22.超新星もかくや
数多ある作品の中から選んでいただきありがとうございます。
<(_ _)>
PV1000越えてました!ありがとうございます!嬉しかったので、来週投稿予定してた次話、仕上げて今、投稿します!楽しんでいただければ幸いです(*⌒▽⌒*)
「現在地の位置は大体掴めたから、もう下に降りよう」
と、ほぅっと一息吐いた。
地図は聖獣達に任せて、二人で手を繋いでゆっくりと降りていく。雲?に阻まれて遠くまでは見えなかった。というか、この辺りだけ晴れてた?
「剣、お前も本当は流暢に喋るのか?」
ガンダロフが剣ちゃんに問い掛ける。
『うん、ずっと喋ってたよ。お話し出来るようになったの、良かったね~』
「おぅ、改めてこれからもよろしく頼む」
『こちらこそよろしくです!』
喋る剣…所謂インテリジェンスソードっていう物なんだけど、なんだろう、なんか違和感。口調がインテリじゃないから?剣ちゃん、聖獣ファイブとも挨拶してて、和やかな雰囲気。ちょっと先輩風を吹かせてたりして。
聖獣ファイブにはまず住居を中心に出来れば近くの森までの警護を担ってもらう。
「無理は禁物。怪我は治せるとしても、痛い思いをさせるのは本意じゃない。気になることがあればまずは剣ちゃんに報告してね。剣ちゃんも無理しないで、判断に迷ったら私かガンダロフに相談して。報告・連絡・相談は凄く大事」
社会人の常識、報・連・相!仕事を潤滑に熟すための要だね。剣ちゃんも聖獣ファイブもしっかりと頷いた。
「剣も聖獣達もしっかりしているのだな」
ガンダロフが意外そうに呟く。
「うん、私もちょっとびっくりなんだけど」
私一人の意思ではなく、他の何かも混ざってそう。詳細はわからない、でも害は無さそうだから今は放っておくけど。
※※※※※
バッグの中身、早く食べたいな~ということで、テントの前の広場でマジックバッグの中身検分、再び。
「バッグの中身でね、この文字化けしているところが凄く気になる」
「もじばけ?」
「ここ。読める?」
と一覧表の一番下、見たことの無い記号で表記されている項目を指差す。項目を押しても商品の詳細は表示されない。ガンダロフもその項目をじっと見て
「……いや、読めないな。何かの記号?それにしても意味がわからない。この世界特有の物ではないか?」
「そうか、だから訳せなくてこの世界の言葉そのままの表記なんだ」
文字・記号にしても見たこと無いって思ったら、そういうことか。
「出してみても良い?」
ガンダロフはしばし考えて
「出てきた物が周囲に害を及ぼさないよう、出すのと同時にそれの周りに結界を張ることは可能か?」
出すのと同時に結界……結界の中に排出…。
「うん、出来る」
さて、何が出てくるやら。
マジックバッグの中の異空間を文字化けした項目の所だけを切り取り、外に作った結界の中に排出する、というのを想像して、いざ、決行!
ガンダロフにバッグを持たせて、前方に飛び出るように少し傾ける。結界を球の形で空中に構築・締結後、バッグの口を開けて一覧表を表示、文字化けした項目の空間を丸ごと隔離、そのまま結界内に排出……凄い抵抗感、でも!私に出来ないことは(ほとんど)無い!私が世界を巡る力の一部だと言うならば、私に従え!排出!!
ドオォゥゥゥンッ!!
結界越しに周囲の空気やら地面やらを振るわせながら、ソレらは出現した。ガンダロフがバッグの口を素早く閉じて脇に置く。空中に浮かばせた結界の中、ソレらは赤黒い靄を纏っている。
「……枷?首輪?と、この黒い球はなんだ?」
ガンダロフが枷と言ったソレは、黒い金属でできた幅5cm程の筒状のモノを1m位の鎖で繋いだもの。それが4つと、黒い首輪?が2つ、テニスボール大の黒い球が5つ。と、黒い球が弾けて網目状になって結界の内側に次々と貼り付いた。ほぼ透明な結界が白く濁り、ピキッピキピキッと音が聞こえ始める。卵とか球体って、外側からの力には強いけど内側からの力には弱いんだっけ?
「結界が壊れるかも」
私は結界が壊されないように力を込める。……なんだろう、この感覚……?
