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転生魔神は陽気に歌う  作者: まちどり
232/233

232.褒めてないよ、たぶん。

 不定期更新です。




「B級ホラー映画?」

 殺虫剤スプレーで撃退って。そして除草剤散布で一斉駆除。

「一瞬バイハザっぽくするのかなとか思ったんだけど」


 『外界由来危険物ネオンピンク警戒啓発動画』の試写会を、イトくんが寝た後で開催した。

 なかなかな大作に仕上がった動画には、流石にエンドロールは無かったけど。


「あの神官達はアスト様達でしょうか」

「ノゾミ殿達も参加されているのですね」

「流石にアスタロト様ガンダロフ様のお姿は見えませんでしたな」

「次回があれば我らも参加したいものだ」


 そう。『試写会』。

 いろんな視点からの意見を聞きたいからと、夜遅くに転移門ゲートを使って大神殿貴賓館に集まってもらった。


 招待客はレアン、ダングさん、ベルシーム、ルトーリィ、話が拡がって、教皇代理のザキアン司教、孤児院院長リコリィ先生、何故かタレッグル皇帝陛下とサボウル皇太子殿下とその側近方2名。


「あの神官達の浄化の力は聖なる器具に依るものか」

「子ども達に見せるには刺激が強すぎますわ」

 ダイザー帝国の方々は情報の脳内処理が追いつかないのか、呆然としているように見える。


「陛下達にも刺激が強すぎたのではないか?事前説明も殆どしなかっただろう」

 ガンダロフが申し訳なさそうに眉を下げる。

「え、でも、これって黒い紐とかもやもやとかの外界由来危険物をピンクに色付けて目立たせたよ!っていう告知だよね?」

 それ以外にどんな意味がある?と私が小首を傾げると

「抑もその『外界由来危険物』の説明はしたのか?」

とガンダロフは私ではなく麒麟に訊ねる。


「はい。我々が襲撃を受けた時の大神殿の様子を以前見ていただいております」

「その時は小さな画面でしたから、今回の迫力が桁違いだった、ということでしょうか」

 麒麟の返答に玄武がどや顔で補足する。動画は玄武がノリノリで制作してたって言ってたっけ。


「浄化水及び浄化剤につきましては、傷病・疲労の回復効果があることも確認されております」

 先日作った私の力を込めた小物1個を1㎥の水に1時間ほど浸しておくと、浄化・回復効果のある水が出来た。

「後は射出・散布用の容器の開発・量産を進めていきます」

 作中に登場した噴射器・噴霧器は私が開発の参考にと魔法で作った物なので、この世界にある材料・技術で量産できるように玄武とアスト達に依頼している。


「これは現実にあったことなのか?」

 タレッグル陛下、ようやく再起動。

「いいえ。絵が動く紙芝居だと思っていただければよろしいかと」

と麒麟が応える。


「しかし以前見せてもらった大神殿の襲撃は事実なのだろう?それと遜色ない繊細な絵と動きなのだが」

 サボウル殿下の困惑に玄武が微笑む。

「お褒めに預かり光栄で御座います」

 褒めてないよ、たぶん。


「さっきも言ったけど、これは注意喚起。ド派手なピンクは危険だよ!ってね」

 私がさらっと言うと

「そうだ、ただの注意喚起だ。なのに何故ここまで大層な物になっている?」

 力の入れ様がおかしいだろう、とガンダロフが額に手をやる。


「私から一つ意見を言わせてもらうと。

 ピンクの実を速攻で摘まみ食い(ヒョイパク)ヒしてた女の子、せめて髪と瞳の色を変更して。

 問題にされそうなことは初めからしないでね」

「問題?」

 私が真面目に注文を付けると、ガンダロフがよくわからないって感じで首を傾げる。


「うん。ジョウガ王国の第一王女にそっくり」

との私の指摘に、ガンダロフがハッと思い至る。


異茶文いちゃもんつけられるのも癪に障るけど、顔見て思い出すのがだ。

 ピンクの花畑で倒れている人の中に、ゴハ侯爵とかリラベット侯爵とか諸々いたよね。顔、差し替えておいて」

 私が不快に思った顔ばかり並べるんじゃない!

「はいっ!直ぐに差し替えます!」

 顔面蒼白になった玄武がビシッと直立不動で返答する。いや、怒ってないからそんなに怖がらないでね。


「それは兎も角」

 タレッグル陛下が真顔になる。

「あの兵器は、実際にあるのか?その、秘密兵器とやらは」


「これのことですね」

 麒麟は作中に登場した筒状の得物を手にする。

「こちらは『スプレー』と称しております。中には浄化水が入っておりまして、標的に向かってこのように噴射して浄化を図る物となっております」

と説明しつつ、5m程離れた壁にブシューーー!と噴射した。壁がビショビショになったけど、直ぐさま一番近くにいた朱雀が水分を集めてから温風で壁を乾かしていた。


 おぉ~!と感嘆の声が上がる中、

「未だ試作の段階ではありますが、これを量産し、各地方神殿に十分な数を配備する計画です」

と麒麟は話を締める。


「出来れば帝城にも配備してもらえないものか」

とタレッグル陛下が私とガンダロフに控えめに強請ねだる。幾ら美形とはいえ、中年男性おっさんの上目遣いとか気持ち悪いよ?

「量産出来たらその予定」

 私がそっけなく答えると、陛下は

「有難い!」

と、にぱっと笑った。


 動画については一部登場人物の修正を行い、各地方神殿で内部だけで極秘に閲覧して情報の共有をしておくことと、子どもには修正版を作成して先に先生方に検閲を行ってから視聴すること、浄化水等については研究・開発の進捗状況を都度報告することを決めて、夜の試写会は終了した。



 動画試写会とか、ねぇ、何でこんな展開になってんの?(単に作者の力量不足によりキャラクター達(主に玄武)が暴走しました)

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