21話【お家に帰宅】
ドイツの青少年局に送られたフリーダ。ウルツは先に児童精神科に送られた。フリーダは孤児でウルツは縁を切られている。というよりウルツから切った。元の姿に戻ってもあの時の子と認められなかった仕打ちは今もこころにとても深い傷を残している。
そしてバルダーは精神治療の後執行猶予が付いた。かなり裁判は長引いたが仕方がない。二人はその内児童保護施設に移されるだろう。
セベロのウルツへの暴行に関しては立証できなかった。ウルツの体の変化や治癒、様々な要因が重なった結果だ。今となってはウルツはそんなことはどうでもいいという感じだったのも大きいが。
トモシビは給仕をしながらアンガシャの動きを見ていたのだが二つ考えが浮かんだ。
この一連の騒動はアンガシャが仕組んでいたのだろうか。ランバにできない遺漏による被害者の救済を神への贖罪を含めオリンピュアで片付けるというのは…
「はて…どうなのでしょうか」
トモシビは考えるのをやめた。
目の前にいるこの主がそこまで考えて行動するのだろうか。不敬だろうが人間臭く悩む主にそんな考察は無粋だう。
それにカジス、セベロ。神の眷属として動いていた彼らの過去の罪は今後どう贖うのか。カジスのリトアニアの独裁の業。セベロのウルツに対する暴力の罪。神の眷属として贖罪をして許されるというのは神側の意見。人から見れば…いや、今はいいか。
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スマホから着信音が鳴った。荒見が慣れない操作をブレナンに教えられながらスマホからの連絡を受け取ると発信元はギリシャからだった。
「どうもおばんでがすー」
『こんちは。オリンピュア安全管理アドバイザーのティタ君です』
「はいはいティタ君」
『ランバさんにはかなりこちらで迷惑をかけてしまって、今度お礼を送りますね』「あらんなのわるいごと、わざわざどうもね」
『んーチーズ、オリーブオイル、マティにお茶で良いっすかねぇ』
「んだな。あの子チーズ好物だから良いんでね?」
『じゃ、そうしますね〜ありがとうございました〜』
「どうもすみませんねー、どうもねー」
スマホを耳に当てながら何度も頭を下げて礼を言う荒見。
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オリンピュアが終わってもまだランバは用事があるとドイツに向かっていた。
数日かけて帰国しあけぼのクラブに戻ったランバを出迎えた千春達。
「おかえり、また無茶したでしょ」
「うん…」
ランバはずっと頭の中で考えていた。
今回のトラブルは私のせいだ。私のわがままで傷ついた人がいる。それは承知のはずだったがいざ目にするとショックどころではない。自業自得で因果応報の極み。
だけれど…
神々のオミッションとの和解、遺漏被害者の救済措置を二つ同時に出来た。懸念材料の二つが解決した。それに…
「見て!ウルツとフリーダから手紙ーもらったの!」
「手紙に興奮するとか平安貴族かよ」
と言う花菜に続き双は「スマホのメールで良くない?」と言う。
すると双はまひるに「状況考えてよ!できないから!」投げ飛ばされた。「あの二人は今スマホ使えない環境だから」と言われると「投げ飛ばす必要ないじゃんか!」と猛抗議だ。やはりあけぼのクラブは騒がしい。この騒がしさが懐かしく心地良かった。
「顔にはっついてるシールは何さね?」
荒見に指摘されたランバの顔には何故か紫色のドラゴンのシールが付いていた。保護施設に入ったウルツとフリーダに面会しに向かった際にお礼として何故か顔に貼り付けられた。
ランバは少し考え答えた。あの二人から貰った二人が大切にしていたとっておきの…
「うーん…メダル?」




