目次 次へ 1/2 零 夢見酒 -微睡- そこで夢を見ていた。 天窓から光がさす。不用意に欠けた十四夜の月。 秋の匂いが香る屋敷の最奥、夢殿。 人々はこの地で何を夢見るのか。 ここに集う霊も夢見心地で漂っている。 少女は独り、ここで待っていた。 自分の識神が事を成すまでには時間がある。 杯に昇るは月映し酒。 微睡のうち、 彼女はここで夢を見ていた。