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文部科学省とマスコミのやり取りである。
「沖縄サンフラワー高等学校が三波学園高等部に学校業務を丸投げしているように、広域通信制高校のほとんどが地方のサポート校や学習センターへ学校業務を丸投げし、そこで業務が完結してしまう不適切な実態にあるが」
「知らなかった」
「知らないわけがないのでは?」
「知らなかった」
「教育内容が極めて不適切な状態にあるようだが。学習指導要領に沿って授業をしない、カリキュラムが存在しない、必修科目を逃れる、卒業に必要な要件を満たさずに卒業といった、教育の質が保証されていない状態だが」
「知らなかった」
「沖縄サンフラワー高等学校は試験問題ですらコピーという、ありえないような状態だが(芝先生が入手した証拠を、文科省の担当者の面前に突きつけた)」
「著作権法第36条では、公表された著作物について、入学試験など人の学識技能に関する試験又は検定の目的上必要と認められる限度おいて、当該試験又は検定の問題として複製することができる旨を定めています」
「著作権とか、そういう次元の話ではないと思うのだが」
文部科学省からの返答はなかった。
「民間教育施設では、無免許の教員が授業やレポートの添削を行っているようだが」
「知らなかった」
「教員免許状の不正発行が常態化しているようだが」
「知らなかった」
「施設に関しても、雑居ビルのワンフロアを間借りしているだけだったり、風俗街といった、教育上好ましくない場所に設置されているが」
「知らなかった」
「一部の民間教育施設は、○○学園高等部、××学院高等部といった、正規の高校と誤認させるような宣伝を行っているが。さらに、生徒に十分な説明をせずに入学させているが」
「知らなかった」
「一部の民間教育施設は宣伝において、通信制高校、高校、高校卒業率、高校転入といった惹句を使っているが、これは学校教育法違反や詐欺罪にあたるが」
「知らなかった」
「今回の事件の被害者は、サポート校を正規の学校と勘違いして、死ぬまで通っていたようだが」
「知らなかった」
「サポート校を正規の学校と誤認し、卒業したら卒業証書に知らない校名が書かれているといった、信じられないような事態まで起きているが」
「知らなかった」
「本校と地方の施設で学費を二校分請求するといった、非常に高額な学費を生徒に請求しているようだが。とりわけ、今回のケースでは沖縄サンフラワー高等学校と三波学園高等部の母体は同じであり、事実上の二重請求になっているが」
「知らなかった」
「活動の実態がない休眠生が大勢いるようだが。維持するために莫大な額の税金がつぎ込まれ、さらに補助金や助成金の不正受給の温床になっているが。一部の学校は、意図的に休眠生を作っている有様だが」
「知らなかった」
「休眠生に事業を行っているように見せかけて、架空の経費を計上し、脱税に利用している学校があるが」
「知らなかった」
「都道府県が対応しようにも、複数の県をまたいでいるため、教育活動の実態の把握が困難だったり、指導を行うにしても権限が及ばないために手が出せない状態にあるが」
「知らなかった」
「生徒の個人情報の管理もあまく、生徒に無断で民間教育施設と共有したり、地方の現場でずさんな管理が行われているが」
「知らなかった」
「近年、広域通信制高校が乱立しているようだが。学校の認可が甘いのでは? 十分な審査を行っていないのでは?」
「知らなかった」
「サポート校だが学習センターがあちこちで建て放題になっているが」
「知らなかった」
「広域通信制高校に関わる一連の問題点は、多くの有識者や有識団体から二十年以上にわたって再三指摘されているが」
「知らなかった」
「とどのつまり、国民の高校卒業率を上げたいがために、高卒ビジネスや休眠生を野放しにしているのでは?」
「知らなかった」
「文科省の職員が、関係先へ天下りしているようだが。文科省のトップが、関係先からの献金を受け取ったりしているが」
「知らなかった」
「知らないのは法律ではなく、恥では?」
「違法との認識はないんです」
「現在の不適切な実態を考えると、広域通信制高校という制度そのものの抜本的な見直しが必要では? 授業は本校の教員が行う、地方の施設の統一的な基準を設ける、教育の質の改善、各都道府県間の情報の共有、ガイドラインの作成など、改善できる項目が多々あるが」
「解決に向けて前向きに検討します」
「学校から提出された書類の十分な審査や、地方施設の実態調査も行うべきでは?」
「解決に向けて前向きに検討します」
「ずさんな運営をしている学校に対しては、学校の認可や学校法人の取り消しといった強い対応も必要なのでは?」
「解決に向けて前向きに検討します」
「無免許教員の授業、教員免許状の不正発行、補助金の不正受給、高校と誤認させる宣伝、これらは刑事罰が問われるれっきとした犯罪だが。関係者や関係先への刑事告発も行うべきでは? 生徒を食い物にしている悪質な人物は、逮捕すべきでは? 組織的に行っているので、組織犯罪処罰法も視野に入れるべきでは?」
「解決に向けて前向きに検討します」
「一部の通信制高校は卒業率九十八パーセントといった、詐欺まがいの宣伝を行っているが、消費者庁と連携して、是正指導を行うべきでは?」
「解決に向けて前向きに検討します」
「学校の情報を積極的に公開すべきでは? 生徒の卒業率、留年率、進学率といった情報は、生徒や保護者の学校選びの基準になるが」
「解決に向けて前向きに検討します」
「公立の通信制高校の卒業率は低く、留年率は高い状態で、生徒に十分なサポートを行っているとは言い難いが。高卒ビジネスが跋扈する一因になっているのでは?」
「解決に向けて前向きに検討します」
「一部の自称フリースクールなどの民間施設において不適切な運営が行われているが」
「解決に向けて前向きに検討します」
「通信制高校に限らず、学校教育法における学校の名称の問題を改善すべきでは? 高校のような名前を冠した民間教育施設、専門学校モドキといった怪しい教育施設が乱立している状態になっている。正規の学校ならば、学校や高校といった表現を校名にもちいることの義務化。学院や学園といった、学校のような名称の規制。これだけでも、かなり改善されるはずだが」
「解決に向けて前向きに検討します」
「文部科学省の主張があれば報道するが」
「解決に向けて前向きに検討します」
「本当に対応するのか?」
「善処します」
これで終わりである、いまのところは。




