超展開
さて、前作譲りの超展開です。
「……」
ずっと海を眺め続けていても暇である。
と言うわけでちょっと砂のお城でも作って遊ぼう。
勿論能力を使うなどそんな真似はしない。
――砂の城作りとかいう完全に誰得な描写は必要としていないのでカット――
「うん。完璧だ」
高さ3m、横幅8m、サンマルコ大聖堂の小型コピーを作り上げた。
にしても無為な時間を過ごした気がする。まぁ時間なんていくらでも、そういくらでもあるんだから気にするほどの事でもないだろう。
「コラ!そこの君!何をしている!」
「へっ」
能力を切った状態で集中していたので普通に気が付かなかった。
隣に女の子が立っていた。というか小さいなぁ。140いってるかどうかってレベルじゃないか?
言葉遣いは男らしいが見栄を張っている子供にしか見えない。
「サンマルコ大聖堂ですよ。いいモノでしょう。あの造形、結構好きなんですよねー」
「いや、シーズンが終わって閉鎖済みで、演習中なのにそんな事をされていては困るのだが」
演習……あ、なんか此処自衛隊か何かの演習場だったりする?まぁいいや。
「とりあえず、ここから出た方がいいですか?」
「そうだな。本来なら罰則があるが……まぁいいだろう。何も知らなそうだし」
ふむ。何か隠したい事がありげな雰囲気である。まぁどうでもいいが。無関心でいるのがこういう事は一番いいのだ。
というか、第一の問題としては、大体400近くの謎の生命反応がこちらに向かっている事だがな。
ちょっと探ってみたか物理に非常に強く、驚異的な再生能力を誇る謎の虫型生物である。まぁ強い、というだけなので、秒速18㎞程度の速度で殴りつければ再生する間もなく絶命するレベルだ。
魔法にはあまり強くないらしい。ふむ。まぁ俺からするとゴミクズというのが精々の評価である。
攻撃力も大したことがない癖に防御性能も中途半端、何を目的としているのかが分からない。例えるならばごはんで○よを鯖の味噌煮にかけて食べているようなものである。
突如、という程でもないが、かなりの音の警報が鳴り響き始める。ふむ。ようやく気が付いたか。湾岸から10㎞地点、というところか。人間の索敵性能が貧弱すぎる。まぁあの虫の大量の羽音が磁場を発生させているからかもしれないが。にしても器用貧乏感がすごい生物だなぁあの虫。
「んなっ!?今日は来ないはずでは!?」
今日はって、生物が周期通りに行動するとは思えないのだが。予測してもどうしても予測しきれない物は結構あるものだ。常識の範囲内の能力ならばな。
「なんですか?あのコガネムシもどき」
「ええい!説明は後だ!」
なんだこの幼女。説明しろよ。経緯とか分からないじゃないか。まぁとりあえず攻撃してきたら殲滅、でいいか。
で、まぁ幼女に引っ張られながらなんか軍隊らしきものがいる方に進んでいくのであった。というか力強いな。
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