ましてや両親も亡くなり、他に交流のある親戚などもいない俺たちにとって、お互い唯一の肉親だ。

 次はいつ会えるかも解らないからこそ、少しでも気兼ねない会話を続けたい気持ちは同じだった。


 しかし時間とは非情な物で、出港を告げるベルが鳴り響く。


「じゃあ、行ってきます!」

「おう、頑張れよ!」

 最後に、俺たち恒例のハイタッチをして別れる。


 マナブに続いて数人の乗客を乗せてから間もなくしてタラップが片付けられ、轟音と共に船は動き出す。

 室内デッキから手を振るマナブの姿は、高速船という性質上直ぐに海の彼方へと消えていった。


(……まぁ、カニ缶くらい買って行ってやるか?)

 店番をアイツが代わってくれなければ、今日こうしてマナブと出かける事もできなかった訳だし、店の維持に、アイツの始めた喫茶部門の収入が一役買っているのもまた確かだ。

 その点については、素直に感謝しておこう。


 それにアイツの事だ。

 店番を任せておいて、なんの手土産も無しに帰ったらまたへそを曲げる。

『商売の神様』だか何だか知らないが、あり難くもない説教をクドクドと喰らうなんて御免こうむる。


【完】

どうも皆様こんばんは、或いはおはようorこんにちは、335でございます。

今回は【世界歴構想シリーズ『水没都市のオタク市場』】を読んだくださり、誠にありがとうございます。

一切芽の出る気配もない、素人作家の作品ではございますが、読者の皆々様の感情を揺さぶれたなら幸いでございます(…ていうか、居ますよね? 読者の方?)


本作は読んで解かる通り『秋葉原が水没したらどうなるかな?』という妄想をベースに書かせて頂きました。

登場する場所は、よく私が行く場所、通る場所をモデルとしておりますので、少しでも既視感を感じて頂けたのなら、本作のコンセプトは成功と言えるでしょう。

逆に何も浮かんでこないのなら、それは私の描写不足。

日々精進してまいります。


さて【世界歴構想シリーズ】の副題を冠しているとおり、本作も他の作品と繋がりを持たせております。

特に『ヒーローのいる町(http://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1138607/』とは割と繋がりが濃いです。

その一方で、新しい事柄や人物についても触れており、勿論それらに関しての作品も考えているところです。

形に出来る目処は皆無ですが、いつか必ず本にしたいと思っています。


…実はココだけの話、題材こそ変わるものの、本作の主人公であるガクを再び主役とする作品を進行させている真っ最中です。

これを書いている年内(2019年7月現在)は難しいにしても、一、二年以内には完成させるつもりです!!(と思って頂こう)

何らかの形で皆様のお目に掛かれるよう頑張ってまいりますので、その時はまた宜しくお願い致します!


それでは、今作はここまでと致します。

以上、これまでのお相手は335でした!

To be NEXT TIME! (´-ω-`)ノ~バイバイ

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