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新史:第二帝国  作者: 桜虎


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No19.モスクワ陥落

「フルンゼ将軍!モスクワでは既に戦いが始まったとのこと!どんなに粘ったとしても一週間は持ちますまい!最速で向かった場合モスクワ陥落に間に合いますか?」


「足が遅い砲兵を置いていってギリギリ間に合うかどうかだ。モスクワが持てばよいが。」


「なんとしてでも間に合わせるぞ!全軍急行せよ!」


「将軍!背後からは遂に白軍が追撃を開始した模様です!殿を更に出すべきかと!」


「⋯うむ。砲兵主体の10万で白軍を食い止めよ。その間に本軍はモスクワに向かう!」


「ははっ!」







「ユデーニチ将軍!敵は10万の兵を殿として残し、モスクワへ向かっている模様です!」


「我々は殿の10万を包囲して打ち砕く。本軍は追うな。」


「追わなくていいのですか?」


「敵の兵力を削ぐということが果たせれば良い。余裕があれば追撃するが、まずは殿を打ち砕くことが先だ。」


「ははっ!」






「シュリーフェン参謀長。徐々に我が軍は進んでいるものの、敵の抵抗が激しくモスクワの中心部には到達できていません。一度撤退しますか?」


「いや。南部戦線の敵主力軍がこちらに向かっているはずだ。損害は無視して良い。全軍で大攻勢をかけよ。」


「しかしそうなると敵主力軍が来た時に劣勢にはなりませんか?」


「モスクワを落とした後は徹底的に守勢に回る。既にベルリンに第二次援軍は要請してある。援軍が到着するまでは守り抜き、到着した所で反撃をする。」


「ははっ!」


こうして黒軍は激しい大攻勢を仕掛けた。赤軍の防御線はあちこちで突破され、モスクワ市街の中心部に黒軍が到達するのも時間の問題に見えた。




「同志レーニン!既に西方守備線は突破され、クレムリンに到達するのも時間の問題だ!急ぎ脱出を!」


「分かっている!赤軍の首脳部に伝えよ!モスクワは維持が既に不可能であるため、ニジニ・ノヴゴロドへ撤退して抵抗を続けると!」


「ははっ!」


「またフルンゼ将軍にも電報を打て!既にモスクワは陥落し、政府はニジニ・ノヴゴロドに臨時首都を移転し抵抗中。貴軍はニジニ・ノヴゴロドの守備をすることを求むと!」


「ははっ!」




こうして黒軍の総攻撃によって遂に赤軍首都,モスクワは陥落。レーニンら政府首脳はニジニ・ノヴゴロドに臨時首都を置き、抵抗を続ける姿勢を示した。しかし、モスクワが落ちたことによって赤軍の命は風前の灯火となった。赤軍が抵抗するためにはフルンゼ率いる赤軍主力がニジニ・ノヴゴロドに撤退することが絶対条件であった。しかし、ヴォロネジを越えて赤軍を追撃していた白軍に、黒軍からニジニ・ノヴゴロドの攻撃要請が届いていた。これにより赤軍主力は一日の遅れが命取りとなる紙一重の撤退戦に挑むことになる。

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