「剣、迎え撃つぞ」
『承知!』
ガンダロフは剣ちゃんを構えて迎撃態勢。
「あの黒い網、私の力を無力化?ううん、吸い取ってる」
「っ!まさか?!」
「あの枷も、そう」
おそらくアレらは聖女と魔神の捕獲、制御の為に力を吸収して無力化する物。
「結界も魔神の力だから直に無力化されるかも」
ガンダロフが息を呑み、剣ちゃんは微かに震える。動揺させちゃったかな。だけどね、私はアスタロト。この世界の魔神がどんな者かは知らないけど、私は私、同じじゃない。
「そんなに私の力が欲しいんだったら、お腹いっぱい召し上がれ!」
ジョー1号を作った時よりももっともっと力を込めて、熱と圧力を掛けて結界ごと押し込めるように小さく小さく丸めていく。物凄い反発力。気を抜くと弾けそう。でも
あなたがたはわたしにはかなわない。
小さくなり白く発光するそれを私は両手の中に収めて更に力を込める。手から零れる光が白から青白く変化して、反発する力も大分前に無くなって、それでも込める力は緩めない。あぁ、私、怒ってるんだ。だって、あんなモノを予め用意しておくとか、完全に獲物扱い、話す余地無しってことだよね。『ひと』として認めないってことだよね。であれば、容赦はしない。やられたらやり返す。痛い思いをしたくなければ構うな!
どのくらいそうしていたのか、私の手の中には超新星もかくや、と言わんばかりの物凄い光を放つ小さな粒がふよふよと浮いている。
「星?」
ガンダロフが構えを解かずに訊いてくる。
「うん。でも直ぐに燃えかすになる」
と言っている間に、炎の色が赤く小さくなり、黒い粒になったかと思うと風に吹かれて散り散りになった。終わってみれば呆気ない。
「これで終わりだといいがな」
ガンダロフは剣をしまい、でも警戒は緩めずにマジックバッグの方に目を向ける。
「何も考えずにポイッと出してたら、大変なことになってたね。ガンダロフ、助言ありがとう」
「どういたしまして。ロト、あれだけの力を使ったんだ、自覚は無くともかなり疲れているはずだ。他に何も異常が見当たらなければ休憩にしよう」
表情が硬い。怖がらせちゃったなぁ…。
「うん。お昼ごはんの準備しなきゃだ」
美味しいお昼ごはん、何を作ろう?
※※※※※
あれからマジックバッグの外側は変わらず、一覧表には文字化けは見当たらず、怪しい物は無さそうだという結論に至ったのだけど。
「気持ち的に、中身を使うのにはまだ抵抗がある」
と、ほぼ私の我が儘で中身の使用は保留。でも
「何か食べ応えのある物を食べたい!」
「あぁ、そうだな。あれだけ働けばお腹も空くだろう」
とガンダロフは私の頭をよしよしと撫でる。うん、お腹、空いたんだな。おにぎり食べたい。お米が無いからご飯炊けないけど。
さて、我が儘言うだけじゃお腹は膨れない。朝ごはんの残りのスープとは別に、そうだ、芋餅作ってみよう!ガンダロフにも手伝ってもらって、芋を綺麗に洗って蒸す。蒸し上がったら皮を剝いて潰す。熱いから火傷しないように魔法でね。
「相変わらず魔法を器用に使うなぁ」
芋の皮を見て彼が感嘆する。
「こんな便利な力、使わなきゃ勿体ない」
美味しいもののためには労力は厭わない!
「ロトの依り代さんは料理人だったのか?」
「ううん、ふつーのしゅふ?ご飯は三食、家族の分を作ってた。依り代さんの国では珍しくないよ」
「平民なのか?」
「そういう身分制度はほぼ無くって、まぁ、一般市民。依り代さん、美味しいものを食べると幸せを感じるって、毎食頑張ってごはん作ってたから、だから料理人じゃないけどそこそこ作れるんじゃないかな」
ほぼ毎日朝昼晩のご飯の支度、30年近くやってたからね~。
潰した芋に小麦粉を加えて練っていく。水の代わりにスープの上澄みを使って、微かにだけど塩気を足す。捏ねて捏ねて纏まるようになったら私の手のひら大に丸く平べったく形を整えていく。
読了、ありがとうございます。
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